第10回 自動車燃費基準小委員会 議事要旨

第10回 自動車燃費基準小委員会 議事要旨

「交通政策審議会陸上交通分科会自動車部会自動車燃費基準小委員会」
「総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会省エネルギー小委員会自動車判断基準ワーキンググループ」
合同会議(第10 回)議事要旨

1.日時: 令和6年9月2日(月)14:00~15:40

2.場所: 経済産業省別館11 階1111 会議室及びオンライン

3.出席者:
 ○委員:
  塩路座長兼委員長、青山委員、草鹿委員、鈴木委員、竹岡委員、近久委員、津江委員、土屋委員、林委員、松村委員
 ○オブザーバー:
  諸井オブザーバー、中川オブザーバー(日本自動車工業会)、青木オブザーバー(日本自動車輸入組合)
 ○事務局:
  国土交通省 杉﨑 車両基準・国際課長
                      髙瀬 車両基準・国際課 国際企画室長
                      梶原 車両基準・国際課 専門官
      経済産業省 木村 省エネルギー課長
        井澤 省エネルギー課 課長補佐

4.議題:重量車2025 年度燃費基準における電気自動車等の取扱い(特例)について

5.議事要旨:
  資料に基づき事務局から説明を行った。主な審議内容は以下のとおり。
  • クレジットの対象車両、電気自動車(EV)・プラグインハイブリット自動車(PHEV)のディーゼル燃費相当値への換算方法、クレジット値の算出方法の考え方について、了承された。
  • 水素燃料自動車(FCV)のディーゼル燃費相当値への換算方法及びクレジット値の取扱いについては、事務局にて検討することとされた。
  • 委員の主な意見は以下のとおり。
  ○クレジット付与の適用条件
  • EV 等がどの重量区分で普及が進むかの見通しが不透明であるため、重量車2025年度燃費基準において、適用条件を設定しないことには賛成。一方、付与されるクレジット量とも関係する論点ではないか。
  ○ディーゼル燃費相当値の算出
  • 将来的には乗用車と同様にWell to Wheel(WtW)で評価する可能性もあると思うが、重量車2025 年度燃費基準においては、Tank to Wheel(TtW)でEV 等も評価することに賛成。
  • EV のJH25 未取得車の評価については、モーターは低負荷の方が効率が良く、60km定速走行での評価とJH25 モードでの評価と傾向としては概ね近い研究結果もあるため、固定値として目標基準値の2倍と設定しても過大評価にはならないのではないか。
  • FCV の評価については、技術的にはTtW でも評価できるが、基準適用開始のスケジュールを踏まえた時間軸で考えると、電気→モーター部分で評価するという事務局案もやむを得ないのではないか。
  • FCV の普及台数がそう多く見込めない段階であることを鑑みると、TtW の発電部分を精緻に評価する段階では必ずしもないのではないか。
  • TtW で評価する方向であるにも関わらず、FCV はTtW で評価しないことへの齟齬があることに対して懸念。
  • FCV はTtW で技術的に評価し、スーパークレジット等のクレジット値の扱い方で補填することの方が、普及促進に向けた政策的な意義とも整合性も取れるのではないか。ただし、重量車のFCV の燃費に関するデータが不足していることを考慮すべきではないか。
  • FCV もTtW 全体で評価することにより、FC スタックの効率改善に向けた取組みにも繋がるのではないか。
  ○クレジットの量
  • 出荷台数が多い場合にクレジットを多く付与することは、基準に対して緩和になりすぎる可能性があるため、クレジット量の検討においては、足下のEV 等の普及状況や今後の見込を踏まえた議論が必要ではないか。
  • 電気自動車等の導入初期の開発は非常に困難であることから、より多くのクレジットを与えても良いのではないか。ただし、普及が進み出荷台数が多い場合でも同様に、多くのクレジット量を付与することは、燃費基準を緩めることとなり、適切ではないため、台数に応じてクレジット値の増減を調整する制度となるよう検討してはどうか。
  • クレジット量の検討には、諸外国と比較してEV 等の普及速度が遅いことを踏まえ、普及に有利に働くような制度が良いのではないか。
  • クレジット量の検討においては、EV 等の普及促進のため、製造事業者等の意見を反映することも重要ではないか。

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