加賀市版ライドシェア視察の所感と4月から始まる自家用車活用事業への意気込みについて
(記者)
大臣、土曜日に石川県加賀市でライドシェアの取り組みを視察されました。
ご覧になっての所感をお聞かせいただきたいのと、また、関連して4月からは東京や神奈川など4区域で自家用車活用事業も新たにスタートします。
こちらについての、大臣の意気込みをお聞かせください。
(大臣)
地域の移動の足の不足に対応するために、昨年12月、自家用有償旅客運送制度について、「交通空白地」に「時間帯による空白」の概念の追加、「対価」の目安について、タクシー運賃の約8割に引き上げを行うなどの運用改善を行いました。
いわゆる道路運送法78条の第2号の自家用有償旅客運送制度の方ですけれど、こういう改善を行いました。
加賀市において、この運用改善後の新たな制度を早速ご活用いただき、地域の課題解決に取り組まれていることに敬意を表します。
先日、北陸新幹線の延伸で石川県を訪れた時に、この「加賀市版ライドシェア」に試乗してきました。
まず感想ということですが、アプリで呼ぶところから体験させてもらったのですが、アプリで簡単にどこへ行きたい、と入れると、すぐ探して、すぐ分かりましたと表示される。
そこに、一円単位の料金まではっきり分かって、どこに車をつけるということも分かりまして、操作も非常に簡単でしたのでアプリにさえ慣れれば、お年寄りの方にも本当に簡単に使っていただけるのではないかと感じました。
それから乗って運転手とお話をしたのですが、車自体もその方の車で、非常にきれいにされていて、お年寄りにも乗りやすいようにステップを付けていて、非常にきれいな車でした。
豪華な車ではないです。
普通に我々が乗るボックスカーでしたが、非常にきれいにして快適に使えるようにしてありました。
それから運転手の方といろいろ話をしましたが、なぜ、この制度に応募されたのかを聞いたら、やはり地域に貢献したいという思いで、その方、元々運転手をされており、その経験を活かして地域に貢献したいと。
正直な感想、立派な方がなられているという感じでした。
こういう方がどんどん出てきて、地域の足不足解消につながればと。
また、観光地なので、北陸新幹線が延伸し、お客様が増える中で地域振興に貢献できればという思いも運転手から聞かせていただいたところです。
加賀市に引き続き、このような積極的な動きが全国各地に広がることを期待しています。
それから御質問の後段、いわゆる78条の3号の方ですが、本年4月から、タクシー事業者の管理の下で地域の自家用車や、一般ドライバーを活用する新たな運送サービスである「自家用車活用事業」を開始することとしており、車やドライバーの安全性、事故が起こった際の責任、適切な労働条件の3点を大前提として、現在準備を進めているところです。
以前から申し上げているとおり、地域交通の担い手不足や移動の足の不足解消は喫緊の課題であり、こうした取組により、利用者の移動ニーズに対応した交通サービスをしっかり確保していきたいと考えています。