大臣会見

前原大臣会見要旨

2009年10月30日(金) 9:39 ~ 9:52
院内3階 内閣記者会3
前原誠司 大臣

閣議・閣僚懇

私から、今日閣議で国土交通委員会で議論して頂きます法案について申し上げました。
「国際連合安全保障理事会決議第千八百七十四号等を踏まえ我が国が実施する貨物検査等に関する特別措置法案」、これについての閣議決定がございました。
本法案が成立した場合には、貨物検査等を適確に実施するため、政府全体の方針の下、関係省庁が連携・協力して、情報の集約をはじめとした一連の取組みを行うことが不可欠ということで、国土交通省としては万全を尽くして任務を全うしていきたいと考えております。
それから閣僚懇で、「日本航空再建対策本部」の設置について発言をいたしました。
日本航空の再建につきましては、昨日、企業再生支援機構の申し入れを行うということで、企業再生支援機構も申請を受理して頂いたところで検討に入って頂いたところでございますけれども、新たな段階に入ったと認識しております。
再建中、運航の安定に万全を尽くすべく政府としてこういった対策本部を作りまして、私が本部長でございますけれども、内閣府、総務省、法務省、財務省、厚生労働省、経済産業省の副大臣等により構成される「日本航空再建対策本部」というものを立ち上げさせて頂きます。
なお、本日夕刻に第1回目の会合を開催することとしております。
新たな段階に入ったと申し上げましたが、再建途上の日航の運航に万全を期すために対策本部として政府挙げて取り組んで参りたいと思います。
最後に、独立行政法人について仙谷大臣からご下命がございまして、我が省は20の独立行政法人ありますけれども、しっかり1つ1つチェックしてもらいたいと。
できれば現場に足を運んでしっかりとしたガバナンスがとれているのか、職員の公務を含め、また事業の内容の精査も含めて努力してもらいたいということがありましたので、政務三役で分担をいたしましてそういった取組みをして参りたいと考えています。
私からは以上でございます。

質疑応答

(問)対策本部ですが、今後具体的にどのようなテーマについて話し合っていかれるのかということと、今日税制改正要望が締め切りですけれども詳細がまだ発表されていませんけれども国交省として、もしくは政務三役としてどういう部分を重点的にどういう考え方でまとめられたのか、以上2点お願いします。
(答)まず対策本部でありますが、繰り返し私も或いは鳩山総理大臣もお話しをして頂いておりますが、再建途上中に日本航空が飛び続けるということが日本の経済にとって、或いは地域の足として、或いは世界との架け橋として極めて重要なことでございまして、これにどう万全を尽くしていくかということが大事なこととなります。中身としては資金の問題であるとか、或いは再建計画を実行していくに当たって様々な問題等が出てくると思いますので、そういった問題等につきまして関係省庁と連絡を緊密にこの対策本部を中心にやらせて頂くということになると思います。税制改正については、今日12時から政務三役会議を開きまして国交省としての要望というものを最終的に決定をさせて頂くことになります。私は一番主眼を置いているのは、景気回復の途上にある、また現在の景気の足腰というのは極めて脆弱であって、様々な施策を怠れば2番底に陥る危険性も無くはないということの中で、我が省の所管の分野で如何に景気に資する税制改正の要望をやっていくのかということを一番の大きな主眼として議論をさせて頂いているところです。

(問)日本航空が当面必要としているつなぎ融資に対しての政府の現在の考え方、政府保証を付けるかどうかのご判断についてのご見解をお願いします。
(答)そういったことも含めて様々なこれから安全運航、安定運航を確保していくための必要な施策について、今夕発足をさせる日本航空再生対策本部におきまして関係省庁と連携をしながら万全を期していくということであります。

(問)つなぎ融資については、機構にはお願いせずにその対策本部でつなぎ融資については検討していくということですか。
(答)機構はあくまでも昨日申請を受理して頂いたということですので、支援決定を行うのは資産査定を行われてからになると思います。特にこの対策本部におきましては、その間の安定的な運航に支障のないようなことをしっかりと全ての面において関係省庁と連携をしながらやっていくということであります。

(問)年金については特別立法について、その本部で検討されていくということで宜しいですか。
(答)あらゆる問題について、この対策本部で検討させて頂きたいと考えております。

