2024年12月6日(金) 8:00 ~ 8:07
国土交通省会見室
中野洋昌 大臣
(大臣)
本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
(記者)
韓国との人的交流について伺います。
韓国では3日深夜に戒厳令が一時発令されるなど、今、政情不安が続いている状況ですが、観光面などで両国間の人の往来に与える影響の見通しについてどのようにお考えでしょうか。
(大臣)
御指摘のとおり韓国においては、12月3日の夜に大統領が非常戒厳令を宣言し、4日の未明に解除されたところです。
日韓双方の旅行業界に聞き取りを行わせていただきました。
現時点ではインバウンド・アウトバウンド含め、観光への大きな影響は発生をしていないと認識しています。
いずれにしても、引き続き状況を注視していきたいと思います。
(記者)
鉄道業界のことについてお尋ねなのですが、報道でもJR東日本が近く値上げの申請をするという報道もあったかと思いますが、最近鉄道業界で運賃の値上げに関する動きというのがJR・私鉄を含めて相次いでいますが、こちらについて大臣の御所感を伺えればと思います。
(大臣)
各社の運賃改定の状況ですが、今年度は、JR北海道、JR九州の申請について認可を行ったところです。
また今月の3日には、京阪電鉄から運賃改定に係る認可申請があったところです。
これらの各社における運賃改定の理由は、安全・安定輸送に必要な設備投資、そのほか、主に、例えばコロナ禍前の水準までには輸送需要が回復していない点、あるいは電気料金や物価高騰により経費が増加している点、人材確保に向けた待遇や職場環境の改善が必要であること、などが理由であると承知しています。
運賃改定に係る認可申請は鉄道事業者の経営判断により行われるものですが、国土交通省としては、認可申請があった際には、申請の内容を精査するとともに、法令に基づいて適切に対応していきたいと考えています。
(記者)
今の運賃の値上げについて、追加で質問させてください。運賃改定の認可申請がなされたJR北海道などの地方路線では、運賃の値上げによる利用者の更なる減少や、それに伴う地方路線の廃止、また収入が少なく社会的に弱い層への影響などが懸念されています。
こうした問題に対して、国土交通省としてどのように受け止め、また国としてどう御対応なさっていかれるのかお考えをお聞かせください。
(大臣)
基本的には、私が先ほど申し上げたような運賃改定の理由としていくつか挙げてきた、物価が上がっているとか、あるいは人材確保に向けて賃上げ等が必要であるとか、また当然輸送需要が回復していないから、という様々な理由の中で、鉄道事業者の経営判断により申請が行われていることは承知しています。
特にJR北海道の点についてかと思いますが、今、JR北海道においては、まさに令和8年度末までの中期経営計画を出していただいているところですので、まずはこれに基づいて経営改善をしていただく、また、黄線区の抜本的な改善方策のとりまとめに向けて着実に取り組んでいただくことを考えています。