国土交通省 国土交通研究政策所 Policy Research Institute for Land, Infrastructure, Transport and Tourism

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 国土交通政策研究所は、国土交通省におけるシンクタンクとして、内部部局による企画・立案機能を支援するとともに、 政策研究の場の提供や研究成果の発信を通じ、国土交通分野における政策形成に幅広く寄与することを使命としています。
  

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 ● 報告書概要


 交通の健康学的影響に関する研究II

 ―自家用車利用通勤の健康学的影響に関する調査―

◆要旨

 交通機関による移動は、混雑、渋滞、長時間搭乗等により種々のストレスをもたらすが、これまで交通機関利用時のストレスに関する調査研究事例は少なく、健康学的見地から交通システムの改善がいかなる結果を有するのか、どの程度の施策がどのような効果をもたらすのか、について知見に乏しいのが現状である。
 このため、国土交通政策研究所では、交通機関利用時のストレスを生理学的な側面から定量的に測定・分析する手法を探求することにより、将来的に交通システムの改善効果を健康学的観点から評価するフレームの構築に寄与することを目指して、平成14年度から交通の健康学的影響に関する研究に取り組んできた。
 今回の調査は、普段の通勤において自家用車を利用している者を被験者とし、自家用車利用による通勤時のストレス関連指標を測定するとともに、同一被験者群による代替交通手段利用(バス等)とのストレスと比較することにより、公共交通の利用促進という政策課題に対して健康学の見地から評価を試行することを目的とした。
 調査結果をみると、代替交通機関による通勤は、主観的に感じるストレス・疲れを増大させる一方、身体にかかるストレスはさほど変化しないか、2、3日程度で交通手段の変更に対する予測可能性を獲得し、代替交通機関に適応している可能性がある。指標によっては歩行数の増加等の要因を通じてむしろストレスが低下する傾向も推測される。
 ただし、今回の調査は被験者6名によるケーススタディであり、以上の結果を検証するには大規模な実験に基づく統計的な議論が求められることに留意が必要である。




◆発行

国土交通政策研究第75号/平成19年2月

◆在庫

在庫有(重量:260g 厚さ:5mm) 報告書を郵送希望の方はこちら

◆詳細

詳細(PDF:832KB)

◆事後評価

内部評価シート(PDF:8KB)
有識者評価シート(PDF:12KB)
研究会名簿(PDF:8KB)