国土交通省 メールマガジン 平成21年10月28日
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2009/10/28 第270号
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◇目 次◇
1新着情報
・本日の報道発表
2現場レポート
「流出油の回収に威力を発揮」
3お知らせ
・海上保安庁音楽隊「山形コンサート」公演
◆現場レポート
○流出油の回収に威力を発揮
(近畿地方整備局 港湾空港部総務室)
当整備局が所有する海面清掃兼油回収船「Dr.海洋」と「はりま」は、
普段は海面清掃船の「いこま」とともに、大阪湾・播磨灘・紀伊水道で、
船舶の航行を阻害したり水質の悪化を招く原因となる海面の浮遊ゴミの回収
や、海洋環境を把握のため定期的な調査などを行っていますが、海難事故や
過失により油が流出した時は、流出油回収に威力を発揮します。
昨年3月、神戸市沖の明石海峡で発生した貨物船及びタンカーの3隻によ
る衝突事故により1隻が沈没、油流出事故が発生しました。
沈没した貨物船「ゴールドリーダー」には、重油など約77klが搭載され
ており、流出した油が明石海峡を中心に大阪湾・播磨灘へと拡散しました。
神戸海上保安部からの油の回収・防除の出動要請を受け、「Dr.海洋」、
「はりま」、監督測量船「いずみ」及び四国地方整備局所有の災害対策用ヘ
リコプター「愛らんど号」が出動しました。
「愛らんど号」が上空から油の流出拡散状況を調査し、適確に情報を伝え、
それに応じて「Dr.海洋」と「はりま」が効率的に油回収作業を実施し、
「いずみ」は、油回収作業が円滑に進むよう作業領域の監視に当たりました。
通常、流出油の効果的な回収条件として、油の種類や気温にもよりますが、
48時間以内(冬季は24時間以内)の回収が海底への油の沈降が少なく、
回収油の粘性も弱く、拡散域も限られることから最も効果的であるといわれ
ています。
平成19年 4月に就航した「Dr.海洋」にとって、初めての油防除作業と
なりました。これまでの油回収船に比べて、比較的粘度の高い油を回収する
ことを可能としたDr.海洋ですが、油と一緒に小さなゴミなどが混ざり、フィ
ルターや配管が詰まるなどのトラブルが発生、乗組員がひしゃくで油をすく
って回収する場面もありました。
なお、2隻で回収した油は、3月6日から16日までの間でドラム缶約40本
分にもなりました。
海洋汚染の早期発見と改善治療を行う「海のお医者さん」の意味を込めて
命名された「Dr. 海洋 」。当整備局では、“海をきれいに”を合言葉に、
今後も美しい海の維持に努めていきます。