大臣会見

金子大臣会見要旨

2026年1月20日(火) 10:28 ~ 10:53
国土交通省会見室
金子恭之 大臣

主な質疑事項

冒頭発言

(大臣から)第1回港湾ロジスティクスワーキンググループについて

(大臣)

本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
このほか、私から3点報告があります。
1点目は、港湾ロジスティクスワーキンググループについてです。
本日、国土交通省において、第1回港湾ロジスティクスワーキンググループを開催します。
「港湾ロジスティクス」は高市(たかいち)政権の成長戦略の肝であり、「危機管理投資」・「成長投資」の戦略分野の一つとして位置付けられています。
私自身、港湾議員連盟の会長代行として、これまでも港湾行政に深く携わってきましたが、昨年末、担当大臣として名古屋港を視察し、サイバー攻撃の脅威や労働者不足、国際競争力強化に向けた課題などについて、認識を新たにしたところです。
本ワーキンググループでは、有識者、関係業界、関係省庁に参加いただき、我が国の経済安全保障を支える「港湾ロジスティクス」の強化に向けた官民投資促進策の検討を行います。
私も座長として議論に参画します。
詳細は事務方にお問い合わせください。

(大臣から)国土交通省自動運転社会実現本部の設置について

(大臣)

2点目は、国土交通省自動運転社会実現本部の設置についてです。 
自動運転は、人流・物流の幅広い分野において、我が国が抱える深刻な担い手不足を克服し、事故のない安全な自動車交通社会を実現するために必要不可欠なものです。
昨年、愛媛県松山(まつやま)市の自動運転バスや日産(にっさん)自動車が開発中の自動運転車に試乗させていただきましたが、本格的な自動運転サービスが、我が国でも実現間近であることを実感しました。
地域の皆さまが安心して自由に移動でき、地域の暮らしをより豊かに変えていくため、一日も早く、本格的な「自動運転社会」を実現しなければならない、という思いを強くしています。
この決意のもと、この度、私を本部長とする、国土交通省自動運転社会実現本部を立ち上げることとし、第1回を1月22日に開催します。
この本部では、自動運転社会の早期実現に向けた取組を、国土交通省の総力を挙げて強力に推進するとともに、自動運転の普及に伴う社会変容への対応について検討を行います。
なお、本部の開催に併せて、自動運転バス及び自動運転トラックを国土交通省内に展示し、視察する予定です。
是非、メディアの皆さまにも御覧いただければと考えています。
詳細は後ほど事務方から説明させます。

(大臣から)2025年の訪日外国人旅行者数及び旅行消費額について

(大臣)

3点目ですが、昨年2025年の訪日外国人旅行者数は、約4270万人となりました。大部分の国・地域で過去最高の旅行者数を記録する見込みとなり、史上初めて、4000万人を上回りました。
また、昨年の訪日外国人旅行者の消費額は、約9.5兆円となり、同様に過去最高となりました。
国土交通省としては、今後も、様々な国や地域からの訪日を促進することに加え、消費単価の高い旅行者を誘致することや、課題となっているオーバーツーリズムへの対応も含め、持続可能な観光の実現に取り組んでまいります。
なお、国・地域別の旅行者数や、旅行消費額等の詳細については、明日1月21日予定されている観光庁長官会見において説明を行う予定です。
私からは以上です。

質疑応答

2025年の訪日外国人旅行者数及び旅行消費額について

(記者)

今おっしゃったインバウンドについて伺いたいと思います。
まず、4000万人を突破したことについての御所感を伺いたいのと、あわせて、中国からの訪日が渡航自粛によって、だいぶ下がったのではないかと思います。
この辺り、12月がどうであったか、また中国は通年どうであったか、この数と割合。
半面、欧米豪が伸びたという動きもあるかと思いますが、これについても通年の数字と割合というところを伺えたらと思います。

(大臣)

