はじめに

本チュートリアルでは、3D都市モデルの「データモデル」を解説します。

データモデルとは、データの内容や構造を示すモデルです。どのようなデータがどのような構造で含まれているかは、データモデルを見ることで理解できます。

3D都市モデルのデータモデルは、3D都市モデル標準製品仕様書の「4 データの内容及び構造」に記述されています。データモデルのうち、データの内容は文書で記述されますが、データの構造はUML(Unified Modeling Language:統一モデリング言語)に定められた「UMLクラス図」という記法を使って記述します。

そこで、本チュートリアルでは、3D都市モデル標準製品仕様書を理解する上で必要となる基礎知識として、データモデルについて解説をします。まず1章でデータモデルとは何かを解説します。次に2章でUMLクラス図の記法を説明します。最後に3章で3D都市モデルのデータモデルを解説します。

なお、「3D都市モデル標準製品仕様書のオンラインマニュアル」では、3D都市モデル標準製品仕様書に記載されているすべてのUMLクラス図とその定義文書を対応付けることで、「データ構造」とこれに対応する「データの内容」をわかりやすく参照できます。本チュートリアルでUMLクラス図の記法やデータモデルを理解した上でご参照ください。

また、データモデルに従って作成されたデータ(3D都市モデル)については、そのフォーマットの基礎知識を解説する「XMLスキーマのチュートリアル」と、実際の3D都市モデルのフォーマットを示す「XMLスキーマのオンラインマニュアル」がありますので、こちらを参照してください。

 

【オンラインマニュアルとチュートリアルの位置付け】

3D都市モデル標準製品仕様書のオンラインマニュアル
3D
都市モデル標準製品仕様書のUMLクラス図、定義文書及びコードリストを対応付け、各クラスの構造と定義を参照しやすくするためのマニュアル。

XMLスキーマのオンラインマニュアル
3D
都市モデル標準製品仕様書で使用されているCityGML及びi-URElementComplexTypeの構造や内容、サンプルXMLデータを参照するためのマニュアル。

GIS標準データモデルのチュートリアル(本書)
3D
都市モデル標準製品仕様書を活用していく上で必要となるGIS標準データモデルの基礎知識を学ぶためのチュートリアル。

XMLスキーマのチュートリアル
3D
都市モデル標準製品仕様書を活用していく上で必要となるXML及びXMLスキーマの基礎知識を学ぶためのチュートリアル。