2024年11月19日(火) 11:15 ~ 11:27
国土交通省会見室
中野洋昌 大臣
(大臣から)国道249号輪島市門前~珠洲市間の通行確保の見通しについて
(大臣)
本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
このほか、私から1点報告があります。
能登半島地震からの復旧工事を進めていた国道249号ですが、9月20日からの大雨により、土砂の崩落・流入などの新たな被害が発生していたところです。
今般、被災状況の確認や復旧方法の検討をした結果、年内には、輪島市門前町から珠洲市までについて、一部の大規模被災箇所で迂回路も活用しつつ、少なくとも緊急車両や地元車両の通行を確保できる予定となりました。
また、これから冬を迎えるにあたり、雪の影響で復旧・復興を止めることのないよう除雪体制の強化を図るため、能越道、のと里山海道、国道249号沿岸部について、国において除雪機械の増設や融雪施設の設置等を行うほか、関係機関からなる「能登地域冬期道路交通確保情報連絡本部」を新たに設置して関係者の連携強化を図ることにより、石川県とも連携し、万全な除雪体制を構築してまいります。後ほど資料を配布します。
詳細は事務方にお問い合わせください。私からは以上です
(記者)
今月16日に北海道のJR函館線で貨物列車の脱線事故がありました。
レール部分が腐食していた等の報道もありますが、国土交通省が把握している事実関係、物流への影響、また国土交通省としての対応を教えてください。
(大臣)
事実関係ですが、16日未明に、北海道茅部郡森町内のJR北海道函館線において、JR貨物の列車の脱線事故が発生し、貨車20両のうち5両が脱線したとの報告をJR貨物から受けています。
この事故による死傷者はありませんが、16日から18日にかけて旅客や貨物の輸送に遅れが生じたところです。
その後、JR北海道において損傷した施設の復旧作業や類似する踏切の点検を行い、本日から運行を再開したと報告を受けています。
運輸安全委員会による調査が行われていますが、輸送の安全確保は鉄道事業者にとって最も重要な使命です。
このような事故が発生し、多くの旅客や貨物の輸送に影響が生じたことを重く受け止めています。
事故の発生直後に、JR北海道及びJR貨物に対して原因究明及び再発の防止の検討を指示したところです。
加えて、昨日、全国の鉄軌道事業者に対しても注意喚起を行うとともに、必要な点検を行うように指示をしています。
国土交通省としては、JR北海道やJR貨物からの報告等を踏まえ、鉄道の安全・安定輸送の確保に向け、事業者を適切に指導していきたいと思っています。
(記者)
先ほどの貨物脱線事故の関連で2点お伺いします。
大臣がおっしゃっていた全国の事業者への注意喚起、必要な点検ということですけれども、具体的に必要な点検というのはどのような内容の点検を指示されたのかということがまず1点。
もう1点ですが、今回脱線した場所のレールの真ん中の厚さが3mmと非常に薄くなっていたということで、JR北海道の直近の検査でも異常を検知しながら、確認が不十分ということだったようです。
国としてはこれまでレールの点検の定期検査、どういう検査をするかは事業者の判断に任せていたようですが、今回の事案を受けて点検項目の検査、具体的にこういうところをしっかりやるように促すといった、何か指針の見直しなどを検討するお考えなど、もしありましたら、お伺いします。
(大臣)
今、運輸安全委員会が調査をしているところですので、事故の発生あるいは輸送に影響が生じたこと自体は非常に重く受け止めています。
しっかりとこの調査の結果も踏まえながら検討していきたいと思いますけれども、詳細は事務方からよろしくお願いします。
(事務方)
全国の鉄軌道事業者への点検については、今回JR北海道で事故発生場所付近の踏切道と類似する条件で点検を行われたということですので、その条件も示しつつ、レール腐食が進んでいる可能性の高い踏切について、レールの点検を行うように指示をしたところです。
なお、今後については、先ほど大臣からも御答弁ありましたが、JR北海道からの報告を踏まえて対応については検討していきたいと考えています。
(記者)
この点検と指示ということですが、報告期限とかは設けていますでしょうか。
今回の当事者となっている事業者と併せて全国の事業者に対してです。
(事務方)
全国の事業者に対しては1か月後を目途に、点検の方針とその段階で終わっている点検済みの内容について報告を求めています。
JR北海道、JR貨物については特に期限を設けていませんが、速やかに報告いただきたいと考えています。
(記者)
一部のメディアで国家公務員宿舎の老朽化が進んでいるという報道がありました。
国土交通省も河川や道路の事務所、海上保安庁の基地など出先に多くの宿舎を抱えていると思いますが、宿舎の老朽化にどう取り組んでいくお考えか教えてください。
(大臣)
私が入省したのは2001年でしたが、当時でもかなり古い宿舎に私自身も入っていたこともあります。
今、特に国家公務員もそうですが、なかなか全体的に人手不足なところもあり、公務員離れというか少し採用というところでも職場環境の改善をしていくということが、非常に私も重要だと思っています。
特に、国土交通省もいろいろな出先を抱えており、つい先日も近畿地方整備局、近畿運輸局等の現場でお話を伺ったところでもありますが、やはり出先の宿舎に関してもかなり老朽化が進んでいるところもあります。
これも大きな一つの職場環境だと思いますので、その改善に向けて私もしっかり努力をしていきたいと思っています。
他方で、宿舎もかなり数も多いものであり、計画的な更新には時間のかかることでもあります。
やはり、職場の執務環境そのものの改善も含め、今かなりリモートワークをはじめ、働き方改革についても取り組んでいると伺っています。
さらに働く若い職員の皆さん、これから公務員を目指す皆さんにとって、魅力ある職場環境になるように私もしっかりと努力をしていきたいと思っています。