2026年6月2日(火) 9:11 ~ 9:25
国土交通省会見室
金子恭之 大臣
(大臣)
本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
このほか、私から1点報告があります。
「第3次無電柱化推進計画」の決定についてです。
平成28年12月の議員立法により成立した「無電柱化の推進に関する法律」に基づき、これまで2度にわたり「無電柱化推進計画」を策定し、無電柱化を推進してきたところです。
本日、今年度から令和12年度までの5箇年を計画期間とする「第3次無電柱化推進計画」を国土交通大臣として決定しました。
本計画では、無電柱化の効果を早期に発揮させるため、新たな目標として、今後5年間で1000kmの整備完了を目指します。
また、災害時の道路啓開の実効性を向上させるための優先整備区間の選定や、児童の安全確保の観点から通学路の無電柱化を加速するなど、新たな施策を本計画に盛り込んでいます。
「電柱は増やさず、確実に減らす」という方針のもと、経済産業省や総務省をはじめとする関係機関と連携し、無電柱化を着実に推進してまいります。
後ほどプレスリリースをします。
詳細は事務方にお問い合わせください。
私からは以上です。
(記者)
台風6号について現在奄美大島を北上し、今日夕方にかけて九州では線状降水帯が発生する恐れがあるとされています。
また、明日にかけて西日本、東日本と近づく恐れがあり、台風6号についての現時点での対応状況、被害状況、今後の対応についてお伺いします。
(大臣)
台風第6号は、昨日沖縄県、本日九州に最接近し、明日にかけて四国地方、近畿地方、東海地方、関東甲信地方、東北地方に接近する見込みです。
国土交通省では、那覇市など36市町村とのホットラインの構築や沖縄県庁へのリエゾン派遣による被害情報や支援ニーズの把握、JETT(気象庁防災対応支援チーム)の派遣による気象等のきめ細かな説明を行っています。
本日6時時点で判明している交通への影響については、航空便・旅客船の欠航や、高速道路・国道などの通行止め、鉄道・バスの運休が発生しています。
所管施設の被害については、鹿児島県与論町において水道施設の破損により雨水が水道水に混入したため、飲用制限を行っています。
本日19時頃に復旧見込みと聞いています。
引き続き、地方公共団体等の関係機関と連携を図り、被害状況の把握に努めつつ、国土交通省の現場力を最大限発揮して、被災地に寄り添った災害対応、適時適確な防災気象情報や被災状況の情報発信に全力で取り組んでまいります。
台風6号は、これから九州に最接近し、日本の南海上を北東に進む見込みです。
台風の進路にあたる地域の皆さまにおかれましては、お住まいの地域のハザードマップを確認し、避難の準備を行うなど、事前の備えに万全を期していただくとともに、気象台や地元自治体から発表される台風情報をはじめとする防災気象情報や避難情報、交通事業者の運行情報などに十分留意・確認いただき、早め早めの避難行動をとるようお願いします。
(記者)
2006年に東京都港区で起きましたシンドラー社製のエレベーターの死亡事故から明日で20年が経ちます。
事故をきっかけに戸開走行保護装置、いわゆる二重ブレーキの設置が義務付けられましたが、国土交通省の最新の調査では、設置率が全体の4割に留まっているという実態もあります。
なかなか既存の、義務化以前の物件で進んでないようなのですけれども、その要因についてどういう風に分析しておられるのかということと、これからどう普及に向けて働きかけていかれるか、お考えをお聞かせください。
(大臣)
平成18年6月に、東京都港区シティハイツ竹芝において、エレベーターの扉が開いたまま、かごが上昇し、高校生が戸枠の上部とかご床に挟まれて死亡するという痛ましい事故が発生してから、明日で20年になります。
改めて、事故で亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げるとともに、その御家族の皆さまに心からお悔やみを申し上げます。
本事故を受け、建築基準法施行令を改正し、平成21年9月以降に新設されるエレベーターには、扉が開いたままでエレベーターが運行しないよう、戸開走行保護装置の設置を義務付けています。
一方で、義務化以前に設置されたエレベーターについては、法令上、戸開走行保護装置を直ちに設置する義務はないことに加え、設置には大規模な改修が必要となり、その際の費用が課題となるなどの理由から、導入が十分に進んでいないのが実情です。
御指摘のとおり、設置率は約4割となっています。
