議事概要

国土調査のあり方に関する検討小委員会(第13回)議事概要

印刷用ページ
国土審議会土地政策分科会企画部会
国土調査のあり方に関する検討小委員会(第13回)議事概要

日時:令和元年5月30日(木)10:00~12:00
場所:中央合同庁舎2号館地下2階 国土交通省会議室A・B

議事:
 (1) 地籍調査の未着手・休止解消に向けた方向性について
 (2) 委員等による意見交換
 (3) 報告書(素案)の説明
 (4) 委員等による意見交換
議事概要:
○ 議事(1)「地籍調査の未着手・休止解消に向けた方向性について」として、地籍アドバイザーからの発表と、事務局からの説明が行われた。
○ 議事(2)として、地籍調査の未着手・休止解消に向けた方向性に関する委員等による意見交換が行われた。主な意見等は以下のとおり。
  • 休止解消に関しては、地域ごとの事情を踏まえたアプローチが必要であり、未着手と分けて対策を考える必要があるのではないか。
  • 未着手・休止解消は重要であるが、多くの市町村で調査が実施されるようになると、予算の不足が懸念されるため、国において予算額の確保を願いたい。
  • 森林組合による普及啓発が、山村部での地籍調査の再開につながった事例があった。未着手・休止の解消には、地域住民を巻き込んだ取組が重要ではないか。
  • 地域の特性に応じた対応が可能となるので、地籍アドバイザーのブロックごとの派遣に賛成。また、10条2項委託の推進には、地籍調査に関する民間資格の活用も有効。
  • 近年、市町村間の広域連携が進んでおり、こうした連携のコーディネート役が重要。
  • 地籍アドバイザーの活動や未着手・休止の実態について、よく理解できた。
○ 議事(3)として、「報告書(素案)」について、事務局からの説明が行われた。
○ 議事(4)として、「報告書(素案)」に関する委員等による意見交換が行われた。主な意見等は以下のとおり。
  • 地籍調査の未着手・休止解消へのアプローチの三つの観点は分かりやすいが、独立した観点としてではなく、総合的に捉えるべきではないか。
  • 地籍調査の未着手市町村に対しては、地籍調査の意義や国の方針を理解してもらうことが必要ではないか。
  • 地籍調査の休止市町村については、休止期間など、個々の市町村の事情に応じた対応が必要ではないか。
  • 地籍調査の休止市町村について、例えば県内の広域行政単位の範囲の中で差異があることをアピールすることが良いのではないか。
  • 市町村ごとの地籍調査の進捗率を一覧的にマップで示すことは、分かりやすい反面、市町村の事情に基づく差異は表現できていないことに留意する必要がある。
  • 水文学の分野では、流木による被害対策が課題となっており、森林は地籍調査と土地分類調査の両方が重要。
  • 地籍調査の未着手市町村については、例えば3年程度は試行期間として、モデル的に小面積な地区の調査を最後まで実施し、その後計画的に調査を進めることが良いのではないか。
  • 地籍アドバイザーについて、退職した元市町村職員も登録できるのであれば、派遣だけではなく一定期間の勤務ができるような制度にしてはどうか。
  • 市町村が独自に定める計画について、次期十箇年計画においてはどのような意味を持つのかを、報告書に盛り込むべきではないか。
  • 市町村による地籍調査の基本計画について、国の十箇年計画や都道府県計画と連携させることで、進捗率の向上に寄与するのではないか。
  • 地籍アドバイザーの発表資料の8ページで、地域活性化に触れられたことを踏まえ、2ページの地籍調査の効果の段落に、例えば「地域の土地利用の活性化」という文言を追加してはどうか。
  • 中間とりまとめに盛り込まれていた、地籍調査における筆界特定の特例について、具体的な要件が検討されているのであれば記述できないか。
  • 地籍アドバイザーの派遣回数には限界があるので、地籍調査の担当者向けのマニュアルの整備が必要。
  • 土地分類調査について、16ページで地理総合の必修化に言及しているが、報告書において、地理総合に含まれる三つの項目との関係が分かるよう、具体的な内容も入れてはどうか。
  • 地理総合の必修化について、土地分類調査だけでなく地籍調査についても、そうした中で啓蒙していくということが記載されてもよいのではないか。
  • リモートセンシングデータは、地形の起伏と合わせると状況把握、情報収集に有効で、地籍調査と土地分類調査の両方の調査において重要な技術である。
  • 土地分類調査は、全国レベルで網羅・活用される情報であるが、地域レベルでの活用も含めた階層的な使い方も必要ではないか。
  • 16ページに自然災害に対する土地条件の脆弱性の記載があり、過去の災害履歴などを指すと思料するが、具体的な内容を書くべきではないか。
  • 土地分類調査により、農地から森林に変わってきている箇所を判別できないか。

ページの先頭に戻る