大臣会見

繰り上げ石井大臣会見要旨

2019年7月29日(月) 15:40 ~ 15:54
国土交通省会見室
石井啓一 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、私の方から1点報告がございます。
本日の閣議で、本年5月24日に施行されましたアイヌ施策推進法に基づくアイヌ政策推進本部につきまして、国土交通大臣である私を副本部長とすることが閣議決定されました。
詳細は事務方にお問い合わせいただきたいと思います。
このほか、私の方から1点報告がございます。
本日の閣議後、第1回アイヌ政策推進本部会合が開催され、政府が策定する基本方針の案などが決定されました。
その後、関係大臣から発言がありまして、私は国土交通大臣といたしまして、民族共生象徴空間ウポポイの来年4月24日の一般公開に向けて、年間来場者数100万人の目標達成の実現に努める旨を発言いたしました。
その後、本部長である官房長官からも、民族共生象徴空間ウポポイの年間来場者数100万人の目標を達成したい旨の発言があるとともに、アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現に向けて、一層積極的に取り組むよう関係府省に御指示がございました。
詳細は事務方にお問い合わせいただきたいと思います。
私からは以上であります。

質疑応答

(問)先週土曜日に東京港の方に視察に行かれたかと思うのですけれども、東京港は渋滞対策等課題があると思うのですが、視察の狙いと所感を教えてください。
(答)東京2020大会が1年後に迫る一方で、東京港においては、ターミナルゲート前の混雑が深刻化しておりまして、混雑解消に向けた取組を望む声もお聞きしております。
このため、現地に赴きまして、東京港の整備状況と混雑解消に向けた取組を確認することといたしました。
具体的には、東京港の「臨港道路南北線」、「中央防波堤外側地区Y2コンテナターミナル」、「青海ふ頭コンテナターミナルの車両待機場」の3カ所を、27日午後に視察いたしました。
「臨港道路南北線」は、東京港の物流車両の混雑を緩和するとともに、東京2020大会時にも物流機能を確保するため、整備を進めているところであります。
この道路では、沈埋トンネルが貫通しており、着実に工事が進んでいることを確認いたしました。
今後、2020年春頃に工事を完了させまして、東京都と関係機関による協議を経て、東京2020大会までに供用すると聞いております。
「中央防波堤外側地区Y2コンテナターミナル」では、今年度末までの稼働に向けた整備状況を確認いたしました。
「青海ふ頭コンテナターミナルの車両待機場」では、一般道の混雑緩和を目指した渋滞対策が講じられていることを確認いたしました。
国土交通省としては、関係者と連携しながら、混雑解消に向けて、各事業をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

(問)東京五輪・パラリンピックに向けて、24日と26日に首都高で大規模な交通規制が行われましたが、その結果についてと大臣の受け止め。
更なる交通量の削減にはロードプライシングなどを検討されていると思いますが、どのような対策が必要か、お考えをお聞かせください。
(答)先週、オリンピック・パラリンピック大会の本番と同様に、「首都高の交通量を最大3割削減」、「一般道の交通量を1割削減」することを目標といたしまして、交通対策のテストが実施されました。
テレワークなどTDMのみが実施された22日、23日、25日につきましては、前年と比較して、首都高の交通量はほとんど変化がなく、一般道は約4%減少いたしました。
首都高の入口閉鎖など大規模な交通規制が行われた24日、26日につきましては、首都高の交通量は約7%減少し、一般道も約4%減少しましたが、国道246号等で局所的な渋滞が発生したところであります。
大会本番は、更に大会関係車両等による交通需要の増加、首都高で約7万台程度が見込まれており、また、長期間にわたる対策が必要となります。
国土交通省といたしましては、引き続き、今回のテスト結果の分析を進めるとともに、本番に向けて、首都高をはじめとする渋滞対策やロードプライシングも含めた追加対策等の具体化の検討を、関係機関と連携して、加速してまいりたいと考えております

(問)都心上空を通る羽田の新ルートの関係で伺います。
明日、都で関係区市連絡会が開催される予定のようです。
羽田のルートの実現には地元の合意が必要だということで、大臣もずっと仰ってこられたと思いますが、地元の合意を取り付けることへの現状の進捗状況と、今後国でも協議会あると思いますが、これまで4回やってきて、第5回の協議会の開催とか、合意の見通しについてお考えを教えてください。
お願いします。
(答)羽田空港の機能強化に関しては、関係する自治体や住民の方々に丁寧な説明を行ってきておりますが、都が開催する明日30日の連絡会におきましては、6月に関係の区市からいただいた意見に対する国土交通省からの回答等を説明する予定であります。
国の協議会の開催など今後のスケジュール等については、関係自治体とも相談をいたしながら、今後具体的な検討を進めてまいります。

