ホーム
>
報道・広報
>
大臣会見
>
中野大臣会見要旨
中野大臣会見要旨
2025年6月3日(火) 9:01 ~ 9:13
国土交通省会見室
中野洋昌 大臣
主な質疑事項
改正航空法について
広島空港における閉鎖誘導路への誤進入について
インフラの老朽化対策について
長嶋茂雄氏の死去について
冒頭発言
(大臣)
本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
質疑応答
改正航空法について
(記者)
先週、改正航空法が成立しました。
改めて改正の意義と狙い、施行に向けた意気込みなどありましたら、よろしくお願いします。
(大臣)
「航空法等の一部を改正する法律案」は、5月30日の参議院本会議において、可決・成立しました。
本改正法は、羽田空港における航空機衝突事故を踏まえて、このような事故を二度と起こしてはならないとの決意の下で、管制業務の実施体制の強化などの対策と併せて、滑走路の安全対策の強化や、パイロットへのヒューマンエラー防止のための訓練の義務付けを行い、航空の安全・安心対策に万全を期すものです。
また、能登半島地震による能登空港の被災や、地方管理空港等における技術者不足の状況を踏まえ、応急の災害復旧工事や、高度な技術を要する滑走路等の大規模な改修工事などについて、国が代行できる制度を創設するものです。
航空の安全・安心の確保は極めて重要な課題です。
今後、施行に向けて着実に準備を進め、関係者が一丸となって航空の安全・安心の確保と、地方管理空港等の災害からの早期復旧や機能維持にしっかりと取り組んでいきたいと思います。
広島空港における閉鎖誘導路への誤進入について
(記者)
5月下旬の広島空港での封鎖エリアの航空機の誤進入のことでお伺いします。
その後の進捗をお伺いします。
パイロットらからの聞き取りで、別の方向を見ていたというような趣旨の発言があったり、ANA側がヒューマンエラーであると分析していたりということなのですけれども、例えば車の運転とかに例えると、前方不注意のような基本作業の確認不足だったように思うのですけれども、これが原因として航空機なので大きな影響が出るようなことになってしまったことについて受け止めと、ある程度原因もはっきりしてきたことなので、国土交通省としてのアクションなり考えがあればお聞かせください。
(大臣)
先月22日に、御指摘のANAウイングス運航のANA1272便が広島空港に着陸し、ターミナルビルに向けて地上走行中に、工事のために閉鎖されていた区域の誘導路上で停止し、機体の一部、これは主脚のタイヤやブレーキ等ですが、これが損傷する事案が発生しました。
ANAウイングス社からは、発生原因として、工事区域に進入する直前に、機長及び副操縦士双方がその後の走行経路に気を取られ前方確認が不十分であったこと、などが関与したと考えられるとの報告があったところです。
同社においては、全運航乗務員に対し、注意喚起を実施するとともに、現在、再発防止策の検討を進めているということで伺っています。
外部監視などの非常に基本動作です。
こうしたことが取られていなかったことは遺憾です。
同社において適切な再発防止策を講じていただきたいと考えています。
国土交通省としても、同社における取組状況を確認しつつ、安全・安心の確保に向けて、しっかり取り組んでいきたいと思います。
インフラの老朽化対策について
(記者)
ちょっとマクロというか、最近というわけではないですけれども、ここに来てやはりインフラの老朽化が原因と言われているトラブルがいくつか起きていると。
国土交通省は、従前から主に昭和時代から作っている建設後40、50年、それ以上経っているインフラ、橋やトンネルや道路や数多あるわけですけれども、これの維持・更新をしっかりやるんだということは、常々やってらっしゃるし言ってらっしゃると思います。
とはいえ、やはり少子高齢化・人口減少社会で財源にも限りがあります。
それからできれば不具合・トラブルが起きる前に対策をとっていくということが求められると思うのですが、当面あるいは今後の国の対応についてお考えがあれば教えてください。
(大臣)
これは老朽化対策の考え方ということで良いですか。
色々な新しい投資とどうバランスをとるのかとか。
(記者)
そうですね。
おっしゃっているように、私の取材範囲でいうと、古いインフラの維持・更新がちょっと横に置かれていて、これ今必要なのかというような新設案件もやはりどうしてもあるし、地方からは我が町に橋をくれ、道をくれ、高速道路や新幹線をくれ、という大合唱をずっとやられているわけで、なかなか国としても地方の考え方に全て対応するというのは難しいと思っているのですが、その辺りのことを教えていただければ有難いです。
(大臣)
基本的な考え方ということで申し上げますと、国民の命と暮らしを守ること、もう一つは、持続可能な経済成長を実現していくことを考えますと、やはり既存インフラの老朽化対策も、新たなインフラ整備も、いずれも重要で、やっていかないといけないことだろうと思います。
同時に、御指摘の通り、予算は限られている中で、真に必要な事業に重点化していくことも重要だと思います。
そう考えますと、まず老朽化対策については、これは何度も申し上げていることですけれども、やはり定期的に点検・診断を行い、緊急度、早くやらないといけないということですとか、あるいは施設の重要度、何かあった時に大変影響が大きいですとか、こうしたことに応じて、修繕や更新の対策計画を策定して、やはり重点的な事業の実施を国としてはしっかり促していきたいと思っています。
その際、地域の将来像に照らして、インフラの集約や再編も促して、インフラストックの適正化というものを進めていきたいと思います。
また、新しいインフラ整備をどうするかということですけれども、それは多様な整備効果ですとか、維持管理を含むコストなどを踏まえて、ストック効果の高い社会資本整備をやはり重点的に実施していくべきであろうと思っています。
施設管理者である自治体等から様々な予算要望というものがありますけれども、こうした考え方で、やはり重点的に真に必要な事業だというところに必要な予算が確保できるように、国土強靱化実施中期計画、今調整中ですが、この中に老朽化対策や防災インフラ事業を盛り込むなど、これはできる限り努力をしていきたいと考えています。
(記者)
いやらしい言い方ですけれど、政治とかに動かされたり、お手盛りとかということは無いという理解でよろしいでしょうか。
(大臣)
先ほど申し上げました、予算が限られる中で当然やらないといけない事業というのは、予算をしっかり確保できるように努力をするのですけれども、先ほど申し上げた考え方で真に必要な事業というところを重点化してやっていくことが必要だと思っています。
長嶋茂雄氏の死去について
(記者)
国土交通省関係とは離れてしまって恐縮ですが、先ほど読売巨人軍の監督を務めた
長嶋
(
ながしま
)
さんが、今朝亡くなられたということで会社の方からも発表がありました。
これについて大臣の方から受け止めといいますか、何か思うところがありましたら一言お聞かせいただければと思います。
(大臣)
報道は承知しています。
非常に野球界において多大な貢献をされた、そういった方だと思っていますし、心からご冥福をお祈り申し上げる次第です。
私の世代でいうと現役の選手の時代というよりはどちらかというと監督をされていたり、本当に野球界を引っ張られ、後進を指導されている印象の方が強いわけではありますけれども、そういう意味では本当に日本の野球界を引っ張ってこられた方だと思っていますので、心からご冥福をお祈りする次第です。