訪日外国人旅行者数2030年6000万人の目標に向けて政府として様々な施策を行ってきている中、2025年に史上初めて4000万人を超えたことは、大変大きな成果であると考えています。
また、2025年は、コロナ前の2019年に比べて、アジアからの旅行者数は増えている一方、欧米豪市場からの旅行者数の伸びも著しく、訪日外国人旅行者数に占める割合も約13%から約17%に増加しているなど、インバウンド市場の多様化が進んでいます。
昨年12月の中国からの訪日旅行者数についてですが、前年同月比で約45%減少し、約33万人となりましたが、全ての国・地域でみると、前年同月比で増加しており、12月として過去最多の約360万人となりました。
また、昨年1年間の中国からの訪日旅行者数は、2024年比で約30%増加の約910万人、欧米豪については、2024年比で、約22%増加の約720万人となりました。
先ほども申し上げましたが、国土交通省としては、今後も、様々な国や地域からの訪日を促進することに加え、消費単価の高い旅行者を誘致することや、課題となっているオーバーツーリズムへの対応も含め、持続可能な観光の実現に取り組んでいきたいと考えています。
なお、国・地域別の旅行者数や、旅行消費額等のより詳細な内容については、明日予定されている観光庁長官会見で説明予定ですので、そちらの方で御確認いただければと思います。

(記者)

同じく訪日客数についてお尋ねします。
訪日客数については、中国と香港は減少する上、他の国や地域からの伸び率も落ち着くため、2026年は2025年比で減少するという民間の予測もあります。
国土交通省、観光庁として、2026年の訪日客数はどのように推移すると考えているのか。
2030年の訪日客数6000万人、消費額15兆円は達成可能なのか、お考えをお聞かせください。

(大臣)

インバウンド市場は様々な要素の影響を受けることから、見通しを述べることは差し控えたいと思います。
国土交通省としては、2030年訪日外国人旅行者数6000万人、消費額15兆円の目標達成に向けては、コロナ以後、順調に増加している状況と認識しており、様々な国や地域からの訪日を促進することに加え、消費単価の高い旅行者を誘致することや、課題となっているオーバーツーリズムへの対応に取り組んでいきたいと考えています。

衆議院解散について

(記者)

衆議院の解散についてです。
昨日、総理の方からも会見がありましたけれども、解散を踏まえた受け止めをお願いします。

(大臣)

昨日、高市総理が会見で、通常国会冒頭の1月23日に衆議院を解散する旨を述べられました。
会見では高市総理から、連立政権の枠組みも大きく変わる中、重要な政策転換について国民の審判を仰ぎたい、とのお話があったと承知しています。
私も高市内閣の一員として、総理とともに、国民に政策実現を訴えてまいります。
いずれにしても、選挙期間中も、引き続き、国土交通大臣として、昨年末に成立した令和7年度補正予算を早期に執行することで、国民生活や経済に影響が出ないように全力で取り組むとともに、災害や事故への対応をはじめ国民の安全・安心のため、閣僚としての責務を果たしながら、緊張感を持って対応してまいります。

2025年の訪日外国人旅行者数及び旅行消費額について

(記者)

大臣が冒頭で御発言のあった訪日客についてです。
訪日客4000万人を初めて達成して、過去最多になったということですけれども、たくさんいらっしゃる中で、増加に伴う問題も各地域で顕在化しています。
現状の大臣としての問題認識と、また今後、そういった観光の問題に対してどう対策をとっていこうとお考えか、お聞かせください。

(大臣)

国土交通省ではこれまで、令和5年にとりまとめられた対策パッケージに基づき、補正予算等を活用しながら、各地域の取組を支援してきたところですし、まさに今も取り組んでいるところです。
しかしながら、依然として三大都市圏をはじめとした特定の都市・地域・時間帯に観光客が偏在・集中し、生活道路の渋滞やマナー違反等により、地域住民の生活の質への影響が顕在化しているものと認識しています。
このため今後は、国際観光旅客税も活用し、現に一部地域で生じているオーバーツーリズムに対する取組に加えて、歴史、食、自然、文化など地方の魅力を活かした様々なコンテンツの造成や、地方空港の更なる活性化をはじめとする交通ネットワークの機能強化をすることによって、地方誘客を促進するように取り組んでまいります。
国土交通省としては、こうした対応によって地域住民の方々の不安を取り除き、観光客の受入れと住民生活の質の確保の両立を図っていきたいと考えています。

