我が国の成長戦略・国際展開戦略の一環として、世界の膨大なインフラ需要を取り込むことが重要であり、国土交通省も「インフラシステム海外展開行動計画」に基づき取り組んでいる。
　その中で、インフラシステム海外展開における「面的開発」は日本の経験を活かすことができる分野とされている。一方、当該分野については概ね超長期の取組でもあり、一民間企業や一つの民間企業コンソーシアムだけで取り組むことは難しく、ここに公的関与をする一定の合理性/妥当性が生じる可能性が考えられるが、その研究の蓄積・集積は十分とはいえない。
　そこで、関連情報の蓄積・集積を目的として「海外面的開発に係る公的関与」をテーマとした研究会を開催し、必要な支援策や枠組みについて幅広く有識者等の意見を伺った。本報告書は研究会の結果をとりまとめて紹介するものである。本報告書の発刊にあたり、多くの貴重なご意見を頂いた研究会参加者諸氏に厚く感謝の意を表する次第である。