国土交通省メールマガジン

国土交通省メールマガジン 平成20年10月15日

MLIT mail magazine◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
                                2008/10/15 第20号
国土交通省メールマガジン(MLITメルマガ)のご利用ありがとうございます!
MLITメルマガでは、新着の報道発表資料のほか、皆さまの生活に役立つ
情報などを盛り込んでお届けします。是非ご覧ください!
                      
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇MLIT mail magazine

◆現場レポート  ※毎週水曜日掲載
○標高1,120メートル、天涯の地で半年の合宿所生活
           (北陸地方整備局 立山砂防事務所水谷出張所)
 
 「立山カルデラ」をご存じですか?富山県を流れる一級河川常願寺川の
上流部に位置し、火山活動とその後の浸食などによってできた巨大な窪地で、
東西6.5キロメートル、南北4.5キロメートルにわたります。1858(安政5)年
の飛越大地震による大鳶山・小鳶山の大崩壊で4.1億立方メートルもの土砂
がこのカルデラに流れ込みました。以来、この不安定土砂は、大雨のたびに
下流域に大量に押し流され、富山平野に幾度にもわたる甚大な土砂災害を
もたらしてきました。

 現在でも、まだ約2億立方メートルもの不安定土砂が堆積しています。
これは、富山平野全体を平均約2メートルの厚さで覆うほどの量です。

 国土交通省立山砂防事務所では、富山平野を守るために、砂防事業を実施
しています。その最前線の工事現場に水谷出張所があります。この出張所は、
立山カルデラの直下、標高約1,120メートル、東西270メートル、南北50~150
メートルの水谷平(みずたにだいら)に位置し、立山砂防事務所のある千寿ヶ
原から林道沿い(有峰経由)に車で約40キロメートル(所要時間 1時間20分)の
人里離れた地にあります。常願寺川沿いに砂防工事専用軌道(トロッコ)が敷
設されており、延長約18キロメートルを1時間40分かけて人員と物資を運び
ます。

 出張所の職員は、毎年6月~11月の間、併設の合宿所に宿泊し、寝食を共に
しながら公務に従事しています。同じく工事の請負業者の宿舎でも総勢200名
以上の作業員が寝泊まりし、半年だけ存在する、スーパーもコンビニもない
まさに「天涯の地」『水谷村』で共に生活し、砂防工事に従事しています。

 水谷平に至るルートも除々に整備されてきてはいますが、今なお、落石や
降雨等による通行止めによって、完全に陸の孤島となり、生活や医療などの
面で大きな不安を抱えています。

 工事実施に重要な役割を果たす有峰材料運搬道路(総延長約12キロ)は、
降雨はもとより、風やカモシカなどの野生動物による落石の危険が常につき
まとい、絶えず工事車両等の安全な通行に目を配ります。土石流や落石が頻
発する工事現場では、時には監督職員自らが滑落の恐れのある急斜面を命綱
を付けて監督業務を行います。ひとたび雨が降れば土石流等の危険から作業
員の命を守るため出張所職員には工事中止や材料運搬道路の通行止め等の的
確な判断、隔絶された地での事故や傷病者等への迅速な対応が求められます。

 現在では電気や光ケーブルもつながり、水谷診療所に遠隔医療支援装置が
導入されており、常駐の看護師が富山市内の医師と生体情報等を画像により
確認し、より適切な指示を受けることが可能となっていますが、6月から11月
までの短い期間での工事完成を図り、さらに、上山から下山まで200名以上の
工事関係者の人命を守り、無事に家族のもとに返す水谷出張所の役割とその
重責は計り知れないものがあります。

 現在、立山砂防は全国一の規模で展開されていますが、これまで費やされ
た先人の苦労は計り知れません。日本でも有数の急流河川「常願寺川」での
砂防事業も平成18年に事業着手から100周年、国直轄となってから80
周年を迎えました。これからも富山平野を災害の恐怖から守るため、着実に
砂防事業を続けてまいります。
 立山砂防事務所HP: http://www.hrr.mlit.go.jp/tateyama/
 

◆新着情報[10月15日発表分]
【報道発表】※各URLで内容を見ることができます。

○社会資本整備審議会都市計画・歴史的風土分科会歴史的風土部会第1回
 明日香村小委員会の開催について
  http://www.mlit.go.jp/report/press/city10_hh_000013.html

○社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会(第98回)
 の開催について
  http://www.mlit.go.jp/report/press/river03_hh_000102.html

○道路運送車両の保安基準等の一部改正について
  http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000008.html

○不動産鑑定業者への検査を実施します
  http://www.mlit.go.jp/report/press/land04_hh_000008.html

○中央建設工事紛争審査会紛争処理状況について(平成20年第2四半期)
  http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo13_hh_000026.html

○鉄軌道輸送の安全にかかわる情報(平成19年度)の公表について
  http://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo08_hh_000001.html

○トンネル工事に関する積算基準の改正について
  http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo15_hh_000012.html

○住宅瑕疵担保責任保険法人の指定について
  http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000025.html

○平成20年度 大規模津波防災総合訓練の実施について
  http://www.mlit.go.jp/report/press/river03_hh_000103.html

○第3回日越建設会議及びクァン越建設大臣との会談について(結果概要) 
  http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo07_hh_000022.html

○輸送中の放射性同位元素の所在不明事案に係る関係者からの報告及び
 これを踏まえた「放射性同位元素陸上輸送安全対策検討会」の設置に
 ついて 
  http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha10_hh_000013.html
 

◆政府広報番組のご案内
○『ようこそニッポンへ!観光庁がスタート』
 放送局:MY JAPAN
   (10月18日(土)朝日ニュースター 21:00~21:30 放送)
 政府が平成15年に「観光立国」を宣言してから5年、「2010年まで
に外国からの旅行者を1000万人に!」との目標を掲げ、日本の観光をさ
らに広めること、海外へのPRをこれまで以上に行うなど「観光立国」推
進体制を強化するため、本年10月に国土交通省に新しい組織として
「観光庁」が発足しました。
 今回は、国土交通省観光庁  国際観光政策課長(久保田 雅晴)と日本
と海外の旅行事情などにも詳しいアド・コムグループ代表取締役社長の
アンドレアス・ダンネンバーグさんを迎えて、日本の観光政策について
お送りします。
※放送日以降、「政府インターネットテレビ」でも上記番組をご覧頂けま
 す。→ http://nettv.gov-online.go.jp/index.html

 

ページの先頭に戻る