(記者)

中国からの訪日客についてです。
減少についての受け止めと原因についてどう分析をしていらっしゃるでしょうか。
訪日客の国別では、中国からの訪日客というのは11月まではかなり多く、上位を占めていまして、今後春節などの時期も控えている中、政府としてどういった対応を検討していますでしょうか。

(大臣)

冒頭で全体の話、それから中国からの訪日客の話はさせていただいたところですが、今の御質問に対しては、中国政府による訪日自粛に関する注意喚起の影響については、引き続き状況を注視してまいります。
その上で、昨年12月の中国からの訪日旅行者数については、前年同月比で約45%減少し、約33万人となりましたが、すべての国・地域でみると、前年同月比で増加しており、12月として過去最多の約360万人となりました。
2025年は、コロナ前の2019年に比べて、アジアからの旅行者数は増えている一方、欧米豪市場からの旅行者数の伸びも著しく、訪日外国人旅行者数に占める割合も約13%から約17%に増加しているなど、インバウンド市場の多様化が進んでいます。
2030年訪日旅行者数6000万人の目標に向けては、より多くの国や地域から日本を訪れていただくことが極めて重要であると考えています。
今後ともインバウンド市場の多様化に向けて戦略的な訪日プロモーションの実施などに取り組んでいきたいと思います。
中国からの訪日客が12月は減ったということですが、それをカバーするだけの多くの国・地域から多くの訪日客が来ていただいています。
中国からの訪日客が一日も早く、また戻っていただくような努力もしなければいけないし、そのことを期待もしているところです。

 (記者)

訪日客について1点お願いします。
6000万人の達成に向けて、供給面での課題、例えば都市部の客室の不足ですとか、観光業界の人手不足といった供給面の課題も指摘されているのですけれども、それに対する大臣の課題認識と対応についてどのように取り組まれていくお考えか、お願いします。

(大臣)

今、御質問のあった課題については認識していますが、今、観光業界それぞれの皆さま方が努力して頑張っておられますので、我々も国土交通省としてどういう支援ができるのか、そういう皆さま方の意見を集約しながら、その解決に向けて、支援・対策を考えていかなくてはいけないと思っています。
 

国土交通省自動運転社会実現本部の設置について

(記者)

自動運転社会実現本部についてお尋ねします。
素晴らしい取組だと思います。
一方でこんなことをやらなければいけないくらい、非常に今、難しい局面にいる。
先程、松山にも視察されたということですけれど、弊社が追いかけているEVMJ(イーブイエムジェー)バスの頓挫問題もありますし、公共交通側の自動運転も取組は増えているし、実証も増えているのですけれども、まだまだ人のいないところを走ってみたりとか、なかなか都市部で実証から実装というのは少し時間がかかる。
それからマイカー、小型車レベルも同じようにまだまだレベル2までの市販車は極めて少ないということです。
それから、トラックの自動運転も連結自動運転とか、一部(しん)東名(とうめい)高速道路等々で高速道路では行っていますけれども、一般道では全然これからだという。
すなわち何が言いたいかというと、ほぼ日本は遅れに遅れていると。
一方でアジアはどうですか、ヨーロッパはどうですか、アメリカの沿岸部はどうですかといえば、かなり実装が進んでいるわけです。
本部を作ったまではいいが、箱を作って一体何をしようとするのか、トップのお立場として、決意を教えてください。

(大臣)

