2026年9月29日(火) 10:28 ~ 10:40
国土交通省会見室
井林辰憲 大臣
(大臣)
本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
このほか、私から3点報告があります。
1点目は、令和8年熊本地震による被災地の視察についてです。
土曜日に、熊本県の被災地を視察しました。南九州自動車道八代ジャンクションや八代市内の井戸、八代港を訪れ、地震による被害の状況や応急復旧の取組を確認するとともに、視察後には熊本県知事と意見交換を行いました。
現地では、道路や港湾施設などが大きな被害を受けた状況を目の当たりにしました。
また、多くの井戸が被災し、水の確保が難しくなるなど、被災された方々の生活に深刻な影響が及んでいることを直接伺いました。
改めて、今回の地震が地域の皆さまに与えた影響の大きさを実感したところです。
熊本県知事との意見交換では、井戸の被災による水の確保の課題や、公共土木施設について、今後、本格的な復旧が必要となることなどの説明を受けました。
また、復旧・復興に向けた息の長い、国の継続的な技術的・財政的支援について要望をいただきました。
今回の視察でいただいた御意見をしっかり受け止めながら、引き続き、被災自治体の皆さまと連携し、国土交通省の現場力・総合力を最大限発揮し、被災地・被災者に寄り添った災害対応に全力で取り組んでまいります。
詳細は事務方にお問い合わせください。
(大臣から)マンション大規模修繕工事の談合事案に関する国土交通省としての受止め・対応について
(大臣)
2点目は、マンション大規模修繕工事に係る談合事案についてです。
昨日9月28日、関東地方におけるマンション大規模修繕工事において談合を繰り返したとして、公正取引委員会から、関係事業者約40社に対し、独占禁止法違反が認定され、排除措置命令が下されました。
発注者であるマンション管理組合の信頼を裏切り、その利益を害する談合は決してあってはならないことです。
今回、独占禁止法違反が認定されたことは、マンション大規模修繕工事に関する信頼を著しく損なうものであり、誠に遺憾です。
国土交通省としては、今回の排除措置命令等を受けた事業者に対し、関係法令に基づき、厳正に対処してまいります。
また、マンション大規模修繕工事の発注等の適正化のため、事業者団体に対し、昨日付けで同様の事案の発生防止に向けた取組などに係る要請を行ったところです。
さらに、今回の事案を受け、不安を抱える管理組合等の皆さまへの対応に万全を期すため、改めて、管理組合等に向けて相談窓口等の周知を行ったところです。
あわせて、今回の事案を踏まえた対応として、有識者検討会を設置し、管理組合によるマンション大規模修繕工事の適正な発注等を推進するための方策について検討することとしました。
できる限り速やかに結論を得るよう、議論を進めてまいりたいと考えています。
検討会の設置については、後ほどプレスリリースをします。
詳細は事務方にお問い合わせください。
(大臣から)「横浜グリーンエクスポにおける『グリーンテック集中見本市』の出展技術の公募開始」について
(大臣)
3点目は、「横浜グリーンエクスポにおける『グリーンテック集中見本市』の技術出展の公募開始」についてです。
来年3月19日に開幕する横浜グリーンエクスポは、様々な出展や催事を通じて、「みんなが楽しめる万博」を目指す中で、「グリーン技術の産業見本市」にしていく予定です。
その一環として、政府が主催して、来年の6月30日から7月27日の約1ヶ月間、会場内の展示場においてブース形式で様々な企業等に技術を披露してもらい、ビジネスマッチングなども行う集中イベントを、「グリーンテック集中見本市」と銘打って開催します。
昨日、総理官邸にて、私も同席して、3つの最先端の有望なグリーンテックを高市総理に直接御覧いただきました。
我が国には成長につながる有望なグリーン技術が数多く存在しており、これを掘り起こして集中見本市に出展してもらうための公募を、本日から11月13日まで実施します。
自社技術を広く発信したい企業等の皆さまは、奮って御応募ください。
後ほどプレスリリースをします。
詳細は事務方にお問い合わせください。
私からは以上です。
(記者)
民泊の規制に関し、厚生労働省、国土交通省、観光庁の連名で「住宅宿泊事業法に規定する届出住宅に係るゼロ日規制等について(技術的助言)」が地方自治体向けに7月に発出されています。
取材をしたところ、東京23区全区が来年1月までに民泊の営業を制限することがわかりました。
専門家からは「住宅宿泊事業法成立の時は、宿泊室の数を確保するために十分なシミュレーションもなく立法された実験的要素が強く、そのしわ寄せが現在の地域で表れている」という指摘が出ています。
これらについて、国土交通省の受止めを伺います。
また、民泊を行うための住宅宿泊事業の届出制については、許可制度に改めるなどし、事業を行うことができる人の質を開始前に十分に担保することができるようにするなど、国として法規制を行うべきではないかをお伺いします。
