国土交通省
道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律の施行等に伴う政令及び省令の改正について
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別紙


平成12年10月


1.背景
 第147回通常国会において、乗合バス事業及びタクシー事業について、需給調整規制を廃止して競争を促進するとともに、輸送の安全や利用者利便の確保に関する措置を講ずることにより、利便性が高く、安全で安心なサービスの提供を図り、事業の活性化と発展を図ることを目的とする「道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律」(平成12年法律第86号。以下「改正法」といいます。)が成立しました。
 改正法は平成12年5月に公布され、平成13年度末までに施行されますが、その施行に関連して、以下の政令及び省令について改正を行います。
 なお、施行時期は、平成13年度後半を予定しています。
 また、平成11年6月の運輸技術審議会答申に基づく事業用自動車の安全対策に係る省令改正の概要については、近日中にパブリックコメントを行う予定です。
2.改正の概要
政令関係
タクシー業務適正化臨時措置法施行令(昭和45年政令第224号)
 タクシー事業において、引き続き運転者の質の確保及び事業の適正化を図るため、「タクシー業務適正化臨時措置法」が「タクシー業務適正化特別措置法」として恒久法化されるとともに、同法が適用される地域(指定地域)も、運送の引受がもっぱら営業所以外の場所において行われており、かつ、運送引受拒絶等の行為が頻繁に行われる等タクシー事業の業務が適正に行われていないと認められる地域となりました。
 この指定地域を東京地域及び大阪地域と定めます。(タクシー業務適正化特別措置法第2条第5項関係)
省令関係
1.道路運送法施行規則(昭和26年運輸省令第75号)
(1)許可の申請
1)事業計画
 乗合バス事業及びタクシー事業に係る参入規制が免許制から許可制に改められました(需給調整規制の廃止)。乗合バス事業又はタクシー事業の許可を受けようとする者が、その申請の際に提出する申請書の事業計画記載事項は次のものとします。(法第5条第1項関係)
・路線又は営業区域
・営業所ごとに配置する事業用自動車の数
・自動車車庫の位置及び収容能力 等
2)添付書類
 乗合バス事業又はタクシー事業の許可を受けるため国土交通大臣に提出する申請書に添付する書類については、需給調整規制の廃止に伴い、免許制の下で添付したもののうち需給調整に係る書類を除いたものとする等の改正を行います。(法第5条第2項関係)
(2)緊急調整措置(タクシー事業)
 緊急調整地域が指定された場合、タクシー事業者が当該地域において供給輸送能力を増加させるものとしてすることができない事業計画の変更は次のものとします。(法第8条関係)
・緊急調整地域における営業区域の設定
・緊急調整地域における営業所に配置する事業用自動車の合計数の増加
(3)運賃及び料金
1)乗合バス
 乗合バス事業者は、運賃及び料金の設定又は変更に当たっては、運賃及び料金(旅客の利益に及ぼす影響が少ない料金を除く。)の上限について国土交通大臣の認可を受け、その上限の範囲内で適用する運賃及び料金を設定又は変更し、事前に国土交通大臣に届け出ることになりました。
 運賃及び料金の上限の認可申請については、現行の認可申請に準ずることとし、適用する運賃及び料金の届出書には次の事項を記載し、30日前までに届出を行うこととします。(法第9条第1項関係)
・設定又は変更しようとする運賃又は料金を適用する路線
・設定又は変更しようとする運賃又は料金の種類及び額
・実施予定日 等
なお、運賃及び料金のうち旅客の利益に及ぼす影響が少ないものとして事前届出で足りる料金は現行通り次のものとします。(法第9条関係)
・車両の特別な設備の利用についての料金(特別座席料金)
・手回品料金
2)タクシー
 タクシー事業者は、運賃及び料金の設定又は変更に当たって国土交通大臣の認可を受けますが、旅客の利益に及ぼす影響が少ない料金の設定又は変更については事前に届け出ることとします。この旅客の利益に及ぼす影響が少ない料金は次のものとします。(法第9条の3関係)
