3.3.2 作成方法及び作業手順の決定
既存資料や作業環境を整理し、3D都市モデルを構成する地物型ごとに作成方法及び作業手順を決定する。
【手順】
手順1.既存資料の有無を踏まえ、地物型ごとに作成方法を決定する。
空間属性は数値地形図データから取得し、点群データから取得した高さを付与する、また、主題属性は都市計画基礎調査から取得する、というように、地物型に定義される各地物属性/地物関連について、作成方法を整理すること。
既存資料を使用する場合には、どの既存資料を原典資料として使用するかを決定すること。
複数の既存資料を組み合わせて使用する場合には、取得時点や取得基準の差異による資料間の不整合が生じる場合がある。最新のものを優先することが前提となるが、できるだけ使用する既存資料の取得時点や取得基準を揃えること、また、複数時点の資料が存在する場合には可能な限り取得時点が近いものを選定することが望ましい。
3D都市モデルが既に存在しており、これの一部更新となる3D都市モデルを作成する場合には、最終的に統合することを前提とし、作成方法を検討すること。
手順2.作成方法及び作業環境に基づき、作業手順を決定する。
作成方法及び作業手順の決定における留意事項を以下に示す。
ID |
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主題 | 標準作業手順 |
分類 | |
条文 | 決定した作業手順は、原典資料の収集後に、原典資料の状態により見直す必要が生じる場合があることに留意すること。 |
ID |
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主題 | 標準作業手順 |
分類 | |
条文 | 例えば、原典資料として航空写真が存在する場合、トンネル内部や高架橋の下部のように、都市オブジェクトを作成できない場所が存在する。車載写真レーザ測量等の別の手法によりデータを新規に取得することが望ましいが、3D都市モデル整備にかかるコストは増大する。
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ID |
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主題 | 標準作業手順 |
分類 | |
条文 | 既に3D都市モデルが存在する都市において、一部の都市オブジェクト又は一部の地域の3D都市モデルを更新する場合、納品する3D都市モデルには、更新した都市オブジェクトや地域の3D都市モデルだけではなく、更新対象としない都市オブジェクトや地域の3D都市モデルを全て含めること。 |
ID |
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主題 | 標準作業手順 |
分類 | |
条文 | 3D都市モデルのデータセットは基礎自治体を基本とする(6.4.1)が、行政界を跨いで存在する都市オブジェクトは、行政界で区切らず、それぞれの都市に含めることを許容する。 |
ID |
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主題 | 標準作業手順 |
分類 | |
条文 | 基本的には、3D都市モデルのデータセットの単位は基礎自治体である市区町村である。ただし、都市計画基礎調査、洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域、都市計画決定情報のように、市区町村を越えた広域で整備された都市オブジェクトは、都道府県の3D都市モデルとして整備することもできる。 |