大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2024年4月9日(火) 9:00 ~ 9:10
国土交通省会見室
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣から)G7交通大臣会合への出席について

(大臣)

本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
このほか、私から2点報告があります。
1点目は、海外出張の件についてです。今月11日、12日、13日の三日間、イタリアのミラノにおいて開催されるG7交通大臣会合に出席します。
この会合では、「交通の未来~不確実な世界での連結性の確保~」をテーマとして、G7各国大臣間での議論が行われ、大臣宣言がとりまとめられる予定です。
昨年は、私が議長を務め、三重県伊勢(いせ)志摩(しま)で開催した交通大臣会合では、「イノベーションによる誰もがアクセス可能で持続可能な交通の実現」というテーマの下、G7各国大臣と協議を重ね、取り組むべき施策の方向性をとりまとめました。
今回のテーマにおいても、前回、伊勢志摩での協議の内容を土台に、更に議論を深めていきたいと考えており、前回の議長国として、G7各国等としっかり対話を行っていきたいと思っております。
後ほど資料を配付いたします。
詳細は事務方にお問い合わせください。

(大臣から)インフラツーリズム魅力倍増プロジェクトについて

(大臣)

2点目は、「インフラツーリズム魅力倍増プロジェクト」についてです。
国土交通省では、ダム・橋・港など、インフラ施設を観光資源の一つとし、地域活性化につなげていく、「インフラツーリズム」を推進しています。
そのため、令和元年には、「インフラツーリズム魅力倍増プロジェクト」を立ち上げ、これまで、10のモデル地区において、重点的に取組を進めてまいりました。
そして、今般、新たにモデル地区として、3地区を追加することとしました。
具体的には、世界最大級の地下放水路である、埼玉県春日部(かすかべ)市の「首都圏外郭放水路」、地下のパルテノン神殿と言われているところです。
2番目に、鉄道の線路上空に建設した、日本最大級の交通ターミナルである「バスタ新宿」、3番目に、西日本で1番の高さを誇るアーチ式ダムである、広島県安芸(あき)太田町(おおたちょう)の「温井(ぬくい)ダム」を追加し、地域の皆さまと協力しながら、ツアーの企画やインバウンド対応も含めた受入れ体制の構築、国内外に向けたプロモーションなどを行っていきたいと思っています。
今後は、これら合計13のモデル地区での取組を通じて、引き続き、インフラツーリズムの更なる拡大につなげてまいります。
後ほど資料を配付いたします。
詳細は事務方にお問い合わせください。
私からは以上です。

質疑応答

自家用車活用事業制度への期待等について

(記者)

昨日(8日)、ライドシェアが始まりました。
大臣は昨日の出発式にも参加されていましたが、このサービスへの期待と今後の省としての対応をお聞かせください。

(大臣)

昨日(8日)、全国初となる「自家用車活用事業」の運行開始に伴い、東京ハイヤー・タクシー協会が開催した「出発式」に河野(こうの)大臣とともに出席してまいりました。
その際、自家用車活用事業を行うタクシー事業者から、ドライバーに対するオンラインでの遠隔点呼や車両整備の実施方法、ドライバーへの研修状況などを説明していただきました。
また、私自身も、配車アプリを操作してみて、実際に使用される自家用車に試乗し、サービスの安全性や利便性が徹底されていることを実感しました。
担当してくださったドライバーは、丁寧な接客で、研修の成果が現れていると感じました。
自家用車活用事業は、既に、東京と京都で実際に運行を開始したほか、同じくタクシーの不足車両数を公表している横浜・名古屋についても、近日中の運行開始に向けて準備が進められていると承知しています。
4月中には、さらに、このほか8地域についても、タクシーの不足車両数を公表し、エリアを拡大していく予定です。
「日本版ライドシェア」と呼んでもいい、この新たな交通サービスの普及・拡大により、安全・安心を確保しつつ、地域交通の担い手確保や、移動の足の不足解消につながることを期待しています。
国土交通省としても、事業開始後のデータなどを踏まえた運用の改善も含め、さらなる活用促進に向けて、全力で取り組んでいきたいと思っています。

知床遊覧船事故を受けた旅客船の安全・安心対策等について

(記者)

事故から2年を迎える知床遊覧船事故を受けた旅客船の安心・安全対策について伺います。
再発防止策66項目のうち35項目が実施中ですが、人命救助に直結する救命いかだの搭載義務化は延期されました。
安心・安全対策の進捗状況について大臣の評価をお聞かせください。また、23日に開かれる予定の事故から2年の追悼式に国土交通省幹部の方が出席するお考えはありますでしょうか。

(大臣)

知床遊覧船事故を受けた旅客船の安全・安心対策については、抜き打ち監査の実施や通報窓口の設置など、実施可能なものから速やかにいま実行に移しているところです。
また、昨年5月に公布された改正海上運送法については、今月1日より、その主要部分である、小型船舶のみを使用する旅客不定期航路事業に係る許可更新制度の導入、船員の資質向上に係る制度の導入、行政処分制度の見直しなどが施行されるなど、旅客船の安全・安心対策が着実に進んでいると考えています。
なお、御指摘の、搭載義務化を延期した改良型救命いかだについては、現在、開発が遅れていた一部のいかだについて、製品化に向けた詰めの段階にあると承知しています。
また、遊漁船の業務実態等も勘案した追加の特例措置についても、できる限り早期に検討会でとりまとめられるよう取り組みを進めているところです。
いずれにせよ、このような痛ましい事故が二度と起きることがないよう、引き続き、私をはじめ、関係職員が一丸となって、旅客船の安全確保に向けて強い決意を持って取り組みを進めてまいります。
また、お尋ねのあった追悼式については、本年4月23日、斜里町(しゃりちょう)及び地元関係者が、被害に遭われた方を追悼し、知床観光の安全を誓う式典を開催する予定と承知しています。
国土交通省からの出席者については現在調整中ですので、決まり次第お知らせしたいと思います。

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