・時間指定配車料金
・車両指定配車料金
(4)事業計画の変更
乗合バス事業者及びタクシー事業者は、事業計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けますが、以下の事項については事前又は事後に国土交通大臣に届け出ることにより事業計画を変更することができることとします。(法第15条関係)
1)事前の届出事項
・営業所ごとに配置する事業用自動車の数 等
2)事後の届出事項(軽微な変更)
・主たる事務所の名称及び位置 等
(乗合バス事業の特例)
1)路線の休止又は廃止に係る届出期間の特例
 乗合バス事業者は、路線の休止又は廃止に係る事業計画の変更をするときは、その6月前(旅客の利便を阻害しない場合にあっては30日前)までに国土交通大臣に届け出ることになりました。この届出書には、休止し、又は廃止する路線、時期等を記載するとともに、当該路線の現況等を記載した書類等を添付することとします。(法第15条の2第1項関係)
 また、この「旅客の利便を阻害しない場合」は次のとおりとします。(法第15条の2第1項関係)
・休止又は廃止に係る路線において他の乗合バス事業者が現に同事業を経営し、又は経営することが見込まれる場合
・路線の休止又は廃止の後の生活交通の確保について、地域協議会(関係都道府県、関係市町村、地方運輸局等により構成される協議会)において既に協議が整っている場合 等
2)路線の休止又は廃止に係る意見聴取
 乗合バス事業者が路線の休止又は廃止に係る事業計画の変更を届け出た場合(旅客の利便を阻害しないと認められる場合を除く。)、国土交通大臣は関係地方公共団体及び利害関係人の意見を聴取することになりました。その手続等は次のとおりとします。(法第15条の2第2項関係)
ア) 国土交通大臣は、当該届出があったときは、その旨を公示することとします。
イ) 国土交通大臣が意見の聴取を行う利害関係人とは、休止又は廃止の後に当該路線において旅客の利便の確保を図ることが想定される者等とします。
ウ)意見聴取を受けようとする利害関係人は、公示後一定期間内に氏名及び住所、陳述の概要等を記載した申請書を国土交通大臣に提出することとします。
エ) 国土交通大臣が意見の聴取を行う場合には、一定期間前に関係地方公共団体及び当該利害関係人に意見聴取の日時等を通知します。
オ)意見聴取は原則公開とします。
カ) 国土交通大臣は、意見聴取の結果、届出に係る事業計画の変更の日より前に当該変更を行ったとしても旅客の利便を阻害するおそれがないと認めるときは、意見聴取終了後一定期間内に当該乗合バス事業者に通知します。
キ) カ)の通知を受けた乗合バス事業者が、届出に係る事業計画の変更を繰り上げて行う場合、繰上げ後の事業計画の変更の予定日等を国土交通大臣に届け出ることとします。
(5)運行計画
 乗合バス事業者が提出しなければならない運行計画の記載事項として、これまで事業計画記載事項の一部であった運行系統、運行回数等を定めることとし、実施日の30日前までに届出を行うこととします。(法第15条の3第1項関係)
 また、乗合バス事業者が運行計画変更の際事後的に届け出る軽微な事項は、次のとおりとします。(法第15条の3第3項関係)
・運行系統ごとの始発及び終発の時刻 等
(6)事業の休止又は廃止
 タクシー事業の休止又は廃止の届出をする場合、その届出書の記載事項は休止又は廃止の日等とします。(法第38条第1項関係)
 また、乗合バス事業の休止又は廃止の届出をする場合は、路線の休止又は廃止に係る事業計画の変更の手続を準用することとします。(法第38条第2項)
(7)自家用自動車の有償運送許可
 本年8月の地方分権推進委員会の意見を踏まえ、地方公共団体が地域住民の生活に必要な旅客輸送のため、地域協議会での協議に基づき自家用自動車の有償運送許可を申請する場合の手続を簡素化することとします。(法第80条第1項関係)
(8)レンタカー事業の許可申請の添付書類の簡素化
 自家用自動車の貸渡しを有償で行う場合には、国土交通大臣の許可が必要です。貸渡人を自動車の使用者として自家用自動車の貸渡しを行う事業者(いわゆるレンタカー事業者)について、申請者負担の軽減の観点から、申請に際し、申請書に添付する書類のうち貸渡しをしようとする自家用自動車の自動車登録番号又は車両番号を記載したものを不要とすることとします。(法第80条第2項関係)
