4.1.4 応用スキーマ文書の読み方

応用スキーマ文書では、応用スキーマクラス図に示す各クラスについて、クラスの定義及びクラスがもつ属性及び関連役割の定義を表形式で示す。表に記載する属性名、属性の型及び多重度、また、関連役割、関連役割の型(関連の相手クラス)及び多重度は、クラス図と一致する。

定義列の説明文には、属性や関連役割の定義説明に加え、該当の属性や関連役割が運用上必須であったり、標準製品仕様で使用しない旨の情報も記載する。標準製品仕様書では使用しない属性及び関連役割は、特段の注意書きが無い限り、拡張製品仕様書で使用できる。

なお、応用スキーマ文書では、具象型(インスタンスを作成できる型)のみを示す。抽象型(インスタンスを作成できない型)の定義は省略するが、抽象型から継承する属性や関連役割は、継承する属性又は継承する関連役割として示す。

4-6 — 定義文書の構成

クラスの定義

クラスの定義を記載。

上位の型

クラスが他のクラスを継承している場合、上位のクラスの名称を記載する。

ステレオタイプ

クラスのステレオタイプを記載する。

継承する属性

属性名

属性の型及び多重度

定義

継承する属性の名称
[継承元のクラス名称]

属性の型と多重度
多重度は以下のように記載する。

[1..1]

必ず1

[0..1]

0又は1

[0..*]

0以上

[1..*]

1以上

上位クラスに定義され、このクラスが継承する属性の定義。
運用上必須であったり、標準製品仕様で使用しない場合は、説明を記載する。

自身に定義された属性

属性名

属性の型及び多重度

定義

自身に定義された属性の名称
[自身のクラス名称]

属性の型と多重度

自身に定義された属性の定義。
運用上必須であったり、標準製品仕様で使用しない場合は、説明を記載する。

継承する関連役割

関連役割名

関連役割の型及び多重度

定義

継承する関連役割の名称
[継承元のクラス名称]

関連の相手クラスと多重度

上位クラスに定義され、このクラスが継承する関連役割の定義。
運用上必須であったり、標準製品仕様で使用しない場合は、説明を記載する。

自身に定義された関連役割

関連役割名

関連役割の型及び多重度

定義

自分自身に定義された関連役割の名称
[自身のクラス名称]

関連の相手クラスと多重度

関連役割の定義。
運用上必須であったり、標準製品仕様で使用しない場合は、説明を記載する。

継承する属性や、継承する関連役割の表示順は、継承元のクラスごととなる。また、クラス、属性及び関連役割には、それらが定義されたパッケージの接頭辞を付す。