国土交通省としては、戸開走行保護装置の設置や、エレベーターの扉が開いた状態での走行を防ぐ適切な維持管理といった安全対策についての、事故被害者の御家族の御協力をいただいた形での説明会の実施、既設のエレベーターへの戸開走行保護装置の設置等に対する補助対象限度額の令和8年度からの引上げなど、様々な手法で安全確保に取り組んでまいります。
日本建設業連合会及び不動産協会による協議会について
(記者)
昨日、日本建設業連合会と不動産協会の初めての協議会が行われてですね、大臣が冒頭だけではなく、終始議論に立ち会われたと聞いています。
まず大臣の議論を聞いての受け止めと、これから連携した協議が進んでいきますので、それへの期待と国土交通省の役割などについてお伺いします。
(大臣)
今、御案内のとおり、昨日、日本建設業連合会と不動産協会が共同で立ち上げた「持続可能な建設業及び不動産業の実現に向けた協議会」の第1回の会議に私も参加をさせていただきました。
この、我が国を代表する2つの、経済社会を支える基盤産業の団体幹部が、発注者と受注者という立場の違いも乗り越え、同じテーブルに就いて議論を交わすことは、我が国の社会経済システム自体にも関わる、大変画期的で歴史的な取組みであると思います。
会議では、昨今の建築工事費高騰の問題を皮切りに、担い手確保、生産性向上、働き方改革や、重層下請け構造、あるいはサブコンなど、両業界を取り巻く現状や様々な課題について活発な意見交換が行われました。
大変率直かつ真剣な意見交換が行われたわけですが、私自身は、そのやりとりの中で、両団体の役員の皆さまが、連携して課題解決に取り組むことや一体的に発展することの重要性を再認識されたと感じました。
相互に建設的な提案をする場面も見られ、とても良い形でスタートできたものと考えています。
私もこの協議会を立ち上げたいという両団体からの御要望、御報告を受けて、国土交通省としても全面的に応援をしていきますというお話をさせていただきました。
そして、私自身も今回は第1回目ということで、まずは両団体が会長・理事長だけではなく、役員の方も含めて向き合うという会でしたので、最初から最後まで拝見しました。
今後は、これらの課題について、両業界団体の実務者レベルで幹事会を設置し、議論を重ねた上で、その結果をこの協議会に報告するという形で進めていくというお話もありました。
今後の議論の中で、お互いの理解が更に深まり、問題意識が共有され、両団体の連携による課題解決が前に進むこと、そして、建設業・不動産業の持続的な発展はもちろん、民間同士のパートナーシップの構築と連携強化のリーディングケースとなることを、国土交通省としても大いに期待し、しっかり応援していきたいと思っています。
(記者)
辺野古沖の転覆事故についての質問です。
ヘリ基地反対協議会の代理人弁護士は5月29日、沖縄総合事務局から過去の報道関係者の取材履歴や特定の国会議員の乗船履歴を問われたとして、政治的な意図があると言わざるを得ないというコメントを発表しました。
また、この沖縄総合事務局の質問では実際の国会議員の名前を挙げており、その名前を挙げられた議員からは憲法での国政調査権の侵害として撤回を求めるというコメントを発表しています。
その点について、大臣の見解をお聞かせください。
(大臣)
これまでもお伝えしているとおり、国土交通省としては、事故船舶の関係者によってこれまで行われた運送行為が海上運送法の事業登録を要する行為に該当するかという点に関して確認を進めているところです。
この点、運送行為が「他人」の需要に応じたものであるか否かが重要な要件の1つとなりますが、ヘリ基地反対協議会においては、同協議会のホームページにおいて複数年にわたり報道関係者向けの乗船募集を行っていたこと、また、様々な報道から、過去に数多くの国会議員が乗船していたことなどが確認されています。
このように、外形上、「他人」の需要に応じて運送行為を行っていたと思われる事実を確認したため、今般、これらの運送行為の詳細を確認すべく、沖縄総合事務局からヘリ基地反対協議会に対して質問書を送付したものです。
あくまでも、海上運送法の規定の適用の有無を確認するために、関係者に対して必要な照会を行っているものです。
乗船者が一般の方であれ、報道関係者であれ、議員であれ、これらの運送が海上運送法の事業に該当するか否かという観点で運航実態をしっかりと確認する必要があることは当然のことです。
沖縄総合事務局による質問書の内容が不適切との指摘は全く当たりません。
国土交通省としては、海上運送法の適切な運用を徹底するとともに、事業登録のない船舶による今後の事故被害の防止を図る上でも、今般の運航実態の確認は極めて重要であると考えており、ヘリ基地反対協議会においても国からの照会に対し、誠実に対応していただくことを強く期待しています。