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第III部 平成25年度に講じようとする施策

第7章 国際観光の振興

第1節 外国人観光旅客の来訪の促進

1 我が国の観光魅力の重点的かつ効果的な発信



  (1) 国を挙げた日本ブランドの海外発信の推進

 観光地としての日本ブランド向上のため、平成24年度に制作した新たなビジット・ジャパンプロモーション映像及びガイドブック等を官民挙げたオールジャパン体制により活用するとともに、「日本を旅行することでしか得られない3つの価値」を踏まえた、各市場向けプロモーションを実施することにより、日本ブランドの促進を図る。

  (2) 地域の魅力の海外発信等

 国と地方が共同し実施することにより、都道府県単独では難しい「広域」で連携した、海外からの誘客促進プロモーションを、地域固有の観光魅力を効果的に発信するとともに、地域の特性を生かした魅力的な訪日旅行商品の造成支援等に取り組む。特に東日本大震災後、外国人旅行者数が落ち込む東北・北関東地域については、回復を後押ししていく。

  (3) クールジャパンの海外展開

 コンテンツ関連産業の更なる海外進出及び競争力の強化のためには、コンテンツを売り込むことで「大きく稼ぐ」のみならず、日本の魅力、強みや価値を積極的に発信し、日本あるいは日本文化に対する好感度や理解度を高め、クールジャパン事業が展開しやすい環境基盤を整備していかねばならない。ひいては、日本製品やサービスの受け手としての外国の消費者に日本の魅力や強みの発信者にもなってもらい、現地で日本的な文化・産業への呼び込む力を創出することが重要である。

  (4) 日本文化に関する情報の総合発信

 文化庁では2014年から、日中韓3か国の共同事業である「東アジア文化都市」の開始を予定している。本事業は、日中韓3か国で文化芸術による発展を目指す都市を選定し、その都市において、東アジア地域の交流イベントや我が国の文化芸術の魅力を発信する文化芸術イベント等を実施することとしている。これにより、東アジア地域の連帯感の形成、東アジアの多様な文化の国際発信力の強化、及び文化芸術・クリエイティブ産業・観光の振興による、都市の継続的な発展を目指している。

  (5) 日本食・日本食材等の海外への情報発信

 海外で実施する日本食文化週間等の輸出促進事業や日本食・食文化発信事業において、日本へ観光客を誘致するためのパンフレット等の活用を図る。また、「生産者と消費者の絆を深める」、「日本と世界の絆を深める」をテーマとする「食と農林漁業の祭典」を開催し、日本の「食」と「農林漁業」のすばらしさを国内外に対し発信する。

  (6) 外国人富裕層向けの和のコンテンツの情報発信

 平成24年度に制作した新たなビジット・ジャパンプロモーション映像やカタログ等を活用しながら、ラグジュアリー・トラベル市場向け観光コンテンツの情報発信等を行う。
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