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平成16年度 観光の状況に関する年次報告

第3章 訪日促進を中心とする国際観光交流促進施策

第1節 ビジット・ジャパン・キャンペーンを中心とした日本の魅力の戦略的なPR活動

3 在外公館等による日本の紹介活動



  (1) 在外公館

世界に189(平成17年1月現在)ある在外公館(大使館、総領事館、代表部)は、それぞれ正しい対日理解の増進のため様々な努力を行っており、特に表3-1-4に記載した地域に「広報文化センター」(34箇所)を設置し、広報・文化活動を活発に行い、日本の魅力を発信している。その概要は、次のとおりである。

表3-1-4 広報文化センターが配置されている都市



1)日本の魅力の紹介
在外公館長(大使、総領事)や館員が、テレビ、ラジオ出演、講演、新聞・雑誌への寄稿等を通じて日本の実情や施策について説明している。
また、在外公館では、政府各機関、関連団体等とも連携しつつ、講演、公演、展示等の様々な広報・文化事業を開催し、政治・経済事情のほか、伝統及び現代文化、先端技術や美しい自然等、我が国の魅力を総合的に紹介している。
2)広報資料の配布
印刷物資料としては、各種一般広報資料(我が国の政治・経済・社会・文化等様々な分野を紹介したもの)を配布している。また、国際観光振興機構等関係機関と協力を図りつつ資料を配付している。
視聴覚関係資料としては、魅力的な観光地の紹介を含め現代日本の素顔を紹介する「ジャパン・ビデオ・トピックス」(毎月送付)や広報ビデオの各国語版等を利用し、日本の魅力の発信に役立てている。なお、平成17年3月末に我が国への観光誘致を目的とした番組「YOKOSO JAPAN! EXPO 2005 AICHI」を作成し、アジア太平洋地域で衛星放送による放映を行った。
在外公館では、これらの資料を活用しつつ、メディアとの接触、各種広報文化事業、教育広報の際等に、様々な発信を行っている。
3)人的交流の推進
海外のオピニオン・リーダー、TVチーム、報道関係者に加え、独立行政法人国際交流基金の事業を通じて学者、文化人等を日本に招待し、我が国の実状を紹介するとともに、各地の視察、取材等に便宜を図っている。また、外務省や国際交流基金の講師派遣スキーム等を通じ、日本の有識者を外国に派遣して、各種講演会やセミナー、ワークショップ、シンポジウムの開催を実施・支援している。
4)ホームページの開設
平成17年3月現在約140の在外公館が、日本政府の施策や日本の文化等の様々な情報を現地の言葉で紹介する独自のホームページを開設している。これら在外公館ホームページは、外務省ホームページ(http://www.mofa.go.jp)や日本の一般事情を海外向けに紹介するWeb Japanホームページ(http://web-japan.org)とも連携しつつ、対日理解の増進に努めている。Web Japanホームページでは、訪日促進を図ること等を目的に東京を多角的に紹介するコンテンツ「Tokyo Past and Present」を掲載しているほか、上記「ジャパン・ビデオ・トピックス」等の動画配信も行っている。

  (2) 国際交流基金による交流事業の実施

国際交流基金では、様々な分野にわたる国際文化交流事業を展開するとともに、民間の国際文化交流活動を支援することにより、日本の伝統文化から現代文化に至るまで幅広く日本文化の魅力を海外に紹介し、対日関心の促進に努めている。
平成16年度は、日米交流150周年事業、平成17年1月からの日・EU市民交流年、日韓友情年2005に合わせて大型の催しを各地で実施するとともに、第9回ヴェネチアビエンナーレ建築展や、第26回サンパウロ・ビエンナーレのような大型国際展へ参加した。その他、中東地域において和太鼓やジャズ公演等を主催し、またインターネットを通じては、Performing Arts Network Japanウェブサイトをリニューアルし、日本の舞台芸術に関する情報を発信している。

  (3) 国際放送等

1)国際放送
日本放送協会(NHK)は、我が国の文化、産業その他の実情を海外に紹介するとともに、在外邦人に対して適切な情報を提供することを目的に、短波国際放送(ラジオ日本)と、世界のほぼ全域において1日24時間実施する映像国際放送(NHKワールドTV)を行っている。
2)放送番組交流促進事業
国際交流基金を通じ、(財)NHKインターナショナル及び(財)放送番組国際交流センターの各国語吹替版素材等を利用して、主に政府開発援助対象国に日本のテレビ番組を提供し、広く市民レベルでの対日理解を促進している。
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