9.3 XMLSchemaの多重度と運用上の多重度についての留意事項
3D都市モデルの符号化仕様として、CityGML及びi-URにおいて策定されたXMLSchemaを採用している。そのため、これらのXMLSchemaに定義されたタグ及びその多重度に従う必要がある。
この時、CityGMLは汎用的な利用が想定されていることから、全ての地物あるいは属性に対応するタグの出現回数が、XMLSchema上では全て[0..1]
又は[0..\*]
というように設定されている。これは、いずれの地物あるいは属性を示すタグがデータ集合に出現してもしなくてもよいことを意味する。
しかしながら、3D都市モデルの整備や利用を推進するにあたり、その運用上、特定のタグの出現を必須(多重度[1]
)としたり、あるいは出現を禁止(多重度[0]
)としたり、出現回数を制限したい場合がある。例えば、bldg:Building(建築物)のuro:buildingIDAttribute(建築物識別属性)は、XMLSchema上は多重度が[0..*]
となるが、3D都市モデル上で建築物を識別するための情報となるため、多重度を[1]
としたい場合がこれに該当する。
標準製品仕様に示す応用スキーマ(UMLクラス図及び定義文書)では、3D都市モデルとして必要な運用上の多重度を示している。データ製品の実装においては、応用スキーマとの一致(運用上の多重度との一致)が必要となることに留意すること。
なお、応用スキーマの多重度とXMLSchemaに定義された多重度との一覧を別表「応用スキーマとXMLSchemaとの多重度の対応」
( https://www.mlit.go.jp/plateau/file/libraries/doc/specification_attachedTable1.xlsx )に示す。両者に差異がある場合には、併せてその内容を留意事項として示す。