2025年5月23日(金) 8:36 ~ 8:46
衆議院分館 4階エレベーターホール前
中野洋昌 大臣
(大臣)
本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
(記者)
「Project PLATEAU」が、6月2日に全国会議があるということですけれども、現状の段階と今後の展望について伺えますか。
(大臣)
国土交通省では、2020年度より、3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化を推進する「Project PLATEAU」を進めているところです。
3D都市モデルは、様々な分野で、社会課題の解決や新たな価値の創造を生み出す大きなポテンシャルを有しています。
我が国の技術などを参考にOECD(経済協力開発機構)においても研究プロジェクトが開始されるなど、国際的にも大きな関心が寄せられていると伺っています。
例えば、これまで整備したモデルは、3次元の分かりやすさを活かした浸水シミュレーションですとか、住民参加型のまちづくりなどに使われているほか、民間においても、都市開発における活用が進んでいます。
今後は、これまでに生み出してきた「実際に役立つ」サービスが社会に実装されていくことを期待していまして、令和9年度までに500都市を目標に今、モデルの整備を進めていくほか、開発許可における申請手続や、景観まちづくりにおける自治体の負担軽減、都市構造分析などへの活用を進めてまいります。
また、今般、新たな補助制度を創設していまして、防災や不動産分野などにおける、新たな民間ビジネスの創出にも取り組んでまいります。
6月2日には、地方公共団体、民間事業者、地域コミュニティ等の多様な取組を後押しするための、活用事例やオープンイノベーション事例を紹介する「PLATEAU全国会議」を開催する予定です。
引き続き、産官学あるいは国際的な関係者と連携しつつ、「実際に役立つ」サービスの社会実装を加速していきたいと思います。
(記者)
農林水産相が辞任されましたけれども、大臣、一言受け止めをお願いします。
(大臣)
江藤前農林水産相が辞任されたということで、これはやはり政治家の出処進退は、自ら御判断されるべきものだろうと考えていますので、私からのコメントは差し控えさせていただければと思います。
(記者)
トランプ関税に関する日米交渉の関係で、車の相互承認という報道が出ていますが、こちらについて事実関係を教えていただけますか。
(大臣)
赤澤大臣におかれましては、米国の関税措置に関する日米協議を実施すべく、5月23日から25日にかけて、米国・ワシントンDCを訪問する予定と承知しています。
日米の自動車の安全基準等に関して様々な報道が出ているということは私も承知をしていますが、米国の関税措置に関する日米協議の今後の対応について、具体的な検討状況をつまびらかにすることは差し控えさせていただければと思います。
何が日本の国益に資するのか、あらゆる選択肢の中で何が最も効果的なのかを考えながら、しっかり取り組んでいきたいと思います。
(記者)
5月21日に長野県の須坂市で発生した長野電鉄の事故についてお伺いします。
昨日の気象庁の調査で突風が発生した可能性が高いという判断がされましたが、今回の事故を受けて列車運行における突風対策について、何らかの対策をする可能性はあるのか、また、現場の近くではパイプ小屋があって、それが突風で列車にぶつかったというふうに見られていますが、軌道敷周辺の支障物について、今後鉄道事業者に点検を求めるなど、今回の事故で何らかの対策を検討し得る点はあるのか、大臣の御見解をお伺いできればと思います。
(大臣)
21日(水)の夕方、長野電鉄長野線(須坂駅-日野駅間)において、農業用倉庫と列車が衝突し、乗客1名の方が亡くなり、乗客複数名の方が負傷された事故が発生しました。
お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、御遺族の方々に心よりお悔み申し上げます。
負傷された方々の一日も早い回復をお祈り申し上げます。
事故の発生を受けて、国土交通省から長野電鉄に対して、原因究明及び再発防止策の検討を指示しています。
また、22日(木)より、運輸安全委員会が調査を行っているところです。
国土交通省としては、鉄道輸送の安全・安心の確保のため、こうした傷ましい事故が二度と繰り返されないように、今後の調査等により得られた情報を踏まえて、適切に対応していきたいと思います。
(記者)
昨晩、広島空港で全日空機が工事区域に誤進入したということで、1時間半ほど乗客を乗せて停止したという事案が起きました。
これについて受け止めと現段階での国土交通省としての対応等がもしあれば、お聞かせください。
(大臣)
昨日(22日)、ANAウイングス運航のANA1272便が広島空港に21時00分に着陸し、ターミナルビルに向けて地上走行中に、工事のために閉鎖をされていた誘導路上で停止し、機体の一部が損傷する事案が発生しました。
これについては負傷者はなく、他機への運航への影響もないということです。
当該誘導路の閉鎖については事前に周知されていたにも関わらず、当該機が誤って進入したということは大変に遺憾です。
国土交通省では、ANAウイングスに対して、事案の詳細の報告、原因究明及び再発防止策の検討を指示しています。
これらの取組状況を確認しつつ、引き続き安全・安心の確保に向けて、しっかり取り組んでいきたいと思います。
(記者)
昨晩からJR東日本山手線で架線のトラブルがありまして、今朝も大きく交通が乱れています。
これに関する受け止めと現時点で交通事業者に対する何らかの措置、対応等ありましたらお聞かせください。
(大臣)
朝8時26分現在、JR東日本山手線は運転再開済みであると伺いました。
この運転の見合わせの原因ですが、パンタグラフ及び架線の損傷と報告を受けていますが、JR東日本に対しては詳細な原因の究明及び再発防止策の検討を指示したところです。
JR東日本からの報告も踏まえて、鉄道の安全、また安定輸送に向けて、引き続き指導していきたいと思います。
(記者)
関連で山手線関係なのですけれども、山手線ということでかなり大きな影響も出ているかと思うのですが、トラブルが起きたこと自体に対する大臣の受け止めを一言伺えますでしょうか。
(大臣)
山手線、非常に多くの方が利用する交通機関ということは当然です。
いずれにしても見合わせの原因のパンタグラフ及び架線の損傷という詳細な原因のところを今しっかりと究明するようにと指示をしていますので、その報告を受けて引き続き対応していきたいと思います。