本日の閣議後の記者会見を始めさせていただきます。
本日の閣議では特に御報告すべき課題はございませんので、その他の課題について御報告したいと思います。
既に朝のニュース等でも流れておりますが、平成13年1月26日に、JR東日本新大久保駅で、ホームから転落した乗客と救出しようした男性2名が列車にはねられ死亡するという事故が発生し、明日で10年が経つわけであります。
それから、1月16日には目白駅で全盲の方が転落して、列車にはねられて死亡するという事故が発生いたしました。
亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、御遺族への哀悼の意を表する次第であります。
特に平成13年1月26日に亡くなられた事故については、その後、転落した場合の対策を強化しようということで国土交通省としても努力をしてまいりました。
お手元に関係資料を配付しているところでございますが、落ちた場合に緊急的にホームの下の待避するためのスペースを確保する、それから、落ちた場合にホームに上がれるようにステップを設ける、非常時のときに列車を停止するための設備の設置を進めるように努めてまいりました。
対象の駅の数は2,074駅で、転落した場合の待避スペースの確保、またはステップの整備率というのは100%設置されたということでございますが、非常停止押しボタン、または転落検知マットの整備率は90.7%となっております。
これについては本日記者会見をするにあたり、担当者を呼びまして、いつぐらいまでに全部の整備が終わるのかということについて報告をさせるということにいたしました。
尊い人命が失われた。特に救助に当たったお二人の志を考えれば、二度とこのようなことがないような駅にするために、国土交通省としても努力をしてまいりますし、関係する鉄道事業者にも努力をしていただくということから、現在、90.7%になっております非常停止押しボタン、または転落検知マットの整備率を、いつまでに終わるかということを各事業者に提出をさせて、1日も早く100%になるように努めてまいりたいと思うところでございます。
それからもう1つ、ホームドアでございますが、一番望ましいのは、ホームに扉を設けて列車が来たときだけ開いて乗り降りができると、こういうことが望ましいわけではございますが、このホームドア、あるいは可動式のホーム柵は、正確な情報を今掌握するように努めておりますが、今年度末で約500の駅で設置される見込みでございます。
対象としておりますのは、全部で2,800と聞いております。
これは、1日の乗降客が5,000人以上の駅という意味では、2,800ということになりますから、まだ5分の1弱ということになっておりますが、これについてもできる限り各事業者の皆さんの御協力を頂いて、エレベーターとか、それからエスカレーターとか、そういうものの整備も進めているところでありますが、命を守るという観点から、このホームドア、可動式ホーム柵についても整備を進めているところであります。
これをおおよそどの程度の目標で進めるかということについても、各事業者から報告を受け、全体を把握するように努めていきたいと考えております。
以上が、大変残念な事故でございましたが、転落した方、そしてその転落した方を救出しようとして尊い命を奪われてしまったこのお二人の方の御冥福をお祈りしながら、国土交通省としても再発防止に努めているということを御報告申し上げた次第であります。
それでは、後は皆さんの方から御質問を頂き、それに答える形で記者会見を進めてまいります。
○
ホームドア等の設置状況について(1月25日大臣会見参考資料)