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平成14年度観光の状況に関する年次報告

第1章 観光の現状

第1節 国民の観光の動向

2 国民の海外旅行の動向



  (1) 14年の海外旅行は1,652万人

14年における海外旅行者数は一昨年9月11日に発生した米国同時多発テロの影響を受けた昨年に比べると,307,147人増(対前年比1.9%増)の16,522,804人となった(図1-1-5)

図1-1-5 日本人海外旅行者数,訪日外国人旅行者数の推移




  (2) 海外旅行の傾向

海外旅行の旅行先(受入国(地域)統計)を見ると,上位5位はアメリカ,中国,韓国,香港,タイの順となっているが,アメリカは減少傾向,中国は増加傾向にある(表1-1-6)

表1-1-6 日本人海外旅行者各国別訪問者数(受入国(地域)統計)



月別に見ると,ピーク月は例年のとおり,8月で167万人となっている(図1-1-7)

図1-1-7 月別日本人海外旅行者数



海外旅行者の平均旅行日数は8.4日となっており,ここ数年間8日程度で推移している(表1-1-8)

表1-1-8 日本人海外旅行者平均旅行日数




  (3) 海外旅行者の傾向

海外旅行者の性別構成を見ると,男性は全体の55.2%にあたる912万人,女性は全体の44.8%にあたる740万人であり,男性の比率がやや増加した(図1-1-9)

図1-1-9 日本人海外旅行者の性別構成比の推移



年齢階層別に見ると,男性の場合,30歳代が204万人(男性全体の22.4%)と最も多く,ついで50歳代193万人(同21.2%)の順となっているのに対し,女性の場合には20歳代が210万人(女性全体の28.4%)と圧倒的に多く,次いで30歳代148万人(同19.9%)の順となっている(図1-1-10)

図1-1-10 日本人海外旅行者数の性別・年齢階層別推移



  COLUMN 2 平成14年の日本人の海外旅行マーケットの動向  

近年の海外旅行のキーワードは,低価格をベースとした個人旅行,多様化,リピーター,間際化(旅行日直前の予約)などである。また,旅行先として人気があったのは,アジア,ヨーロッパ,オセアニア方面であり,13年9月のテロの影響が比較的少なく好調であった。なかでも,中国は高齢層を中心として昨年に引き続き人気であった。世代別では,20・30代の女性(休暇を有効利用し,安い料金プランを活用)や熟年層が好調であった。

  (4) 出国日本人旅客輸送の状況

14年の日本人海外旅行者の輸送モード別による出国状況を見ると,総数1,652万人のうち1,631万人,全体の98.7%が航空機を利用している。空港別利用状況では,新東京国際空港利用が増加して出国日本人全体の54.7%を占め,次いで関西国際空港利用が23.2%となっている。海上輸送については,14年は,21.4万人,全体の1.3%が利用している(表1-1-11)

表1-1-11 出国日本人の旅客輸送の状況



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