私もこれまで道路調査会長の時に、その下に自動運転小委員会を作って色々な検討をしてまいりました。
その中で、それぞれの関係省庁で取り組んでいるのですが、国土交通省の中にも、物流・自動車局があり、あるいは道路局があり、そういう意味ではインフラ整備とそれから上を走る自動車、バス、トラック、乗用車があるわけですが、今でも連携はしているのですけれども、まだまだそこの連携を強化することが今おっしゃったようなことを解決していくのではないかということで、私から国土交通省内で、やはりこれは国土交通省が中心となって、先導してやるべきだということで、少なくとも国土交通省の中ではそのニつの部局というのは一緒にやっていけるわけですから、そのことによってしっかり進めていきたいと考えています。
以前も御質問いただいた案件であると思いますけれども、国の支援をした上で、全国各地で実証実験をやっています。
特に、昨年視察させていただいた松山の伊予(いよ)(てつ)の自動運転バスは、いよいよ今年になって近いうちに、密集地で自動運転を実施するということですので、これまでも伊予鉄も郊外のところでやっていたのを、色々実験をやる中で、これはやっていけるというようなこともあって、安全面にはしっかり留意しながら、そして今回全国でも初めてとなるような自動運転バスが導入されるということですので、非常に期待しているところです。
また、昨年乗った日産の自動運転の乗用車ですけれども、レベル2とはいいながら、実際乗ってみるとレベル4といってもおかしくない状況であると思います。
色々な法整備を整えていくとか、さらに関係省庁と連携をしていくということが非常に重要で、まずは安全第一だということであると思いますし、またそのことが都市部においても地方においても、運転手不足や、あるいはお年寄りがなかなか外に行けないような不便もあることですので、しっかり努力していきたいと思っています。
自動運転については、バス・タクシーの、先程の繰り返しになりますが、深刻な担い手不足や交通事故削減などの社会課題を解決する観点から、普及を進めることが重要であり、国土交通省はこれまで自動運転の導入を目指す地方自治体に対して支援を行ったところですし、しっかりこれからも実証実験の成果を共有しながらやらせていただきたいと思います。
さらに、自動運転あるいは電動化技術の分野では、我が国の自動車メーカーが世界をリードしていけるように、国土交通省では、前も申し上げましたが国連の国際基準作りを今主導していますので、そのことをしっかりこれからも進めていきたいと考えています。
要は、もうとにかく一歩でも二歩でも前に進んで、これからの日本の社会を支えていくためにも、自動運転というのは進めていくべきものだと考えています。

(記者)

全く大臣のおっしゃるとおりで、ただメディアが、メンタルもあるのですけれども、安全・安心第一なので、少し擦ったら、少し間違ったら、やはりそれを非常に批判的に書くと。
御案内のとおり、昨年の交通事故死者件数、それから傷付いた人、全て減りましたけれども、やはり自動運転は不可避な取組だと思っています。
メディア側がもっと国の取組、自治体の取組を応援していくという姿勢が、今欠けているのではないかと思っているので、是非先頭に立ってやっていただければと思います。

(大臣)

今おっしゃいましたけれども、基本的にやはり、安全というものを確保しないと国民には受け入れられないのだろうと思います。
ですから、安全というのをしっかり基本にしながら、実証実験でその不安な部分を払拭するための成果を上げていかなければいけないのだろうと思います。
ですから、成果を上げるためには、様々な支援をしていかなければいけないと思いますので、そういう全国各地でそれぞれの取組をしていただいていますので、その色々な技術面というものをどこかで集約していくことも必要なのかなと考えています。
今おっしゃったことも含めて、マスコミの皆さま方も含めて、国民の皆さま方が、自動運転はこんなに安全なのか、ということになると思います。
この前、国土交通省から銀座(ぎんざ)を通って新橋(しんばし)を通ってコリドー街を通ってきた時も、全面にカメラがあり、センサーがあり、そういう意味では1秒間に10回も全体の状況を把握するというような、我々では一方向、かろうじて右左を見るしかできないのですが、このAIの技術というのは360度を1秒間に10回も検証しながらやっていく、しかも見たものの中で交通ルールに必要なものを全部認識していく、そういう技術というものは、かなり進んでいると思います。
少なくとも私が運転している中で、やはりAIには勝てないなと思うところはあるところですが、そういうことも含めて努力していきたいと思います。

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