第II部 平成21年度の観光の状況及び施策
第1章 観光の現状
第1節 国民の観光の動向
2 国民の海外旅行の動向
平成21年の海外旅行者数は、約1,545万人となった。世界的な不況が国内にも影響したことや新型インフルエンザの感染拡大もあり、円の高止まりや燃油サーチャージの廃止により8月以降は回復基調に転じたものの、前年に比べると約54万人減少し、対前年比3.4%減であった(図II-1-1-3、図II-1-1-4)。
図II-1-1-3 日本人海外旅行者数の推移
図II-1-1-4 日本人海外旅行者数の月別推移(平成21年)
前年同月比を見ると、平成21年は、曜日の並びが良かった9月のシルバーウィークに例年以上に海外旅行の需要が伸びたが、逆に5月、6月は新型インフルエンザの影響により大幅に落ち込んだ。(図II-1-1-4)。
なお、平成19年における諸外国の海外旅行者数を比較してみると、日本の17,295千人は世界で15位となり、前年の13位より2つ順位を下げた(図II-1-1-5)。
図II-1-1-5 諸外国の海外旅行者数国際ランキング(平成19年)
滞在期間6月以内の帰国日本人の旅行日数を見ると、平成21年は、5日以内が62.3%、10日以内が24.1%と前年に比べ5日以内の比率が増加している(図II-1-1-6)。
図II-1-1-6 海外旅行者の滞在期間比率推移
性別構成を見ると、男性は全体の53.2%に当たる822万人、女性は全体の46.8%に当たる723万人であり、女性の比率が増加した(図II-1-1-7)。
図II-1-1-7 海外旅行者の性別構成比の推移
年齢階層別に見ると、男性の場合、40歳代が全体の22.0%に当たる181万人と最も多く、次いで30歳代の同20.0%に当たる164万人となっているのに対し、女性の場合は20歳代が全体の23.5%に当たる170万人と最も多く、次いで30歳代が同20.4%に当たる147万人となっている(図II-1-1-8)。
図II-1-1-8 海外旅行者の性別・年齢階層別推移
海外旅行者の出国時の輸送手段を見ると、総数1,545万人のうち、全体の98.7%に当たる1,524万人が航空機を利用している。空港別利用状況では、成田国際空港利用がトップで、出国日本人全体の53.6%に当たる828万人を占め、次いで関西国際空港利用が20.6%に当たる318万人となっている。海上輸送は、21万人で、全体の1.3%となっている(図II-1-1-9)。
図II-1-1-9 出国日本人の旅客輸送の状況(平成21年)
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