大臣会見

赤羽大臣会見要旨

2021年2月9日(火) 9:31 ~ 9:37
国土交通省会見室
赤羽一嘉 大臣

閣議・閣僚懇

 私からの報告はございません。

質疑応答

(問)中国が海警法を施行以降、初めて尖閣付近の領海に海警局の所属船が侵入しました。
翌日も同様の事態が続いておりますが、大臣の受け止めと今後の海上保安庁の対応をお願いします。
(答)今月6日及び7日に、中国海警局に所属する船舶2隻が、尖閣諸島周辺の我が国領海に侵入し、日本漁船に接近しようとする事案が発生しました。
この船舶2隻は、操業中の日本漁船の付近で航行や漂泊を繰り返し、漁船の移動に合わせる形で、領海から退去しました。毎回申し上げておりますが、尖閣諸島は、歴史的にも、国際法上も、疑いのない、我が国固有の領土であり、現に我が国は、これを有効に支配しています。
中国側によるこうした活動が相次いでいることは極めて深刻に捉えております。
海上保安庁では、領海に侵入した当該中国海警局に所属する船舶に対し、領海からの退去要求を繰り返し行うとともに、日本漁船の周囲に巡視船を配備し、安全を確保するなど適切な措置を講じております。
また、外交ルートにおいて、中国側に対し厳重に抗議が行われているものと承知しております。
いずれにしましても、今後とも、これは変わらぬ大原則ですが、我が国の領土・領海を断固として守り抜くという方針の下、関係機関と連携し、事態をエスカレートさせないよう、冷静に、かつ、毅然として対応を続けるとともに、領海警備に万全を期してまいりたいと考えております。
 
(問)ミャンマーについて伺います。
クーデターが起きまして、その後も非常に不安定な状況が続いていますけれども、その後、国土交通省管轄のプロジェクトはどのような現状でしょうか。
(答)国土交通省では、ミャンマーについてこれまで、我が国の「質の高いインフラ展開」等を通じ、ミャンマーの発展に貢献するため、官民挙げて、鉄道、空港、港湾、道路、都市開発等の幅広い分野のインフラ整備に協力・参画してきているところです。
このような協力プロジェクトに関し、2月1日のミャンマーの緊急事態宣言を受けて工事が中断したプロジェクトは、その後順次工事が再開されていたところですが、週末にヤンゴン市内で発生したデモ行動等を受けて、工事及び運営について再度中断している状況です。
民間企業各社においては、今後のビジネス展開について、大変御心配をされていると承知しておりますので、国土交通省としては、関係する企業各社から、御懸念などを含め、状況を丁寧にお話し、相談をさせていただきながら対応していきたいと考えております。
また、関係省庁ともしっかり連携し、今後のミャンマーの状況に関する関連情報を引き続き収集しながら、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
現時点では以上です。
 
(問)昨日、高知県沖で発生した海上自衛隊と民間船の衝突事故についてですが、これまでに分かっている事故の概要と衝突した民間船舶が確定しているのかどうかも含めて教えてください。
(答)海上保安庁では、2月8日午後2時40分頃、防衛省から、同日午前10時58分頃、高知県足摺(あしずり)(みさき)沖で潜水艦「そうりゅう」と貨物船が衝突した旨の情報を入手いたしました。
貨物船の乗員に負傷者はおらず、航行に支障はありません。
また、潜水艦の乗組員については、3名が負傷したとのことですが、人命に異状はありません。
現在、当該貨物船については室戸岬(むろとみさき)沖を漂泊しており、潜水艦については高知沖に停泊中となっております。
海上保安庁においては、高知海上保安部より本日5時半頃、巡視船を派遣して海上自衛隊とともに潜水艦の調査を開始しているところです。
まず海上保安庁において、両船の関係者の聞き取りを含め、事実関係をしっかり調査してまいりたいと思っております。
また、運輸安全委員会においては、原因究明、再発防止を目的とした調査のため、昨日、調査官3名を指名しました。
今後、関係者から口述聴取等を行う予定です。
当該貨物船の特定については、既に報道に出ていると思いますが、船名が「OCEAN(オーシャン) ARTEMIS(アルテミス)」、船籍港は香港、総トン数は5万1208トン、青島(チンタオ)を出て仕向地岡山県水島港(みずしまこう)に向かっていたと承知しております。
積荷は鉄鉱石9万400トンと伺っております。
 

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