W.2 オープンソースソフトウェアが対象とする品質要求の項目

オープンソースソフトウェアが対象とする品質要求の項目を下表に示す。ただし、この品質評価ツールは、3D都市モデル標準製品仕様書第2.3版に対応しており、この標準作業手順書が発行される時点では、標準製品仕様に対応していないことに留意する必要がある。

W-1 — 品質評価ツールと品質要求との対応

品質評価尺度

機能概要

検査対象

論理検査

全数

補足

過剰

C01

インスタンスに与えられたgml:idと同じgml:idをもつ他のインスタンスがデータ製品内に存在しない

カウント、数を出力

漏れ

C02

参照データとインスタンス数が等しい

都市モデルの数をカウントして表示、ユーザが保持する参照データの数と比較

論理検査の結果を、目視で比較

書式一貫性

L01

整形式(Well-Formed XML)になっていない箇所数

XML文法チェック

概念一貫性

L02

妥当(Valid)なXML文書になっていない箇所数

CityGML/i-URスキーマチェック

L03

応用スキーマに定義していない地物型の出現箇所数

CityGML/i-UR未定義のクラスをカウント

他スキーマが読み込まれた場合、当該クラスは排除不可

L-bldg-06

建築物のbldg:lod2Solidにより記述される立体(gml:Solid)の境界面(gml:MultiSurface)と、bldg:boundedByにより参照する屋根面、底面、壁面、外部天井、外部床面又は閉鎖面がbldg:lod2MultiSurfaceにより記述される面(gml:MultiSurface)とが一致する。

Solidを構成する面が正しいBoundarySurfaceを参照しているかチェック

定義域一貫性

L04

codeSpaceにより指定された辞書に定義されていない値となっている箇所数

カウント、数を出力

L05

srsNameにより指定された空間参照系のepsgコードが、6697あるいは6668のいずれでもない。

カウント、数を出力

L06

幾何オブジェクトインスタンスの座標値に含まれる、緯度、経度、標高が、この幾何オブジェクトインスタンスを含む都市モデル(core:CityModel)の属性boundedByにより示された空間範囲に含まれる。

カウント、数を出力

位相一貫性

L10

座標列の向きが不正なインスタンスをエラーとする。外周は反時計回り、内周は時計回りがただしい。

カウント、数を出力

対象はSolidのみ

L11
L12

gml:Polygonの境界を構成する全ての座標値が同一平面上になければならない。同一平面上にない座標値が存在するインスタンスをエラーとする。

カウント、数を出力

対象はSolidのみ

L13

gml:Polygonに内周が存在する場合に、以下に示す条件に1つ以上に合致する場合にエラーとする。

  1. 内周が外周と交差している。

  2. 内周と外周が接することにより、gml:Polygonが2つ以上に分割されている。

  3. 内周同士が重なったり、包含関係にあったりする。

カウント、数を出力

対象はSolidのみ

L14

gml:Solidを構成する全ての境界面が、以下の条件を満たしていない場合にエラーとする。

  1. 境界面が自己交差していない。

  2. 閉じている。

  3. 全ての境界面の向きが立体の外側を向いている。

  4. 境界面が立体を分断していてはならない。

  5. 境界面が交差してはならない。

カウント、数を出力

対象はSolidのみ

分類の正しさ

T03

id参照により参照されたgml:idを与えられたインスタンスの型が、応用スキーマにおいて示された関連相手先となる型と一致しない箇所の出現回数

Xlink先が間違った型となっていないか確認、数を出力

T-bldg-02

bldg:lod2Geometryにより保持又は参照する幾何オブジェクトの型が、gml:MultiSurface又はgml:Solid、あるいはgml:CompositeSolidではないインスタンスの個数

Pointなどが混在していないか確認、数を出力

-

gen:lod0Geometryにより保持又は参照する幾何オブジェクトの型が、gml:MultiSurfaceではないインスタンスの個数

カウント、数字を出力