大臣会見

赤羽大臣会見要旨

2021年5月18日(火) 9:01 ~ 9:08
国土交通省会見室
赤羽一嘉 大臣

閣議・閣僚懇

 今日は発言ございません。

質疑応答

(問)地域航空についてですが、先日、ソラシドエアとエア・ドゥの共同持ち株会社化を目指す動きというのが明らかになりました。
コロナ禍で、非常に地域航空は厳しい中での動きかと思いますが、大臣の受け止めと、こうした地域航空に対しての国土交通省の対応についてお聞かせください。
(答)エア・ドゥとソラシドエアの共同持ち株会社方式での経営統合については、各社からまだ正式には発表がありませんし、個別企業の経営に関わることであり、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
御指摘の地域航空会社や中堅各社は、「地域の翼」として、地域の方々の生活、特に離島航路はそうした面が強いですが、社会経済活動にとって大変重要な移動手段として地域の役割を果たしております。
その中で、需要が大幅に減少し、各社が厳しい経営状況に置かれていることは看過できないという認識でおります。
特に地域航空会社や中堅航空会社は、大手に比べて自己資本が薄いため、財務体質の改善など懸命に経営改善の取組等をされていると承知しております。
国としては、これまでも危機対応融資等の活用による資金繰り支援や雇用調整助成金の拡充・延長などの支援を行ってきたほか、令和3年度においては、安全で安定的な航空ネットワーク形成を確保するため、1200億円規模で着陸料や航空機燃料税等の減免を行うなど、これまでより相当踏み込んだ支援を実施することとしています。
しかし、今後の感染状況はまだまだ先が見えないところもありますので、引き続き、航空需要の動向や各社の経営状況をしっかり注視しながら丁寧に対応して、必要な支援があれば適時適切にしっかり対応していきたいと考えております。
 
(問)八王子の階段崩落事故について2点伺います。
施工会社の則武(のりたけ)地所(じしょ)が、会社側の調査で57件に劣化があるとして破産申請しました。
先週時点での発表では、6件でしたけれども、調査に進捗があれば教えてください。
また、今回の外階段の問題は、構造耐力上主要な部分でも雨漏りでもないため、瑕疵保険の対象外となるという見方もあります。
破産申請についての大臣の受け止めと、今後、今の6件から更に広がる見通しですが、国として更に対策や支援をする考えがあれば教えてください。
(答)株式会社則武地所が、横浜地裁に対して、自己破産を申請したとの報道があることは認識していますが、本来であれば、まずは施工についてオーナーの皆さんへの説明や、必要な補修への対応をしなければいけない中で、そうした責任を果たさずに自己破産の申請が行われたことは、あってはいけないことで、大変遺憾に思います。
同社が誠実に対応するよう、同社の指導監督権限を持つ神奈川県に対し、同社への指導を要請してきたところですが、引き続き施工業者としての責任を自覚し、誠実な対応をするよう求めてまいります。
このようなことが許されますと、法治国家としての成り立ち、前提が崩れると大変厳しく思っております。
また、同じ施工業者が施工した東京都及び神奈川県内で現在までに把握した166件を対象に、それぞれの地方自治体が現地調査等を進めています。
現在、73件については地方自治体が現地調査及び外観による劣化等の判定を終えており、このうち、劣化がみられた6件について、本省担当官及び建築研究所等の専門家による現地調査を行い、そのうち危険性が高いと判断した4件の物件については、鉄製階段を支える仮設の柱、支保工(しほこう)の設置など、直ちに緊急の安全措置を講じるよう、各市から所有者等に求めたところです。
また、他の2件についても劣化状況の詳細を確認した上で、必要な措置を求めているところです。
その他の92件についても、今月末までに調査を終えて報告を頂くこととしております。
入居者としては、契約の当事者は所有者ですので、物件の所有者は劣化等の修繕を適正に行う立場ですので、それが重要だと考えております。
したがって、一般論としては、物件所有者は施工業者への求償を検討することになると認識しており、破産申請に対する裁判所の判断を注視しつつ、繰り返しになりますが、引き続き施工業者としての誠実な対応を求めてまいりたいと考えております。
なお、新築住宅の瑕疵保険制度については、構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分に関する瑕疵が保険の対象となっており、外階段そのものは、構造耐力上主要な部分に該当しないことから、瑕疵保険の対象外であると考えております。
つまり、この部分の賠償は、一義的に物件のオーナーが入居者に対して責任を果たしていただくということが筋だと思っています。

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