大臣会見

石井大臣会見要旨

2017年7月4日(火) 11:30 ~ 11:46
国土交通省会見室
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

本日の閣議におきまして、7月7日付けほかで国土交通事務次官に毛利信二国土交通審議官を任命するなど、幹部職員の人事異動につきまして御承認をいただいたところであります。
詳細は事務方にお問い合わせください。
このほか、私の方から1点御報告がございます。
訪日誘客支援空港の認定についてであります。
「明日の日本を支える観光ビジョン」が定めます訪日外国人旅行者数2020年4000万人、2030年6000万人の目標達成に向けましては、地方への誘客促進が大変重要となります。
このため、全国27の空港を「訪日誘客支援空港」として認定いたしまして、各地域における国際線就航を通じた訪日客誘致の取組の拡大に向けまして、国による必要な支援を開始することといたしました。
全国各地におきまして、国際線就航や訪日客誘致に向けた機運が醸成され、強力な取組が行われることを期待しております。
詳細は後ほど資料を配付いたします。
私からは以上です。

質疑応答

(問)先ほど北朝鮮のミサイルが日本のEEZ内に着水したという情報がありましたが、航空機、船舶への被害の有無と今後の対応について教えてください。
(答)今回の北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、明白な安保理違反でありまして、断じて容認できるものではございません。
今回の事案では、ミサイルはわが国の排他的経済水域内に落下したと推測されており、航空機、船舶の安全確保の点からも極めて問題であります。
ミサイル発射を受けまして私からは、航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、国民及び関係事業者に対して迅速、的確な情報提供を行うことを指示しました。
国土交通省では、9時48分に内閣官房から注意喚起の情報の提供を受けまして、ただちに自動転送により海運事業者や航空事業者等に注意喚起のための情報を伝達いたしました。
また海上保安庁は9時50分に航行警報、航空局は9時52分に航空情報を発出するなど、警報等を速やかに発出しております。
現時点におきましては、付近を航行する航空機や船舶等の被害情報の提供は確認されておりませんけれども、引き続き緊張感を持って関係省庁や関係事業者と連携を密にして適切に対処してまいりたいと考えております。

(問)1日に予定されていた邦船3社のコンテナ船新会社の設立が先送りされましたけれども、大臣の所感と国土交通省の対応についてお聞かせください。
(答)昨日、邦船3社(日本郵船、商船三井及び川崎汽船)が、7月1日を目途に予定していたコンテナ船事業統合を目的とした持株会社及び事業会社の設立を延期することを発表いたしました。
これにつきましては、新会社設立のために取得が必要な全ての国・地域における競争法所管当局の承認の取得は完了しているものの、若干の事務手続きが残っているため延期したものであり、新会社の設立は早期に行われる見込みと聞いております。
また、来年4月からのサービスの開始予定には変更はないとされております。
今般の新会社設立によりまして、コンテナ船事業の経営の一層の効率化が図られ、厳しい国際競争に対応した経営基盤の更なる強化による国際競争力の向上や、利用者ニーズに応じた安定的なサービスの提供に繋がることが期待されるところであります。

(問)2日に投開票がありました都議選についてです。
都議選で自民党が歴史的大敗を喫しました。
これは政権運営の批判が反映されたのではないかという見方が大勢を占めておりまして、安倍首相もそのような主旨で反省の弁を述べていらっしゃいます。
閣僚のお一人として受け止めをお願いいたします。
(答)先週の会見でも申し上げましたけれども、東京都議選は大変重要な選挙でありますが、地方選挙でございますので、閣僚の一員としてのコメントは差し控えたいと思います。
いずれにいたしましても、官房長官が会見で発言されたとおり、安倍政権としては、引き続き経済最優先の方針の下に、謙虚にぶれずに全力で取り組んでいくことが重要とされておりますので、私も閣僚の一員として、より一層緊張感を持ちながら、国土交通行政に取り組んでいきたいと考えております。

(問)台風3号及び大雨による国土交通省の対応と、注意喚起及び呼びかけ等がありましたら、お聞かせください。
(答)梅雨前線や台風3号の影響によりまして、先月末より九州や中国地方、北陸地方などで大雨となっております。
また、台風3号は本日8時頃に長崎市付近に上陸し、今後、西日本、東日本へと進む見込みとなっております。
この大雨により、鉄道の運転休止、航空便やフェリー等の欠航、補助国道や県道等の通行止めが発生しております。
国土交通省では昨日、地方整備局等へ台風3号の接近に伴う注意喚起を発出したほか、長崎県、新潟県、糸魚川市、三条市へリエゾン、連絡員を派遣するとともに、排水作業等のため、ポンプ車や照明車を派遣しているところであります。
台風からの暖かく湿った空気の影響で、梅雨前線の活動が活発になっておりまして、記録的な大雨により被害が発生している地域もあることから、引き続き厳重に警戒してまいります。
国民の皆さまには不要不急の外出を控え、水路や海岸に近づかないことなど、自らの身を守る行動をお願いいたします。
また、通勤・通学の時間帯にかかることから、学校や事業所からの早め早めの帰宅などをお願いいたします。
特に要配慮者の方におかれましては、自治体からの情報に留意をして、早め早めの避難行動をお願いしたいと思います。