(大臣)
いわゆる民泊住宅宿泊事業法は2017年に制定されましたが、既存ストックを有効活用し、今後のインバウンド増加に向けた宿泊施設を確保する観点のみならず、当時は明確なルールがない中で民泊の実態が先行し、安全・衛生面の確保や近隣トラブルなどの問題が発生していたことを踏まえ、一定のルールを定め、適正な規制の下で健全な民泊の普及を図ることとしたものです。
いうまでもなく、民泊が地域の生活環境の犠牲のもとで運営されることはあってはならず、地域の実情に応じて、適切に規制を行える環境を整備していくことが重要であると考えています。
この考えは法制定時から一貫しています。
このため、7月には、地域の判断で事実上の立地規制を可能とする、いわゆる「ゼロ日規制」などに関する通知を発出したところですが、政府の総合的対応策などに基づき、引き続き、民泊の適切な運営確保に向けた取組をしっかり進めてまいります。
また、制度改正についても御質問がありましたが、現在の住宅宿泊事業法でも、迷惑行為等を行っている民泊の事業者には業務改善命令や事業の停止・廃止命令の発出ができるなど、監督のために必要な規定が整備されており、まずは現行法に基づく、事業者の監督のための措置を十分に実施していくことが重要であると考えています。
今後とも、監督主体である地方公共団体の声に耳を傾け、運用の改善を図るなど、民泊の運営の適切な運営確保に向けた取組を進めてまいりたいと思います。
(記者)
昨日解禁された橋梁耐震補強工事についてです。
既設橋梁の耐震補強工事を行うための設計において、会計検査院より、調査した橋脚の8割以上、1128基で耐震性能が確保されていない恐れがあるとの指摘がありました。
追加的に必要な行政コストも含め、国土交通省としての見解をお伺いします。
あわせて、このようなことが発生した原因と再発防止策について伺います。
(大臣)
既設橋梁の耐震補強は、緊急輸送道路の機能確保のため、極めて重要な取組だと認識しており、阪神・淡路大震災を踏まえ、大規模地震時に落橋や倒壊といった致命的な損傷を防止する対策、さらに、平成28年熊本地震を踏まえ、橋として速やかに機能回復できるような対策を進めてきたところです。
今回、会計検査院により、基礎部の強度の確認が未実施、また、不十分となっている事例について、橋脚基礎部の耐震性能が確保されていない恐れがあるとの指摘を受けたものと承知しています。
国土交通省としては、これまで耐震補強を実施した橋梁について、大規模地震時に基礎部の損傷が原因となって、落橋などが生じた事例は報告されていないことから、優先順位をつけて耐震補強を実施してきたところです。
今回の院の指摘については、基礎部の照査、強度の確認について、道路管理者への周知が充分でなかった可能性があるため、院の指摘を踏まえ、基礎部の照査の重要性や照査方法などについて、道路管理者へ周知を行ったところです。
国土交通省としては、地方自治体が行う基礎部の照査等について防災・安全交付金等により支援するとともに、都道府県に設置している緊急輸送道路ネットワーク協議会等を通じて、助言等を行うなど、現場レベルでも連携しながら、引き続き、適切に耐震補強を進めてまいります。
(記者)
台風25号の被災の関係でお願いします。
千葉県の内房線の姉ヶ崎-木更津間のバスの代行運行を取りやめるとJRが発表していますが、地域住民への生活への影響も大きいかなと思いますが、国土交通省として現在どういった対応をされているか、また今後どういった対応をされる御予定か教えてください。
(大臣)
台風25号の影響による土砂流入等により2事業者5路線で運転を見合わせていますが、このうちJR東日本では、内房線を除く、3路線で昨日28日よりバスによる代行輸送が開始されています。
御指摘の内房線の姉ヶ崎-木更津間は平均して1日あたり約5万3000人が利用される区間であり、多くの通勤・通学需要を担っています。
現時点でも代行輸送体制の確立に至っていないことについては深刻に受け止めています。
JR東日本によれば、鋭意、必要なバス及び運転手の確保に努めてきたところ、十分な数の確保に至らず、少ない台数での運行ではかえって混乱を引き起こす可能性があるとの判断から28日からの運行を見送ることとしたと聞いています。
国土交通省としても、JR東日本からの要請を受けて、全国のバス会社から車両及び運転手の派遣協力を得るべく、日本バス協会に協力依頼を行うとともに、区域外の営業を可能とする事務連絡を27日付けで発出したところです。
これを受けて、現在、JR東日本と日本バス協会の間で、調整が行われているところと承知しています。
さらに昨日、同社から、長浦駅構内に分岐器を仮設置することで、長浦-木更津間の先行復旧に努めるとの発表がありましたが、これについても国土交通省として必要な支援を行ってまいります。
引き続き、一日も早い代行輸送体制の確立に向けて、JR東日本及び関係者と密接に連携して、全力で取り組んでまいります。