大臣会見

赤羽大臣会見要旨

2021年9月3日(金) 11:00 ~ 11:09
国土交通省会見室
赤羽一嘉 大臣

閣議・閣僚懇

 本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
このほか、私から2点報告があります。
広島県広島市(ひろしまし)における直轄砂防災害関連緊急事業の実施についてです。
本年8月11日からの大雨により広島市で発生した土石流災害について、先月22日に私も現地を視察した際に、広島県知事から「国による強力な財政的・技術的支援」の御要望を頂戴いたしました。
この要望を踏まえ、広島市安佐南区(あさみなみく)西区(にしく)において、特に緊急性の高い太田(おおた)(がわ)水系(すいけい)西山(にしやま)本川(もとかわ)八幡(やはた)(がわ)御幸(みゆき)(がわ)水系(すいけい)御幸(みゆき)(がわ)の3箇所について、中国地方整備局広島(ひろしま)西部(せいぶ)山系(さんけい)砂防事務所が、新たに緊急的な砂防工事を実施することとしました。
今後、速やかに工事に着手し、国土交通省の総力を挙げて地域の復旧・復興を支援してまいりたいと考えております。
詳細は後ほど資料を配布いたします。
2点目は、岐阜県各務原市(かかみがはらし)川島(かわしま)大橋(おおはし)の災害復旧の権限代行についてです。
木曽川(きそがわ)を渡河する川島大橋については、愛知県と岐阜県を結び、1日約1万台の交通量がある幹線道路ですが、豪雨により一部の橋脚が傾斜する被害が発生し、本年5月28日から通行止めとなっております。
先日の岐阜県視察の際には、岐阜県知事から川島大橋の復旧工事について、国の権限代行で実施していただきたいとの御要望をいただいたところです。
この川島大橋の復旧については、一級河川木曽川の川幅が約340mもあるため、相当程度の時間がかかる大規模な復旧工事となることが見込まれます。
国土交通省としては、一日も早く地域の皆さまの御不便を解消すべきと考え、知事からの御要請を踏まえ、本日、川島大橋について、国が災害復旧事業を代行することとしました。
今後、まずは被災した橋梁の撤去と、通学路を確保するための歩行者用の仮橋の設置に着手し、現場力を最大限発揮し、全力で着実に前に進めてまいりたいと考えております。
詳細は後ほど資料を配布いたします。
私からは以上2点です。

 

質疑応答

(問)先日、JR西日本が財務基盤の強化のために公募増資を行うことを発表しました。
コロナの影響などで地方路線の維持を含めて厳しい経営状況にあると思いますが、この件に関しての大臣の受け止めと国土交通省としての対応についてお聞かせください。
(答)9月1日にJR西日本が、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、非常に厳しい経営環境が続く中、早期に財務体質の改善を図り、まちづくりや観光需要創出などの所要の設備投資を進めるため、新株発行及び同社株式の売出しについて公表したと承知しています。
私としては、重要な公共交通機関である同社において、コロナ禍の厳しい経営環境の中、経営体力の確保を行うことにより、新型車両の導入等のサービス向上や安全対策のための費用の確保等の取組が進むことを期待しているところです。
他方、地方鉄道全般については、少子高齢化・人口減少、過疎化が進む地方部では、公共交通機関の維持が大変大きな課題となっております。
それに加えて今般のコロナ禍の拡大・長期化により、各鉄道事業者は大変厳しい経営環境に置かれていると重く受け止めております。
鉄道は、地域住民の皆さまにとっては日々の生活の足でありますし、観光立国という政策を進めていく上で、観光地域への重要なアクセスの役割を担っているなど、非常に重要な公共交通機関です。
このため、国としても昨年度から様々な支援を行っており、先般提出した令和4年度予算の概算要求においても、地方の鉄道を支援するための予算を増額要求しているほか、地域公共交通事業者に対する持続的な運行の確保等に向けた支援についても予算編成の過程で、しっかりと検討してまいりたいと考えております。
国土交通省としては、引き続き、新型コロナウイルス感染拡大の状況を注視しつつ、持続的な鉄道事業の運営に向けて、必要な支援を行ってまいります。
 
(問)昨日、クラウドサービス大手のアメリカアマゾンウェブサービスのネットワークの障害の影響で、一部の航空会社で遅延が出るなど影響がありました。国土交通省として航空会社に生じた影響について、把握していることがあれば教えてください。
また、今回の事例を受けて、航空各社に対して対策について何か指導していく考えがあるかも併せてお伺いします。
(答)昨日の午前にアマゾンウェブサービスのネットワーク障害の影響により、航空会社においても、搭乗システム等にトラブルが発生したという報道は承知しております。
航空会社に確認したところ、一部の旅客便に遅延が発生しました。
具体的には旅客便17便で、最大13分の遅延だったということですが、システムは短時間で復旧し、旅客への影響は限定的だったと報告を受けております。
いずれにしましても、各航空会社に対しては、こうしたトラブルの発生時においても、利用者の皆さまへの対応には万全を期してもらうよう、適切に対応してまいります。
 
(問)先ほど、川島大橋の話が出たので、3点確認でお聞きします。
大臣が現地視察されたときに、閣議決定が必要になるというような趣旨の発言があったかと思うのですが、今日、閣議決定されたという理解でよろしいのでしょうか。
(答)すみません、そのときは必要だと聞いておりましたが、閣議決定は不要でございました。
(問)橋は撤去するということでしたので、橋は架け替えるという理解でよろしいでしょうか。
(答)誤解があってはいけませんので、具体的には後ほど資料として配布させていただきますので、そちらでご確認ください。
(問)相当程度の年数がかかるということでしたが、目途としてどのくらいの期間、何年くらいかかるのか分かれば教えてください。
(答)川というのは出水期に工事ができないため、大変時間がかかってしまう部分がありますが、何とかならないかという御要望もいただいておりますので、そうしたことも考慮しなければと思っています。
大動脈でもありますし、近くに小学校等があり、通学路でもありますので、なるべく短縮できるように。
一般論ではありますが、出水期の施工が可能な場合でも、供用まで5年から7年程度を要する見込みということでありますが、工期短縮についてはしっかり検討していきたいと考えております。

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