前(節)へ
次(節)へ
平成17年度観光の状況
第3章 訪日促進を中心とする国際観光交流促進施策
第7節 外国人旅行者の出入国手続の円滑化
1 出入国の現状等
我が国を訪れる外国人旅行者のため、成田・中部・関西の主要空港においては、引き続き上陸審査場への場内整理員の配置や待ち時間表示を行うとともに、高齢者や子供連れの旅客のための優先審査ブースを設置するなど、更なる行政サービスの向上に努めた。
平成17年1月、航空会社の協力を得て、航空機で来日する旅客及び乗員に関する情報と関係省庁が保有する要注意人物等に係る情報とを入国前に照合する「事前旅客情報システム(APIS)」を導入した。これにより、入国管理の厳正化、国際犯罪等に係る捜査・調査の効率化を行う一方、大多数の問題のない入国者に対する上陸審査の迅速化による空港到着時の利便性が向上した。
その他にも主要空港では、上陸審査時、上陸目的等に少しでも疑義がある一部の外国人に対しては、他の多くの問題のない外国人旅行者の上陸審査をよりスムーズに実施するため、審査ブースで詳しい話を聞くのではなく、別室において詳しく上陸審査を実施するセカンダリ(二次的)審査を開始した。
また、APIS利用の外国人旅客には専用の上陸審査ブースを設置し、円滑な上陸審査を実施するとともに、今後、より効果的に同システムを活用するために、航空機等の長に対し、乗客に係る氏名等の事項の事前報告を義務化する内容を盛り込んだ「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案」を平成18年通常国会に提出した。
近年、北海道等の地方都市へ観光に訪れる外国人の増加が目覚しく、これら地方空港を利用する外国人旅行者に対しても、円滑な上陸審査を行うため、韓国及び台湾に入国審査官を派遣し、出発地において上陸目的等を事前に確認することにより、上陸審査を迅速に行うことを可能とするプレクリアランス(事前確認)を開始し、主要空港のみならず、地方空港を利用し我が国を訪れる外国人旅行者への円滑な上陸手続の実現にも努めている。
前(節)へ
次(節)へ
All Rights Reserved, Copyright (C) 2003, Ministry of Land, Infrastructure and Transport