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第II部 平成24年度に講じた施策(平成24年度施策)

第5章 国際競争力の高い魅力ある観光地域の形成

第3節 観光旅行者の来訪の促進に必要な交通施設の総合的な整備

3 国内の幹線交通に係る施設の整備



  (1) 空港の整備

 成田国際空港については、誘導路の新設や駐機場の増設、LCCの国内線暫定施設の供用により、国内線の受入体制が強化された。羽田空港については、再拡張事業によるD滑走路の供用開始(平成22年10月)以降、段階的に発着枠が拡大し、平成25年3月末には、国内線の年間発着枠が2万回拡大した。
 一般空港については、新石垣空港の滑走路移設・延長事業や岩国飛行場の民間航空再開に必要な民航施設の整備を着実に実施するとともに、既存空港の施設の機能保持を行っている。また、各地域における拠点的な空港等については、国内航空ネットワークの充実を図る上で基盤的な役割を担い、地域活力の向上、観光立国の推進等に不可欠な社会基盤であるため、広域的な交流拠点として必要な機能の強化を図っている。

  (2) 幹線鉄道の整備

 整備新幹線については、現在、北陸新幹線(長野-金沢間)については平成26年度末、北海道新幹線(新青森-新函館(仮称)間)については平成27年度末の完成・開業を目指し着実に整備が進められている。未着工区間であった北海道新幹線(新函館(仮称)・札幌間)、北陸新幹線(金沢・敦賀間)、九州新幹線長崎ルート(武雄温泉・長崎間))については、「整備新幹線の取扱いについて」(23年12月26日政府・与党確認事項)に基づき、着工に必要な条件を全て満たしたことから、所要の手続を経て、平成24年6月29日に工事実施計画の認可を行った。今後、完成・開業に向けて着実に整備を進める。
 在来幹線鉄道については、平成24年度に、JR北海道の札沼線(桑園・北海道医療大学間)が全面電化開業され、高速化による所要時分短縮、混雑率緩和、冷房化率の向上などが図られた。

  (3) 高速道路の整備等

 高規格幹線道路をはじめとする幹線道路ネットワークの整備を促進し、観光旅行者の来訪の促進や利便性の向上を図った。なお、高規格幹線道路の延長については、平成24年度は新東名高速道路(御殿場JCT~浜松いなさJCT)等、新たに438kmを供用し、10,490km(平成25年3月末現在)となった。
 また、既存の高速道路を有効活用し、地域経済の活性化や渋滞の軽減等に寄与することを目的とした「スマートインターチェンジ(ETC専用インターチェンジ)」の供用箇所については、平成24年度は新たに5か所を供用し、64か所で供用中、30か所で事業中(平成25年3月末現在)である。さらに、高速道路の利便増進事業として、土日祝日の普通車以下(ETC車に限る)の高速道路利用者を対象に終日5割引等の施策を実施し、地域の観光振興を図った。
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