2.旅客自動車運送事業運輸規則(昭和31年運輸省令第44号)
(1)運行管理者の選任等
 運行管理者の資格者証及び試験に係る制度を導入したことに関連して、次の点を改正します。
1)運行管理者資格者証の区分
 事業の種類毎に運行管理者資格者証の区分を設け、旅客自動車運送事業者は事業の種類に応じた資格を有する者を運行管理者として選任しなければならないこととします。
2)運行管理者の配置基準
 運行管理者の選任を必要とする営業所を現行通り(乗合バス事業は事業用自動車の運行を管理する営業所、タクシー事業は事業用自動車5台以上の運行を管理する営業所、特定事業は乗車定員11人以上の事業用自動車の運行を管理する営業所等)とするとともに、当該営業所における運行管理者の配置基準を営業所ごとに以下のとおりとします。(法第23条第1項関係)
・乗合バス事業:事業用自動車40台までごとに1人
・タクシー事業 :事業用自動車40台までごとに1人
・特定事業   :事業用自動車40台までごとに1人
3)運行管理者資格者証の実務経験
 運行管理者資格者証を実務経験により取得する際の要件を次のとおり定めることとします。(法第23条の2第1項関係)
・運行管理者資格者証の種別に応じた事業の運行管理の実務経験が5年以上あり、その間に国土交通大臣が定める講習を受講していること。 等
4)運行管理者資格者証の交付に関係する手続
 運行管理者資格者証の様式、交付申請書等を規定することとします。(法第23条の2第3項関係)
5)運行管理者試験の受験資格
 運行管理者試験の受験資格は、運行管理者資格者証の別に応じた事業の種類の運行管理の実務経験が1年以上あること等とします。(法第23条の4第2項関係)
6)運行管理者試験の区分
 運行管理者試験を運行管理者資格者証の種別に応じて行うこととします。(法第23条の4第3項関係)
7)運行管理者試験
 運行管理者試験は、道路運送法その他の関係法令の知識、運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識について、筆記で行うこと等を規定します。(法第23条の4第3項関係)
8)運行管理者試験の受験手続
 運行管理者試験の受験申請書の様式、申請方法等を規定します。(法第23条の4第3項関係)
9)指定試験機関の指定
 運行管理者試験の指定試験機関について、指定、試験事務規程の認可等の手続に関する規定を設けることとします。(法第44条〜第45条の12関係)
(2)旅客自動車運送事業者の事業の適正化のための措置
 法第28条の改正により旅客の利便の確保や運転者等の指導監督に係る措置を従来よりも強化していく趣旨を明らかにしたことに関連して、次の点を改正します。
1)タクシーの事業用自動車における運賃等の掲示
 流し営業を行う場合、公衆に見やすいように事業用自動車に運賃等を表示しなければならないこととします。
 また、対時間制による運賃及び料金のみを収受する場合を除き、旅客の運送中、メーター等により旅客に見やすいように運賃及び料金を事業用自動車内に表示しなければならないこととします。
2)苦情の処理
 苦情の受付、処理、苦情に係る運転者の氏名等を記録し、保存することとします。
3)タクシー運転者の選任前の指導の見直し
 現行、タクシー事業者が新たに雇い入れた者を運転者に選任するためには、最低5日間の指導を受けさせなければなりませんが、この期間を延長します。
3.旅客自動車運送事業等報告規則(昭和39年運輸省令第21号)
 法第94条第1項の規定により、国土交通大臣は、道路運送事業者等から事業等に関し報告させることができることになっています。
 乗合バス事業者及びタクシー事業者に提出を求めていた営業報告書のうち固定資産明細表、引当金明細表等需給調整に係る書類について、提出を要しないこととする等の改正を行います。
4.一般旅客自動車運送事業会計規則(昭和39年運輸省令第19号)
 改正法により、会計の手続についての規定が削除されたことに伴い、一般旅客自動車運送事業会計規則を廃止します。

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