大臣会見

金子大臣会見要旨

2009年2月24日(火) 9:24 ~ 9:40
国土交通省会見室
金子一義 大臣

閣議・閣僚懇

本日の閣議では当省に関連するものはありませんでした。私からは以上です。

質疑応答

(問)22日に金沢市で北陸新幹線開業の前倒しについて言及されました。他の地域についても同じようなことを考えておられるのか、またその具体的な手法として何か考えていることを併せてお願いします。
(答)内閣としては、当然、もう麻生総理が言っておられますように、今、第2次補正予算関連法案、あるいは21年度本予算を通すのが最優先であります。ただ絶えず、その上で、私の立場ですから、公共事業全般を前倒ししていく必要があるかどうか、あるいは更に、整備新幹線につきましても前倒しが可能かどうかは絶えず勉強しております。与謝野大臣も国際競争力を強化するといったことを少し示唆されておられますけれど、そういう中で整備新幹線の今着工している部分の前倒しは当然ターゲットに入ってくると思っております。ただ新潟県知事のように地元負担は出来ないよといった問題もありますので、こういう問題も抱えているなと。北陸新幹線だけではなくて他の地域もそうかと、青森、函館は用地の準備が出来ているか、あるいは設計図が描かれているか、これは今度の経済対策は雇用が先行していきますけれども、期間は全治3年というオーダーで考えると思いますので、経済対策として出来るだけ早く経済効果が出て来るということも求められてきますので、そういう意味では用地をこれから買いますというような、あるいは設計図の詳細をこれから描きますというようなものではダメなので、どの程度出来るか事務方にも調べておくように、勉強するように指示しております。

(問)ノースウエスト航空機の事故の件です。昨日、ノースウエストの担当者を国土交通省に呼んで色々事情を聞かれたということですが、現在把握されている事実関係と、今後、ノースウエストに対する対処の考えについてお聞かせください。
(答)昨日、航空局が聴取した同社からの報告では、負傷者の情報が適切に地上に伝達されておらず、救急車の準備等々が事後に回っていたということ。運輸安全委員会の調査前に機内清掃を行ってしまったこと。清掃員に運輸安全委員会が来るまで清掃しないようにという指示をしなかったのだろうと思います。そういう意味で、同社に対して負傷者の情報等重要事項の関係機関への伝達あるいは現場の保存について改善を求めたところです。事故再発防止の観点からも同委員会の調査に協力し、今後の安全確保に万全を期すように指導しました。運輸安全委員会において現在原因の調査をしていますので、その調査の進展を踏まえながら、国交省としても必要な措置を講じて参りたいと思っています。

(問)何度も同じ似たような質問をしていますが、改めて内閣の支持率について世論調査を各紙で行っていますが、弊社としても行ったところ不支持が8割を超えて、あともう少しで一桁という支持率になっていますが、それについてどう思われますか。
(答)麻生さんの最大の強みは、どんなに支持率が低くても予算は通そうと。ここは幸いにして今色々な動きがある中では強みだろうと思っています。そこから先は大変ですね。ここでそろそろ持ち直すかなと思うと、郵政発言が出たり、小泉発言が出たり、中川さんが眠っちゃったりするものだからなかなか苦労が多い毎日であります。しかし、民主党も戦術転換と言いますか、戦略転換と言いますか、昨日辺りから少し対応も変わってきたようですが、何れにしても、今申し上げたようにどんなに支持率が低くても、補正予算関連法案及び本予算は早く通していきたいし、私もその責任は全うしていきたいと思っています。そこから先のことはその時に対応が色々あるでしょう。

(問)そうした中で、大臣はこういう質問をすると国民に真の理解を得るために政策をきちんと丁寧に説明していきたいとこれまで仰って来たと思いますが、国会の答弁で、例えば馬淵議員からの質問に対して明確とは言えない答弁もありましたし、ダムについても先日前原さんの質問に対して質問を遮ってご答弁された後訂正されたと思いますが、訂正が聞こえなかったりと、そうした部分についてはどうなのでしょうか。適切に説明はされていると思いますか。
(答)私の表現力が不十分であるというようなご批判は甘んじて受けさせて頂きたいと思います。中身については、予算委員会の議論なのでここで改めて主張するような話ではないと思いますが、基本的には、高速道路無料化ということに対して我々与党は造ってきた高速道路の借金40兆円というものがあるので、それを一部でも受益者が負担をしてもらうことによって維持管理或いは更に必要な部分はそういう中から造っていきたい。無料化は良いのですが、結局は高速道路を使う人、使わない人、高速道路の無い地域の人、これも高速道路の維持管理費或いは今後造っていく新設のコストを負担してくということになる。財源が非常に豊かな社会であれば良いのですが、やはりこういった状況の中なので、受益者に、使う人に少しでも負担をして頂くという原則を大事にしていきたい。そこは、無料化という民主党のお考えとは議論してもなかなかかみ合わない。民主党の皆さんも財源をどうするのかということになると必ずしもはっきりしてこないというところ、議論の食い違いになっていると思います。

(問)冒頭の新幹線の答弁ですが、党の今後の検討で着工の前倒しがターゲットになるということで宜しいのでしょうか。
(答)結構です。

(問)財源としては1兆円の予備費がありますが、この辺はどういったことを想定されているのでしょうか。
(答)これこそ予算が通った後の話になります。新たな財源対策を組まなければ出来ないのだろうと思います。これから来年度の補正を組むという状況が出て来た時に、財源対策も併せて検討します。今ある財源の中から捻出出来るとはとても思えません。

(問)羽田の5本目についてですが、大臣のスタンスは昨日の千葉県知事とのお話で分かったのですが、与謝野大臣が「十分あり得る話だ」とか、前向きな発言をなさっていることについて、大臣として如何でしょうか。
(答)5本目というのは与謝野さんの頭には無いのではないですか。要するに国際競争力を強化するための空港・港湾というイメージで仰っていると思いますので、5本目という議論は頭の中に無いでしょう。

(問)大臣の国会のご答弁の中で、「公共事業に従事する末端の労働者の賃金が削られているので、それについて何とか取り組んでいきたい」というのがありましたけれども、これはどのような進捗状況で何時ぐらいから見直しをやっていきたいというお考えですか。
(答)年度内に発注形態をさらに見直したいと。党側でも岸田さんが私の後の座長をやってもらって進めてくれていると思います。そういう中で、受注後に労働者のところにお金が回っているかというチェック、あるいは労務費単価を異常に下げて入札していないかということのチェック、あるいはもう少し前向きな話として調査基準価格の見直し、もっと言えば引き上げですけれども、どこまで出来るか別として、そういう中で色々な方法があるかと思いますけれども、安値受注、結果として労務費単価の切り下げに繋がる。それが翌年の積算基準表に安い労務費単価として計上されて、また発注者がそれを使うという悪循環を避けたいというのが趣旨です。年度末、今年度内にはある程度方向を、前に向けられるものを作りたいと思います。

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