(問)法務省が入っておりましたが、その辺の絡みということでよろしいのでしょうか。
(答)法務省も厚生労働省も様々な役所も入って頂いておりますので、年金に限らず政府全体として再建途上の日本航空の安定運航に支障が生じないようにバックアップをしていくということでございます。

(問)安全運航と繰り返されますけれども、結局年金問題に目途をつけないままなし崩し的に繋ぎ融資という形で公的資金を投入するんじゃないんですか。政府保証という形であっても。
(答)年金については様々なご意見があるという風に伺っております。国民の皆様の目線にも立たなければいけないし、然は然りながら、企業の年金という財産権の問題もあります。こういった問題を多角的に対策本部でも議論をさせていただきながら、国民の理解の得られるような方策を目指して参りたいと考えております。

(問)対策本部で扱うテーマなんですが、先程様々な問題と仰いましたが、その中には当然廃止路線の対応というのも含まれていると思いますが、その関係と、長野県の松本空港のように県内唯一の空港から40年以上飛ばしている定期便が無くなるかもしれないという危機にあるのですが、先程経済の話しもされましたけれども、地域経済に過剰な痛みを伴うような可能性もある訳で、政治なり政府なりの対応、配慮というのもあっていいかなと思いますがどのようにお考えでしょうか。
(答)ご指摘の点については将来的な課題として生まれてくると思います。昨日、企業再生支援機構にJALが支援の申請をして受理されたということでありますので、どの路線を廃止をするのか、縮小するのかということは機構が支援決定をされた後に再建計画を機構なりのものを作られると思いますので、そういうものが示された段階であらゆる観点から政府としてどう対応していくのかということを考えていきたいと思っております。

(問)以前、タスクフォースの計画が出た段階で地方の声をお聞きになると仰られていたのですが、地方空港を活用する上で、国と地方を検討したいと仰っていたと思うのですが、その辺については具体的に今後どうお考えでしょうか。
(答)私も今日各紙読ませて頂きました。或いはニュース等も見させて頂きましたけれども、若干理解をして頂いていない、或いは誤解なのかもしれませんけれども、タスクフォースの役割は非常に大きかったと思います。つまりは9月24日に示された日本航空の自主再建案というものについては、本当に厳しく自分の会社を査定して出してきたものなのかということがよく分かりませんでしたし、その計画自体が実行されるものなのかどうか、足り得るものなのかどうかということが分からなかった、したがって事業再生のプロ、資産査定のプロにお願いをし、それがタスクフォースでありますけれども、しっかりとJALの今のありのままの企業の実態を資産査定して頂いた。そしてタスクフォース自らが再建計画は作っておられますけれども、その再建計画は持ちながらも、しかしJALを再生するために最もベストの方策として企業再生支援機構を使うということが適当ではないかという報告を頂いて、その報告に基づいてJALが昨日、申請されたということであります。しかし、機構に申請をされれば、機構が実際に自ら資産査定をまず行われて、そして受理された後に再建計画を作られるということでございますので、タスクフォースの再建案は実際問題、機構に任せるという意味では大変良い役割をして頂いたし、機構も参考にされるとは思いますけれども、あくまでも再建計画を作られるのは申請を受理して支援決定をされた機構ですので、機構がどういった路線の見直しをされるかということを受けて正式に考えていくということになろうかと思います。

(問)沖縄でこの間鳩山総理からフェアウェイを外れないようにという発言があったり、仲井眞知事も平野官房長官に対してもう少しどっしり構えたら如何という話もありましたけれども、そういった声が上がっていることについて閣僚の一員としての受け止めと評価をお聞かせください。
(答)それぞれの大臣が自分の責任感を強くお持ちになってご発言をされているんだと思います。昨日の参議院の本会議での岡田外務大臣のご発言も嘉手納統合案については外務大臣として話はしたけれども、しかしそれは内閣の決定事項ではないということで様々な道を選ばれているというご自身の思いを開陳されておりました。この問題については海兵隊の運用の問題、米軍の運用の問題に関わってきますので、一義的には防衛大臣、そして外交交渉という意味では外務大臣、このお二人が中心になってやられることだと思いますし、総理ご自身も最終的には自分で判断すると仰っておりますので、私の役割としては政府と沖縄の架け橋、調整役ということになろうかと思いますので、そういった調整過程において、或いは決めるに当たって何らかの役割を果たすことになればしっかりとその任務を果たしていきたいと考えております。

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