(問)ホルムズ海峡の緊張が高まっていますが、国土交通省における対応がどうなっているかということと、特に、有志連合への参加についていろんな検討がされてますが、海運業界から国土交通省へそういった要請がきているのかどうか。
業界団体との関係を教えてください。
(答)ホルムズ海峡周辺海域においては、先月13日にわが国の海運事業者の運航船舶が攻撃を受けるなど、船舶の安全に関わる事案が発生しております。
国土交通省では、こうした動きについて情報収集を行うとともに、先月13日の攻撃事案発生直後を始めといたしまして、海運事業者に対する注意喚起を適時行い、また、運航船舶の動向確認を随時行うなど、日本関係船舶の安全確保に努めているところであります。
国土交通省におきまして、海運業界から、現時点で自衛隊のホルムズ海峡周辺への派遣について具体の要請は受けておりませんが、同海域の安全確保については、これまでも情報交換等を随時行っているところであり、引き続き連絡を密にしてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、国土交通省としては、引き続き情報収集に努めるとともに、関係省庁、海運業界等関係機関とも連携いたしまして、わが国関係船舶の安全運航の確保に努めてまいりたいと考えております。

(問)アイヌ新法について伺います。
今回のアイヌ新法で、民族自決権を認めた形になったと思うのですけれども、新たな交付金を含めて、新しい制度では、アイヌ民族が自分たちの意思で計画した事業を自分たちで動かすという権利は仕組みとしてしっかり今後は担保されていくのか、副本部長ということで大臣の見解を伺います。
(事務方)自決権も含めた形ということですよね。
自決権というところまでいくかはあるのですけれども、今後交付金制度を運用する中で、アイヌの方々に寄り添って、アイヌの方々の誇りが尊重されるような仕組みとしていきたいと考えております。

(問)大臣から先ほど2020で、ロードプライシングという言葉が出たんですが、これ非常に重たい言葉でですね、車ユーザーからすると単なる参入規制なのか、あるいは巷間言われているように首都高の料金を割り増すのか、あるいは一番懸念というか注目されるのは一般道でロードプライシングをやることまで入っているのか。
この辺を明確に教えていただきたいのですがいかがでしょうか。
(答)道路局に確認したいのだけど、要請されてましたよね。
(事務方)はい。
(答)それは組織委員会と東京都から。
(事務方)はい
(答)ロードプライシングの対象は限定してましたでしょうか。
(事務方)2月の交通輸送技術検討会という、都と組織委員会がやっております検討会でございますけれども、この時に国土交通省、国それから首都高速に対して追加対策の検討の協力の依頼があったということでございます。
その時に、対象でございますけれども、ここではあくまで首都高の流動確保策の検討ということで追加対策の検討の依頼があったと認識してございます。

(問)では確認ですけれど、一般道はロードプライシングの対象ではないという理解でよろしいでしょうか。
(事務方)都と組織委員会から検討の依頼を受けているものに対して、一般道は入っていないという認識でございます。

(問)多少意見になるのですが、今回の24日と26日、加えて25日ですけれども、実効性が薄かったということははっきりしていて、これは国はわかってやっていたのではないかとさえ私は疑っているのですけれども、ある時期のイベントとしてオリパラはとても大事だということは大前提としてあるけれども、一般の車生活者にこれだけの負担を強いることを国は善しとしているのだろうか、そうでないのだろうか。
今回でも、御案内のとおり、渋滞が局所的にと大臣は仰ったけれども、全然局所的ではなくてあちこちで渋滞が発生した、そういうのはSNSでもたくさん拡散されているのでわかるとおりでございます。
ある大きなイベントには違いないが、そのために近隣の生活者の生活への余分な負担を強いることを、国土交通省、国は善しとされているのか、その辺を確認させてください。
(答)善しとするか、悪しとするかというか、そういう価値的な判断というよりも、まずはやはり、オリンピックというものは東京都と組織委員会を中心でやるものですけれども、やはり国際的なイベントですから、国としても最大限協力して成功に向けてやらなければいけないということで、住民の皆様、あるいは物流を担っている方々、あるいは荷主さん、広く御協力をいただきながら大会の成功に向けて取り組んでいくということではなかろうかと思います。

(問)よくよく慎重にお願いしたい。
それだけはお伝えしておきます。

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