大臣会見

斉藤大臣会見要旨

2024年5月24日(金) 8:36 ~ 8:45
衆議院分館 4階エレベーターホール前
斉藤鉄夫 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣)

本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。

質疑応答

NIPPOの契約と異なる舗装工事について

(記者)

道路舗装大手のNIPPO(にっぽ)が国などが発注した工事で契約にない材料を使っていた問題で、会社側は新たに12件の工事でも同様の問題があったと明らかにしました。
国土交通省としての受け止めと今後の対応をお願いします。

(大臣)

株式会社NIPPOが、国土交通省及び高速道路会社発注の舗装工事において、一部のプラントから契約と異なる材料の納入を受け施工していた件に関しては、今月21日にNIPPOから、現時点での調査の追加報告を受けたところです。
契約と異なる材料で工事が行われていたことは、極めて遺憾であり、重く受け止めています。
国土交通省としては、4月23日の会見で申し上げたとおり、品質確認試験の実施や、他にも契約と異なる施工がないかも含め、詳細な調査を行うようNIPPOに求めてまいりました。
今般のNIPPOからの報告を踏まえ、速やかに「第三者委員会の立ち上げ」と「契約と異なる材料を納入したプラントによる他の工事への拡がりの有無の調査」、すなわち、NIPPO子会社であるプラントから、NIPPO以外の事業者に納入され、国土交通省等の工事に使われた例がないかどうかの調査を行うよう、新たにNIPPOに求めたところです。
その上で「第三者委員会による原因究明、再発防止策の検討、品質確認試験の評価」を行うことについても、求めたところです。
国土交通省としては、今般の報告内容を精査するとともに、必要に応じて追加の調査を求めるなど、NIPPOに対して、引き続き、適切な対応を求めていきたいと思っています。

福岡空港での日航機の停止線越え事案について

(記者)

福岡空港で今月、JAL、日航の機体が管制官の許可が無いまま停止線を越えたという事案がありました。
復唱に不十分な点があったとされています。事実関係や大臣受け止めについて教えてください。

(大臣)

今月10日、福岡空港において、日本航空機が誘導路上にある停止線を越えて、滑走路に進入するおそれがあったため、管制官の指示により、ジェイエア機が離陸を中止する事案が発生しました。
本事案については、日本航空と管制機関からは、管制官は日本航空機に対し、誘導路上にある滑走路手前の停止線までの走行を指示したが、日本航空機の操縦士が滑走路進入を許可されたと認識した可能性がある、また、日本航空機による管制指示の復唱及び管制官による復唱の確認の双方が不十分であった、との報告を受けています。
このため、国土交通省としては、1月2日に羽田空港で発生した航空機衝突事故を受けて、航空事業者等及び管制機関の双方に対し基本動作の徹底を行っている中、今般の事案が発生したことを重く受け止めており、改めて航空事業者等及び管制機関の双方に対し、確実な復唱を含む基本動作の徹底を文書で指示しました。
現在、羽田空港の事故を受け、有識者の御意見を伺いながら、更なる安全・安心対策を検討しているところであり、本事案の原因分析も踏まえ、空の安全への信頼回復に向けて、万全の対策を講じていきたいと考えています。
なお、日本航空については、昨日(23日)も羽田空港の駐機場において、日本航空機同士の主翼の先端が接触する事案が発生するなど、安全上の事案が続いていることを重く受け止めており、本日(24日)から臨時で監査を実施することとしています。
国土交通省としては、航空の信頼回復を図るため、しっかり取り組んでいきたいと思います。

北陸新幹線における敦賀以西の整備について

(記者)

北陸新幹線の敦賀(つるが)以西ルートについてお伺いします。先日、沿線の知事らが要望書を持って来られたと思うのですが、その際どのようなやりとりがあったのか、その要望に対する大臣の受け止めと、今後、国としてどのように進めていかれるか併せてお聞かせください。

(大臣)

22日(水)、北陸新幹線沿線の知事などから、北陸新幹線の全線開業に向けた要請をいただきました。
具体的には、北陸新幹線の敦賀以西について、駅位置・詳細ルートの早期の確定・公表、認可・着工などの今後のスケジュールの公表、いわゆる「着工5条件」の早期解決、地方負担の軽減、などについて御要望をいただいたところです。
これを踏まえ、私からは、駅位置・ルートなどについて、できる限り早くお示しするべく、現在鋭意作業をしている旨、お伝えしました。
いずれにしても、国土交通省としては、今回御要望いただいた内容も踏まえ、引き続き与党とも連携しつつ、沿線自治体の皆さまの御理解を得ながら、1日も早い全線開業を実現していきたいと思います。

JR木次線について

(記者)

JR西日本山陰支社から昨日、木次(きすき)線の一部区間である出雲(いずも)横田(よこた)備後(びんご)落合(おちあい)駅間で、地域の移動実態に応じた持続可能な交通体系について、地元と相談したい旨の発言が記者会見でありました。
木次線は広島島根両県を結ぶ広域路線であり、備後落合駅においては結節している芸備(げいび)線で、再構築協議会の議論が始まったばかりですが、こうした中での状況のJRの発言についての大臣の受け止めを伺います。
また、地元自治体には昨日の会見を受けて廃線になるのではとの警戒や戸惑いも広まっておりますが、JR側にどう地元と話し合いを進めてもらいたいか御見解を伺います。

(大臣)

昨日23日、JR西日本が、木次線の出雲横田-備後落合間について、地域の移動実態に応じた持続可能な交通体系について、地元自治体と相談していきたい旨を発表したことは承知しています。
輸送人員の減少により、大量輸送機関としての鉄道の特性が活かされていない路線については、鉄道事業者や地方公共団体など地域の関係者で十分な議論を行った上で連携・協働を図り、地域や利用者にとって最適な形で交通手段を維持、確保していくことが重要であることから、昨年、地域交通法を改正するなど、制度面・予算面の仕組みを整えたところです。
国土交通省としては、この改正地域交通法の趣旨等を踏まえ、JR西日本に対しては、地域の関係者と真摯に議論を行い、丁寧な合意形成に努めることを期待しており、そのように指導してまいります。
繰り返しになりますが、改正地域交通法の趣旨に則り、丁寧にどうやって地域になくてはならない地域公共交通を守っていくか、しっかり地元の方と丁寧な合意形成を図るようにJR西日本に指導していきたいと思います。

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