国土審議会離島振興対策分科会第13回離島指定検討部会:議事要旨

国土審議会離島振興対策分科会第13回離島指定検討部会:議事要旨

1.日時
  令和7年11月18日(火)10:00~10:50
 
2.場所
  中央合同庁舎2号館12階 会議室F
 
3.出席委員
  小田切徳美部会長、山下東子部会長代理、図司直也特別委員、矢ケ崎紀子特別委員、鳥居享司専門委員
 
4.議事要旨
○国土審議会離島振興対策分科会運営規則第4条に基づき、委員の方々に忌憚のない議論をいただくため、会議の議事そのものは非公開とし、議事要旨の公表をもって議事の公開とすることとされた。
 
○議事(1)出島架橋の開通に伴う離島地域指定解除の検討について、事務局から資料説明後、議論が行われた。
 その要旨は以下のとおり。
・現地調査を経て、架橋により前向きな変化が見られた。一方で、島民の心境としては明るく受け止めているものの、釣り客の増加などに不安を感じている部分もあると感じた。
・架橋によって離島の格差が是正されて終わりではなく、島外からの刺激を受けて島内の力を蓄え、さらに発展させる役割を出島振興協議会が担うことが期待される。
・出島振興の計画はあるものの、実質化に向けては課題が残っている。
・地域おこし協力隊が複数名活動していること、また行政機関ではない一般社団法人「女川未来会議プロジェクト」が計画づくりに関与していることは、関係人口の増加や地域への積極的な関わりを示すものであり、可能性を感じる。
・オーバーツーリズムについては、発生後の対応は困難であり、予防的な対策が重要。既存の標識設置に加え、釣り客の駐車場配置や地元による釣りガイドなどが考えられる。こうした調整機能を出島振興協議会に期待する。
・釣り客は、出島に来る途中で弁当や釣り具を買い、出島で釣りをして帰ってしまう。また、遊漁船についても本土側から乗船することが考えられ、釣り客の増加は、経済効果が小さい。
・架橋前は島外からの来訪者が少なく、飲食店など消費の場が不足していたが、今後は徐々に増えることを期待したい。
・女川町中心部から出島まで車で約20分という利便性は、釣り客や観光客の増加につながると考えられる。受け皿として、地域おこし協力隊によるサウナ事業や民間企業による滞在型観光施設整備に期待したい。
・島外の人との交流が始まり、島民意識が高まることは良い傾向だが、「自分たちの島」という意識が強まりすぎる懸念もある。島外からの来訪者が島民の利益になることを理解できれば、円滑なコミュニケーションが図られ、「島は誰のものか」という意識も前向きに変化するのではないか。
・離島振興対策実施地域の指定解除について、本日の議論を踏まえ、離島振興対策分科会へ、離島指定検討部会の検討結果として、「牡鹿諸島の出島について、出島大橋の開通により、本土との間に常時陸上交通が確保されたほか、令和8年4月1日時点において、離島振興計画に位置づけられている離島振興事業のうち、指定解除を猶予すべき公共事業は残っていないことを確認した。よって、離島振興対策実施地域の指定解除基準に基づく、「配慮すべき特別な事情はない」と認められることから、指定解除することが適当」である旨、報告する。
 
(速報のため、事後修正の可能性があります。)

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