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2009/ 1/28 第86号
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◇目 次◇
1新着情報
・本日の報道発表
2現場レポート
「自然環境に配慮した円山川の激特事業」
◆新着情報[1月28日発表分]
【報道発表】※各URLで内容を見ることができます。
○社会資本整備審議会産業分科会不動産部会(第19回)の開催について
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo16_hh_000013.html○社会資本整備審議会 第10回道路分科会の開催について
http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000054.html○第4回「バス産業勉強会」の開催
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000035.html○リコールの届出について
http://www.mlit.go.jp/jidosha/recall/recall09/recall_.html○海賊対策連絡調整室の設置について
http://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji02_hh_000020.html◆現場レポート
○自然環境に配慮した円山川の激特事業
~コウノトリにもやさしく(近畿地方整備局豊岡河川国道事務所)~
<住民の安全・安心の確保 -治水と環境の両立- >
平成16年10月20日、台風23号は、豊岡市立野で観測史上最高の水位を記録
し、円山川と出石川の2箇所で堤防が決壊しました。この豪雨により約8000
戸が浸水するなどの被害が発生しました。
このため、豊岡河川国道事務所では再度の災害防止、床上浸水被害の軽減
を目指して直轄河川激甚災害対策特別緊急事業(激特事業)を実施しています。
激特事業では、洪水時の水位を下げるため、川の流れる断面積を増やす河
道の掘削や、洪水の流れの妨げになる橋梁や堰の改築をはじめ、堤防の整備
として、無堤地区の解消、堤防の補強として、高さや断面が不足している堤
防のかさ上げや拡幅、内水対策として、排水ポンプの増強を実施しています。
特に豊岡盆地は厚い軟弱地盤上にあることから、堤防整備などにおける必
要な沈下対策は工法を工夫してコスト縮減に努めるほか、GPS測量などで堤
防の状態を詳細に把握しながら堤防管理を行っています。
また河道の掘削においては、コウノトリなどのえさ場環境に配慮し、川底
だけではなく高水敷(こうすいじき:洪水時に増水した川が流れる場所、い
わゆる川原の部分)を切り下げて浅瀬を作り出すなどの工夫をしています。
昨年10月には高水敷を切り下げた場所に一挙に15羽のコウノトリが訪れて、
えさをついばむ姿が確認されています。
さらに円山川の中洲の「ひのそ島」は、ヤナギヌカボやタコノアシなどの
希少植物が確認されていることから、掘削にあたっては島の断面積約 1/4を
残し、湿地や緩やかな水辺を作り出すなど、環境に配慮をしています。
<災害時に備えた情報提供や防災意識の啓発>
ハード面での整備と並行して、ソフト対策も併せて実施しています。住民
の方への災害時に備えた情報提供として、携帯電話のメールやQRコードを
利用して河川の水位や雨量情報を提供したり、防災意識の啓発のために街中
に先の台風の浸水深や、最寄りの避難所を表示する取り組みを行っています。
さらに、豊岡市では市内全戸に防災無線の端末が配備されており、住民へ
の迅速な情報伝達手段が確保されています。
<コウノトリと人との共生をめざして>
県立コウノトリの郷公園では、コウノトリの野生復帰の取組みが行われて
います。平成19年に国内では46年ぶりに自然界でヒナが巣立ちを迎えたこと
は、多くの方々の記憶に新しいところだと思います。現在、自然界では昨年
巣立ちを迎えた8羽のヒナを加えて28羽が舞っており、施設内で100羽が飼育
されています。
地元の方々も「コウノトリ育む農法」と呼ばれる無農薬、減農薬農法の推
進や、通常は水を抜く冬でも田んぼに水を貯めたり、田んぼと水路の間に階
段状の魚道を設けるなど、コウノトリのえさ場となる生育環境を良くする取
り組みを進めています。
このように円山川流域では、住民や行政をはじめ地域全体が力を合わせて、
コウノトリと人が共に暮らすことのできる環境づくりが進められています。
豊岡国道河川事務所ホームページ:
http://www.kkr.mlit.go.jp/toyooka/approach_01.html