環境に配慮した地域づくり施策評価モデル構築に関する研究
◆要旨
1.「地域づくり施策評価モデル」の開発方針
本研究では、交通施策、土地利用施策、民生施策、水環境施策が、交通行動および都市構造に与える影響を予測するための都市活動モデルを構築し、その結果を環境負荷、生活の質、経済、水環境の指標により定量的に評価するための、地域づくり施策評価モデルを開発する。本章では、モデルの開発方針を検討した。対象地域は、仙台都市圏である。
2.水環境モデルの開発
本研究で開発するモデルを構成する要素モデルである水環境モデルを開発した。水環境モデルは、土地利用施策や上下水道整備が水循環に与える影響を予測し、その結果を、河川の水量、水質により評価するモデルである。
3.交通モデルの開発
本章では、先ず、海外における交通・土地利用モデルの研究をレビューし、本研究で開発する交通モデルの開発方針を検討した。次に、パーソントリップ調査データを用い、詳細なゾーン区分での予測が可能な交通モデルを構築した。
4.経済モデルの開発
本研究で開発するモデルを構成する要素モデルである経済評価モデルを開発した。経済評価モデルは、人口分布を内生的に予測する応用一般均衡モデルである。
5.生活の質モデルの開発
市民の視点からの施策評価を行うため、アンケート調査データを用い、生活の質評価モデルを開発した。生活の質評価モデルは、地区の客観的なデータから、利便性、安全性等の主観的な指標を予測する共分散構造モデルである。
6.地域づくり施策の総合評価
本研究で開発した、地域づくりのための施策評価モデルを用い、交通施策、土地利用施策、民生施策、水環境施策による影響を総合的に評価した。総合評価は、評価指標の一覧表とレーダーチャートを用いて行った。
7.研究成果と課題
本研究において開発した地域づくりのための施策評価モデルの成果と、研究上の課題を整理した。
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