大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2023年10月20日(金) 10:02 ~ 10:10
国土交通省会見室
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣から)リニア開業に伴う東海道新幹線利便性向上等のポテンシャルについて

(大臣)

本日の閣議案件で、特に私の方から報告するものはありません。
このほか、私から1点報告があります。
本日(20日)、リニア中央新幹線開業後における東海道新幹線の利便性向上等のポテンシャルについて、調査結果をとりまとめました。調査の結果、リニア開業により、東海道新幹線の輸送量が約3割程度減少する可能性があり、東海道新幹線の輸送力に余裕が生じる見込みです。
この輸送力の余裕を活用して、東海道新幹線の静岡県内の列車の停車回数が現状の約1.5倍程度増加するとした場合、静岡県内における停車頻度が増加し、新幹線と在来線の乗り継ぎがスムーズになるなど、利便性の向上が期待されます。
さらに、県外からの来訪者等の増加による経済効果が期待されるなど、リニアの開業は、静岡県や東海エリア全体にとっても大きな効果をもたらすことが期待されます。
国土交通省としては、こうした調査も含めて、リニア中央新幹線の全線開業に向けて、引き続き、関係者と連携しながら、しっかりと取組みを進めていきたいと考えています。
詳細は、後ほど事務方から説明させます。
私からは以上です。

質疑応答

東海道新幹線に係る調査結果の所感と今後の対応について

(記者)

冒頭発言でありました需要調査について、担当課から説明があるということですが、大臣としての受け止めと、今後の対応をお願いします。
あと、改めてになりますが、国が調査した意義も併せてお願いします。

(大臣)

冒頭申し上げたとおり、本日、リニア中央新幹線開業後における東海道新幹線静岡県内各駅の停車頻度の増加や、経済波及効果など、東海道新幹線の利便性向上などのポテンシャルについて、調査結果をとりまとめました。
今日発表させていただきます。
リニア中央新幹線は、我が国全体にとって非常に重要なプロジェクトであるだけでなく、本調査の結果を踏まえると、静岡県内各駅の周辺地域のみならず、静岡県や東海エリア全体にとって、大きな効果をもたらすものであることが期待されます。
あくまでも一つのイメージとしてお話ししますと、例えば、静岡駅や浜松駅は、現在、新幹線が概ね20分に1本停車していますが、停車回数が約1.5倍程度増加するとした場合、概ね12分に1本停車する、このように利便性が大きく向上します。
今後、こうした調査の結果を東海道新幹線沿線の関係者の皆さまに御説明すること等により、リニア中央新幹線の意義や効果について一層の御理解を得ていきたいと考えています。
いずれにしても、国土交通省としては、リニア中央新幹線の全線開業に向けて、関係者と連携しながら、しっかりと取組みを進めていきたいと考えています。

ライドシェア導入に向けた議論が本格化していくことへの受け止めについて

(記者)

本日、神奈川県で一般のドライバーが自家用車で乗客を運ぶライドシェアの実現に向けた検討の初会合が開催されます。
これに関する大臣の所感をお聞きしたいと思います。
また、国土交通省としてライドシェアの導入に向けた様々な議論があると思いますが、改めて考えをお聞きしたいと思います。
お願いします。

(大臣)

神奈川県からは、タクシー不足などの課題に対して、「神奈川版ライドシェア検討会議」を設置し、あらゆる選択肢を視野に入れた検討を行っていく、と聞いています。
この検討会議には、国土交通省から関東運輸局自動車交通部長が参画します。
国土交通省として、安全・安心を大前提に、タクシー不足への対応策について、神奈川県の議論に協力していきたいと思っています。
なお、この場合の「ライドシェア」が想定する具体的な事業形態は明確ではありませんが、国土交通省としては、安全確保や利用者保護等の観点で問題があってはならないと考えています。
安全・安心を大前提に、利用者の移動需要に交通サービスがしっかりと応えられるよう、デジタル行財政改革会議とも連携しながら、様々な方策を検討していきたいと考えています。

Booking.com社による支払い遅延問題についての把握状況と見通しについて

(記者)

世界に支社を持つ宿泊予約サイトBooking(ブッキング)(ドット)com(コム)に関連してお伺いします。
宿泊費など施設側への支払いが滞っているとして、オーナーが今日、恐らくこの時間だと思いますが、運営会社に対して集団で裁判を起こすという方針らしいです。
まだ、新しいニュースなので、中々情報が入って来てないかもしれませんが、事実関係を把握されているか、また、国土交通省としての今後の見通しがあれば、お伺いしたいと思います。

(大臣)

Booking.com社による支払い遅延の問題に関しては、同社に対して事実確認を行い、原因としては、7月のシステムメンテナンスの不具合により、取引のある全世界の宿泊事業者への送金がストップしたことによるものとのことでした。
8月16日からシステムは復旧し、全ての取引相手への送金操作を済ませ、大半は既に着金済みですが、国際送金の際の金融機関間の情報連携上のトラブル等の技術的な問題により、一部事業者が未着金となっており、現在、緊急に対応している状況とのことです。
観光庁においては、8月22日にBooking.com社に対して、宿泊事業者に対する丁寧な状況の説明と迅速な対応を指示したところですが、引き続き、支払い遅延の状況が続いていることから、10月11日に同社に対して改めて、当該指示への対応を求めたところです。

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