大臣会見

太田大臣会見要旨

2014年12月26日(金) 11:22 ~ 11:31
国土交通省会見室
太田 昭宏 大臣

閣議・閣僚懇

  本日の閣議案件で、特に私の方からご報告するものはございません。
 1点ご報告をさせていただきます。お手元に資料を配付しておりますが、ベトナムへの出張についてです。
1月4日にハノイで開催される「ノイバイ国際空港第二ターミナル」、「ニャッタン橋」及び「連絡道路」の完成式典に出席するため、1月3日から4日にかけまして、ベトナムを訪問します。「ノイバイ国際空港第二ターミナル」は、首都ハノイの表玄関である国際空港の能力を約3倍に拡充するものであります。
また、「ニャッタン橋」は私もこれを見て参りましたが、「ニャッタン橋」は全長1500メートル、これは日本の中でこれほど長いものはないぐらいのものでありますけれど、これと「連絡道路」は、空港と都心を結ぶ新たなルートとなるもので、これによりまして、空港~都心間の所要時間は、1時間以上から35分に短縮されます。
いずれも今後のベトナムの発展において、極めて重要な役割を果たすものであります。これらのプロジェクトに対しまして、我が国は、円借款を供与したほか、日本企業が整備に参画をして、我が国の技術と経験を注ぎ込むなど、大きな貢献をして参りました。
今回の完成式典は、ズン首相、タン交通運輸大臣、タオ・ハノイ市人民委員長などが出席しまして、国家的行事として開催されます。
私の方にも、日本の貢献への感謝ということから、完成式典へ出席するよう要請されておりました。
私は完成式典への出席とともにズン首相、タン大臣、ズン建設大臣と会談を行う予定でありまして、我が国とベトナムとの絆をあらためて確認して、信頼関係を深めて参りたいと、このように考えています。ベトナムとの間には、今後も港湾、空港、鉄道、道路、都市開発など数多くの重要プロジェクトが予定されております。
今回の訪問を今後の協力に向けて、更なる新しい節目としたいと考えているところです。私からは以上です。

質疑応答

(問)一昨日タカタのストッカー社長の辞任が発表されました。大臣は常々、タカタの経営陣に対して説明責任を求めていましたが、会長に社長の権限も移譲されることで、今後説明責任をどのように果たしていくべきとお感じでしょうか。その点も含めて今回の社長の辞任についての所感をお聞かせ下さい。
(答)タカタにおいて(12月)24日付けでストッカー代表取締役社長が辞任をしまして、髙田代表取締役会長が社長を兼務するということになり、併せて取締役5名の報酬の一部を4か月間返上すると発表されたことは承知しています。
タカタ製エアバッグの問題は、自動車の安全上極めて重要な問題であり、新体制の下で、対応に万全を期して頂きたいと強く思っています。
また、今ご指摘がありましたが、タカタとしてきちんと説明責任を果たすことが、私は重要であると考えています。
特に(インフレータ)交換部品の供給量ということも大きな課題であるというように思っておりまして、インフレータの増産や他のインフレータ製造メーカーとの協力などしっかり取り組んで頂きたいと思っております。
国交省として、現在、自動車メーカー及びタカタに対しまして、インフレータの供給可能量の見込み等の報告を求めておりまして、その結果を踏まえて必要な指導を行っていきたいと考えています。

(問)JR山田線について、三陸鉄道への移管受け入れを自治体の方々が今日JR側に報告をしたのですが、今後の山田線復旧についての時期的な希望であるとか、あるいは地元への復興への期待などご所感を伺いたいのですが。
(答)山田線については、どういうふうにまとまるかということを心配もし、また会議体も設置して参画をしてきましたから、このほど合意を見たということは大変よかったと思っています。
JR東日本から三陸鉄道への運営移管の提案がなされて、現状復旧費約140億円の負担に加えて、移管に伴う移管協力金30億円の支援内容が提示されておりました。
一昨日(24日)、岩手県で開催された沿岸市町村首長会議におきまして、岩手県や沿線自治体等が、JR東日本の提案を受け入れる方針を決定して、今日(26日)、国に対しても正式に報告があったところです。今年4月に三陸鉄道が全面復旧しまして、これに続いて、ちょうど両方(南北リアス線)の間に位置する山田線の復旧に向けた協議が前進したことは、大変喜ばしいことだと感じております。
これから、(地元の)期待は非常に高まっていると思いますし、全通した三陸鉄道の方も客数も予想を超えているということもありまして、懸案でありました山田線が、いよいよ早期復旧に向けて動き出したということは、大変良いことだと思いますし、ここはJR東日本又は地元の声というものも常に踏まえながら、できるだけ早く開通できるように、国交省としても適切な対応をさせて頂きたいと思っているところです。

(問)ベトナム出張に関連して、南シナ海での中国の動きに関してベトナムと中国の間で非常に緊張が高まっていますが、これに関しては今回は何か話をするご予定はありますでしょうか。
(答)ありません。あくまで空港(の完成)ということで、これは日本が絡んだプロジェクトであり、特に完成式典の開催については、ある意味では私の日程も含めて調整して頂いたものですが、滞在時間が短いこともあり、交通運輸大臣と建設大臣、そしてズン首相との会談も、2回行われる式典の前に短い時間での会談ということになろうと思いますので、政治情勢を含めた全般についてということよりも、インフラの整備ということに絞って今回は話をしたいと思っています。

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