大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2023年2月7日(火) 9:31 ~ 9:43
国土交通省会見室
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣)

本日の閣議案件で、私から報告することはありません。

質疑応答

高速道路の新たな通勤割引制度の試行について

(記者)

北陸自動車道で平日の通勤時間帯に行われている通勤での料金割引方法が、この4月から試験的に見直されるということです。
この制度を行う狙いと今後全国で導入される可能性など今後の検討状況についてお伺いしたいと思います。

(大臣)

ネクスコが管理する地方部の高速道路においては、一般道路における平日の朝夕の混雑を緩和する目的で、この時間帯に利用する車両を対象とした平日朝夕割引が導入されています。
一方、現在の割引制度は、割引の適用時間帯が平日の朝夕に限定されていることから、勤務形態の多様化に対応できていないことなどの課題が生じていました。
こうした課題を踏まえて、割引の適用時間帯を全日(ぜんじつ)・24時間に拡大し、利用者が事前に登録したインター間の料金を5割引とする新たな割引制度を4月から金沢地区で試行することとしました。
今回の試行は、多様化する勤務形態に対応したものであり、この割引による一般道路から高速道路への交通転換や、混雑状況の変化などの影響について把握したいと考えています。
なお、全国への展開については、今回の試行結果をよく検証した上で考慮していきたい、考えていきたいと思っています。

知床遊覧船事故の追悼式について

(記者)

知床遊覧船事故の関係で、発生から1年となる4月23日に斜里町(しゃりちょう)などが追悼慰霊事業を行うとのことですが、大臣の受け止めと国土交通省としての対応を教えてください。

(大臣)

斜里町及び地元関係者におかれては、知床遊覧船事故から1年となる今年4月23日、被害に遭われた方を追悼し、御家族にお悔やみを伝える式典を開催することを検討されているとお聞きしています。
私としても、被害に遭われた方への追悼や御家族へのお悔やみの気持ちをお伝えするとともに、二度とこのような悲惨な事故を発生させないとの決意を表する貴重な機会になるものと受け止めています。
式典の開催に積極的に協力してまいりたいと思っています。

(記者)

大臣御自身が出席されるようなお考えはありますでしょうか。

(大臣)

出席させていただきたいと思っています。

スペースジェットの開発中止報道について

(記者)

三菱重工業が国産のジェット旅客機の開発事業から撤退するという方針を固めましたけれども、このスペースジェットですけれども、これまで納期の延期が6度なされるなど、厳しい状況だった訳ですけれども、こういった状況についての大臣の受け止めと、今後の航空業界への影響についてお考えをお聞かせください。

(大臣)

御指摘のような報道があったことは承知していますが、三菱重工業からそのような発表はありませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

高速道路の新たな通勤割引制度の試行について

(記者)

最初の質問の、金沢地区での5割引の件なのですけれども、まず、割引自身は僕はあっていいと思っています。
空いている道路をどんどん活用するというのはとっても大事なことなので、いいと思っていますという前提なのですけれども、いわゆる全国プール制の公正・公平の立場から言うと、ある時期・ある時間だけ・ある場所だけで極端な割引をするというのは、多頻度割引のようなものは物流の別の事情があると思うのですが、乗用車も含めた今回の半額割引というのは全国の高速道路利用者からするとやはり不公平感があるのではないか。
その辺はやはりちゃんと説明をしておかないとなぜあの場所だけが半額割引なのと、とりあえず試行ということなので今後どうなるか見てみないと分からないと思うのですが、やはり高速道路料金が高いというイメージ、それからなかなか借金が減らない。
機構の借金もまだ20何兆円あるということですから、その辺はどのように国民へ説明されるのでしょうか。

(大臣)

今の御質問の、ある特定の区間だけということの意味が二つ考えられるのですが、一つは、今回金沢地区だけ、こういう御質問であれば、今回は正に試行です。
ちょうど、あの区間は高速道路と国道8号が並行して走っていて、非常に朝夕の時間帯に国道が混雑すると、こういう、ある意味で今回の社会実験を行うに適した場所という意味で、あくまでも、これは試行で、この結果をよく見て、全国展開するかどうか。
全国展開する時には、もちろん、全国平等にそれを行いたいと思っています。
それから、ある特定の区間というのが、いわゆる利用者が決めた、この区間だけ、ある利用者がこの区間を自分で決めて、この区間について割引を適用して欲しいということを事前に申し込む訳ですが、そういう意味だとしたら、これは別に特定の区間を決めている訳ではありません。
各利用者が自分が通勤する区間はここだから、ここを対象にしたいと申し込む。
ですので、そういう意味でも、不公平感が出ないように、最終的には行っていかなければならないと思います。
目的が、いわゆる混雑する一般道路から、その混雑を緩和する、比較的空いている高速道路の方に交通を移行することがこの割引制度の目的なので、今回、こういう新しい試み、これは、これまではある時間帯だけを限定していた訳ですが、今度は時間帯は限定しないで、区間を限定すると、こういうある意味で、形が変わる訳ですが、目的は一般道から高速道路への交通の移動を目的としている訳で、そのために、どちらが効果があるかを、今回試行してみたいということです。
御理解をいただければと思います。

(記者)

先週、熊本にいたのですけども、御案内かもしれませんが、TSMCを含めて、熊本は非常に工場立地がどんどん進んでいて、熊本空港も3月にリニューアルオープンするということですし、熊本の方たちに聞いてみると、非常に一般道は混んでいると。
高速高いので、なかなか一般道から高速へ行けないというのは今の大臣のおっしゃるとおりで、僕これ冒頭言ったとおり良いことだと思っています。
使わない道路は使われた方が良いに決まっているので。ただ一方で、全国規模と考えると都市部は逆にそれをやられてしまうと、今でも渋滞しているわけですから非常に混雑を加速させてしまう。
試行の間は良いのですが、展開するとなるとかなりいろいろな問題が生じかねないということです。
そこまで道路局は考えてやっているのかどうか。
よくよく話し合いをしてなぜそこでやるのか、この後どう展開するのかということは少し吟味したほうが。
ただ一般的には、地方相当混んできているので使って良いと思います。
最後意見になってしまい申し訳ないです。

(大臣)

私も最初に申し上げましたが、ネクスコが管理する地方部の高速道路において、今回、今の朝夕割引は地方部においてのみ行われています。
地方部の一般道の交通緩和というのが目的です。
いずれにしても今おっしゃった、今回の試行の結果をよく吟味して、不公平感の出ないような形にしたいと思います。

スペースジェットの開発中止報道について

(記者)

三菱重工の旅客機について、まだ発表がないとのことでコメントは控えるとのことですが、一般論として国産の旅客機の必要性とかどのように今お考えでしょうか。

(大臣)

あくまでも一般論として、日本のような高度な科学技術工業国家において、この航空機産業がなかなか根付かないというのは非常に残念な気持ちです。
なんとしてもこの日本のような私も技術系のバックグランドですが、航空機というのはある意味で科学技術政策の粋を集めた産業部門ですので、日本でぜひ根付かせたい。
また世界に対しての競争力を持つような分野に育てたいという気持ちはもちろんあります。
そういう意味では非常に残念なことです。
一般論です。

(記者)

今後新たなメーカーが名乗りを上げるようなことがあれば、国として支援していくべきだとお考えでしょうか。

(大臣)

それは国としての産業競争力を強化していくことは、我々今の政府の大方針です。

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