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平成16年度 観光の状況に関する年次報告

第2章 観光の現状

第1節 国民の観光の動向

1 国民の国内宿泊旅行の動向



  (1) 国内宿泊旅行の回数

平成16年の国民の宿泊を伴う国内旅行の状況は、国土交通省が実施した調査(注)から推計すると次のとおりである。
平成16年1年間に国内宿泊旅行を行った回数は、国民1人当たり平均2.00回であり、国民全体では延べ2億5,500万回と推計される。
これを旅行の目的別に見ると、「観光」が1人当たり平均1.06回(全体の53%)、「家事・帰省」が同0.44回(同22%)、「業務」が同0.29回(同14.5%)、「兼観光」(家事・帰省、業務が主目的であるが、それに1泊以上付け加えて観光を行った旅行)が同0.12回(同6%)となっており、「観光」と「兼観光」を加えた「宿泊観光旅行」は1.18回であった(表2-1-1)

表2-1-1 国民1人当たり平均宿泊旅行回数及び宿泊数



経年変化を見ると、宿泊旅行全体の平成16年の回数(2.00回)は、前年(2.11回)に比べて5%減少した。目的別では、「観光」で対前年比9%の減少を示し、他の目的では「業務」以外はいずれも減少となった。また、「宿泊観光旅行」の1.18回は対前年比8%減であった。多少の変動はあるものの、平成3年のバブル経済の崩壊以降こうした漸減傾向が続いている(図2-1-2)

図2-1-2 国民1人当たりの宿泊観光旅行回数及び宿泊数の推移(平均)



平成16年の「宿泊観光旅行」回数を月別に見ると、夏休みを取る機会の多い8月が最も多く、次いでゴールデンウィーク時期の5月が多い。しかし、月別回数の分散を計算すると前年より小さくなっており、旅行時期の平準化は進んだと言える(図2-1-3)

図2-1-3 月別宿泊観光旅行の回数(1人当たり平均)




  (2) 国内宿泊旅行の宿泊数

平成16年1年間の宿泊日数は、国民1人当たり平均3.61泊(国民全体で延べ約4億6,000万泊)と推計され、これも前年の国民1人当たり宿泊日数3.96泊に比べると、9%の減となっている。目的別にみると、「観光」は1.67泊(対前年比1%減)、「家事・帰省」は0.97泊(同14%減)、「業務」は0.62泊(同14%減)、「兼観光」は0.25泊(同19%減)となっている。また、「宿泊観光旅行」は1人当たり平均1.92泊と対前年4%の減となった。
このように、宿泊数についても、近年、宿泊旅行回数と同様に漸減傾向となっている(表2-1-1)

  (3) 国内宿泊旅行の消費額

平成16年1年間における国民1人当たりの国内宿泊旅行消費額は約93,800円で、前年に比べ名目で1%増、実質で1%増であった。
また、宿泊観光旅行の消費額は、1年間で国民1人当たり約47,000円で、前年に比べ名目で1.5%減、実質で1.5%減となっている(表2-1-4)

表2-1-4 国内宿泊旅行の一人当たり年間消費額



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