(問)日本のEEZ域内にあります能登半島沖の大和堆(やまとたい)で、中国船ですとか北朝鮮の船が違法操業を繰り返していて、漁業者の方々が大変迷惑を被っているという事実がありますけれども、このような事態にどのように対応していくのか、海上保安庁の巡視船を出すようなお考えがあるのかどうかも含めてお聞かせください。
(答)恐縮ですが、私も詳細を承知しておりませんので、後ほど、担当の方にお聞きいただきたいと思います。

(問)本日承認された人事についてお伺いします。
住宅局長に伊藤明子さんが就任されるとのことですが、おそらく国土交通省としては初めての女性の局長になられるのではないかと思いますが、人事の狙いや期待される点などがあればお願いします。
(答)今回の人事では、住宅局長に女性職員を起用しまして、国土交通省として初の女性局長が誕生することとなりました。
内閣全体の方針として、女性の登用や府省間の交流が求められておりますけれども、政策統括官の人事交流を財務省との間で継続するなど、積極的に女性の登用や府省間の交流を行っているところでございます。

(問)今の質問に関連しまして、新しい事務次官に毛利さんが御就任されることになりますが、こちらについても任命の狙いですとか期待などあれば一言お願いします。
(答)個別の人事についてはコメントは控えたいと思いますけれども、全体的に、今の国土交通省の取り組んでいる政策課題等、現下の状況を踏まえ、総合的に判断してベストの人事を行うことができたと思っております。

 (問)訪日支援空港の関係ですけれども、地元からの関心は非常に高いようですが、具体的に国の今後の対応としてはどうなるのか、という点が1点、また、支援の度合いには差もあるようなんですけど、それぞれとして期待されること、全体はいっていただいたのですが、それぞれ支援の度合いの差も踏まえて期待されることをお願いします。
(答)訪日誘客支援空港の認定に当たりましては、応募のあった27空港すべてを認定した上で、拡大支援型、継続支援型、育成支援型の3つのカテゴリーに区分をして、それぞれの空港の現状に応じた効果的な支援を講ずることとしております。
具体的には、有識者懇談会による評価結果を踏まえ、まず優れた計画・体制が認められて着陸料割引の拡充やCIQ施設の整備支援など、従来より充実した支援を行う訪日誘客支援空港の拡大支援型として静岡空港など19空港を認定いたします。
また、既に訪日外国人の誘客に一定の実績を有していることから、着陸料割引等の従来の支援を継続する継続支援型として那覇空港など6空港、更に訪日外国人の誘客実績は無いものの高い意欲が確認されたことから、国の職員によるノウハウの提供等をきめ細かく行う育成支援型として松本空港など2空港をそれぞれ認定いたします。
今般の認定により、空港が所在する自治体等の国際便の就航や訪日外国人旅行者の更なる誘致に向けた意欲や機運が高まり、訪日外国人の地方への誘客の一層の促進に繋がることを期待しております。

(問)人事について重ねて1点お伺いします。
今回、航空局長が交代しますが、航空局は森友学園の土地売却問題で担当になっており、今後更に国会などで説明を求められる場面が出てくることも考えられますが、あえて今回、担当局長を代えたことについて説明をお願いします。
(答)個別の人事については細かく申し上げることはございませんが、総合的に判断してベストな人事を行ったものです。

(問)昨今、猛毒を持った蟻、ヒアリの到着が神戸港だけでなく名古屋とかその他でも見つかりました。
私は船の業界もさることながら航空の業界も昔おりました関係で、貨物専用で到着する便の多い関空だとか、成田だとか、また福岡だとかいう所も船舶と同じように検疫官が派遣されておりますが、問題が起こる前に港だけでなく空港の方もチェックする体制を整えているのでしょうか。
(答)ヒアリについては6月18日に神戸港で、30日に名古屋港で確認されました。
また昨日、大阪港でも確認されたところです。
神戸港及び名古屋港では、中国南沙港で積み込まれたコンテナに付着しておりましたが、大阪港ではコンテナヤードで発見されたところです。
昨日の大阪港の事案を受けて、南沙港に限らず中国からの定期コンテナ航路を有する港湾においては、地方環境事務所と調整のうえ、当該コンテナを取り扱うヤードとその周辺区域に殺虫餌を設置する等、適切な対策を講じるよう要請する文書を本日、全国の港湾管理者に通知したところです。
空港については、まだヒアリ等が発見されておりませんので今後の明確な対応は検討しておりませんが、今後の検討課題として注意深く対処していきたいと思っております。
 

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