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平成17年度観光政策

第1章 訪日促進を中心とする国際観光交流促進のための戦略的取組

第2節 訪日外国人の受入れ・交流の促進

1 外国人旅行者の受入体制の整備


ビジット・ジャパン・キャンペーンの取組、地域独自の外客受入促進戦略によって、我が国を訪れる外国人旅行者は増加し、そのニーズは多様化、細分化している。こうした中、日本を正確に理解し、旅行を楽しんでいただくためには、外国人旅行者に、おもてなしの心を持って、直接日本や地域に関する魅力を伝える通訳ガイドの果たす役割は、非常に大きい。このような外客接遇向上の観点から、民間外交官とも称される通訳ガイドやボランティアガイドの育成・確保は、外国人旅行者の受入体制のソフトインフラの整備として、急務となっている。このため、通訳案内業法及び外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律の改正により、地域限定通訳ガイドの創設を含む通訳ガイド制度の抜本的な見直しとともに、既存の有資格者の積極的な活用に向けた条件整備を行い、訪日旅行を巡る環境の変化を踏まえた通訳ガイド制度の改善を図る。
観光案内所等情報提供の手段及び観光情報の内容等についてのガイドラインの策定、観光関係従事者を対象とした人材育成事業、ボランティアガイドの活動支援事業を行う。
また、案内標識の設置主体等の連携した取組を促進し、効果的・効率的な整備を進めるための調査・検討を行う。
さらに、訪日外国人旅行者が、多言語で利用者ニーズに適切に対応した観光情報を煩雑な操作を必要とせず容易に取得できるように、情報端末を始めとするIT技術を活用した観光案内システムの検討を進める。
博物館、宿泊施設、飲食店等を利用する際に提示することにより割引等の優遇措置を受けることができる「ウエルカムカード」及び外国人向けの割引運賃の導入・普及、外国人旅行者の利用に適した低廉な宿泊施設の紹介により外国人旅行者の国内旅行費用の低廉化を図る。また、外国人総合観光案内所(TIC)及びTICと連携する「i」案内所の整備、善意通訳(グッドウィルガイド)の普及、外客誘致法に基づき創設された地域限定通訳案内業制度、空港・駅等や観光地における外国語、外国人にもわかりやすい案内表示の整備により、外国人が快適で円滑な旅行ができるよう受入れ体制の整備を図る。
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