大臣会見

羽田大臣会見要旨

2012年11月13日(火) 12:36 ~ 12:46
国土交通省会見室
羽田 雄一郎  大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、特に私の方から御報告するものはございません。
 次に、私の方から、1点御報告がございます。
シンドラー社製のエレベーターの緊急点検については、特定行政庁がエレベーターの所有者に報告を求める形で点検が実施されるよう、国土交通省から特定行政庁に対して、本日通知を行います。緊急性の高いと考えられるエレベーターから優先的に実施することとし、特に、事故機と同型の巻き上げ機を有するエレベーター84台については20日以内に点検を実施し、特定行政庁に報告するよう求めることとしております。
それ以外のものも、基本構造が同じ巻上機を有するものについては約500台ありますが40日以内、また、それ以外の約5000台から約7600台については120日以内ということとさせていただいております。
点検の内容については、戸開走行の発生に関連すると考えられる、ブレーキ、制御器を中心に点検方法をしっかりと示した上で、詳細な点検を行うこととさせていただいております。
報告された点検結果につきましては、とりまとめ次第、順次公表することを予定をさせていただいております。
こちらからは以上です。

質疑応答

(問)今のシンドラー社の件なのですが、既に自主的に緊急点検を行っているところもありますが、そういったところも今回の点検では対象内となるのでしょうか。
(答)しっかりと報告をさせていただくということであります。点検しているところも含めてです。
(問)点検の結果、複数不具合等が見つかった場合には、シンドラー社に対して何らかの行動というか、どういったことを考えていらっしゃるのでしょうか。
(答)点検結果に問題のあるエレベーターについては、直ちに、報告を受けた特定行政庁からエレベーターの所有者等に対し、是正のための必要な指導を行うことになります。

(問)午前中に、成田国際空港株式会社が、成田空港の国際線の着陸料の一律100円の値下げを発表いたしました。
そもそも日本の空港の着陸料は高いと言われておりまして、アジアから後れを取っている面もありましたが、値下げに対する期待と影響等、大臣のお考えをお願いします。
(答)着陸料が高いという御指摘は、常日頃からされているところであります。
その中で少しでも着陸料を下げて利用し易くする方向性が出てきたということについては歓迎するところであります。

(問)シンドラー社製エレベーターの緊急点検についてですが、(事故機と)同型は20日以内に点検しなさいということでしょうか。
(答)事故機と同型の巻上機を有するエレベーターです。(ブレーキ等が組み込まれた)巻上機の部分が重要であると思っておりますので、(事故機と同型の)巻上機を有するエレベーター84台については20日以内にさせて頂いているところであります。
(問)巻上機が重要というのは、調査結果が出ているのでしょうか。
(答)どのような項目で点検をしたらいいかという検討の中で、(ブレーキ等が組み込まれた)巻上機が重要だと出てきましたので、特にしっかりと点検していただくということであります。
(問)他も併せて最大で120日以内に全て終わらせるということでしょうか。
(答)そうです。事故機と基本構造が同じ巻上機を有するもの約500台は40日以内。それ以外のもの、正確な台数は把握できておりませんが、約5000台から約7600台は120日以内とさせていただいております。
細かいことがお知りになりたい場合は、事務方に聞いていただきたいと思います。

(問)本日の閣議が長引いた理由と、解散について何か発言があったのでしょうか。
(答)特に色々な報道がされているので、各閣僚は言動には気をつけるようにということです。

(問)TPPに関してですが、野田首相が交渉参加に踏み込むと取りざたされているのですが、アメリカの自動車業界が排気量ごとに差がある税制とか、日米の異なる安全基準など、非関税障壁の緩和などをずっと求めて来ておりますが、国交省として具体的な対応を取れるのかということと、大臣はアメリカ側の関心を踏まえて、こういったものに対してどのように対応すべきだとお考えでしょうか。
(答)アメリカについては、日本に来るものに関して、もう既に関税ゼロでありますので、逆にアメリカの方が関税を掛けているという状況ですので、その中で日本が何が出来るのかということについて、情報交換はしなければならないと思いますが、なかなかやれることというのは少ないのかなと率直な感想を持っております。

(問)シンドラー社製エレベーターの件ですが、警察の方がブレーキの部品とか押収していると思うのですが、調査部会の方に押収部品をもらったりするスケジュールとか見通しはいかがでしょうか。
(答)まだそこまでは報告は受けておりませんので、今の段階で私はよくは判りません。
受け取れるかどうかとか、そういう交渉をしているのかどうかは、まだ報告は受けておりませんので、事務方の方に聞いてください。

(問)エレベーターの緊急点検の関係で、今回女性が亡くなられ、その前は高校生が亡くなられる痛ましい事故があったのですが、大臣として今回どういう想いで点検をすべしとお考えになったのか、今回の点検の重要性についてどのようにお考えか教えてください。
(答)尊い命が失われているという状況を踏まえれば、やはりあってはならない事故だと思っております。そのような意味では、エレベーターについても、国土交通省全般ですが、安心・安全というものをしっかりと監督していかなければならないという立場で、2回に渡って同じ会社の同機種のもので事故が起こったということについては大変遺憾に思っておりますし、今後そのようなことがあってはならないと考えておりますので、人命というものを最優先に考えれば、しっかりと点検をする必要があると考えております。

(問)先日の会見で、シンドラー社製エレベーター事故の関連で、いわゆるブレーキに対する補助金の促進策を拡充していきたいとお話をされていましたが、具体的に何か進展はありましたでしょうか。
(答)先日の会見の後ですので、特に具体的なということはありません。
現在、検討している最中です。

(問)エレベーター事故の関係で、設置者に対して特に今回ホテルで不特定多数の人が出入りして公共性が高いということで、二重ブレーキ等が取られていなかったということですが、設置者に対する責任ということについてはどのようにお考えでしょうか。
(答)(ホテルは)色々な方が出入りする場所であります。
そのような意味では、多数の方が利用される所に特にエレベーターは設置されていますので、やはりそういう所から優先してしっかりと点検をしていかなければならないと思いますし、このような事故が起こったということについては周知徹底していかなければならないと考えております。
そのような意味では、ホテルや百貨店等、人が多く集まる場所、またエレベーターが多く設置されているような場所については、今回の事故の起こった原因等もしっかりと調べた上で周知徹底して、そういうところをしっかりと行うように通知し、指導していきたいと考えております。

ページの先頭に戻る