2026年11月2日(月) 9:41 ~ 9:48
国土交通省会見室
井林辰憲 大臣
(大臣)
本日の閣議案件で、特に私から報告するものはありません。
(記者)
本日2日、防災庁が設置されました。
地震や大雨など自然災害が激甚化する中、災害対策と関わりが深い国土交通省として、防災庁に対する期待や、国土交通省との連携について、考え方をお伺いします。
(大臣)
本日2日、防災庁が発足しました。
防災庁は、徹底した事前防災と発災時から復旧・復興までの災害対応の司令塔となり、平時には、省庁横断の事前防災の推進や産官学民の多様な関係者間のコーディネート、災害時には、国全体の被害状況把握など災害初動体制の構築などの取組を、各分野における専門性を持った関係省庁と進めていくものと承知しています。
国土交通省においては、インフラ老朽化対策や流域治水等の事前防災対策や、現場経験や専門性を持つ全国の職員がTEC-FORCEとして被災地を支援するなどの災害対応を行っています。
国土交通省としては、こうした事前防災対策や災害対応を担う組織として、司令塔となる防災庁との、人事交流も含めた緊密な連携により、強みである現場力と総合力を最大限発揮し、国民の安全・安心の確保に全力で取り組んでいきたいと考えています。
(記者)
インバウンドについて伺います。
観光庁の発表によれば、2026年1月から9月までの国・地域別の訪日外国人旅行者数について、前年同期間と比較すると韓国、台湾については大きく増加している一方で、香港や東南アジアを含み、他の国・地域についてはそこまでの大きな増加は見られません。
この差の要因をどのように考えているか伺います。
また、インバウンド全体の拡大に向けては、地方誘客の更なる推進が重要であると思われますが、どのような対策を考えているか教えてください。
(大臣)
本年1月から9月の訪日外国人旅行者数は、対前年比で2.9%減の約3073万人となりました。
御質問のように韓国・台湾からのインバウンド数が高い伸びとなっていますが、インバウンド全体として見ても、減少している中国を除く22の重点国・地域からのインバウンド数は、前年同期と比べ、約13%増加しているなど、堅調な訪日需要があると認識しています。
インバウンド数は様々な要因が複合的に影響しますので、一概にこれということをお答えすることは困難ですが、東南アジア・欧米豪では、航空便の燃油サーチャージ価格の上昇といったマイナス要因が見られる一方で、韓国及び台湾については、その影響は限定的であり、航空便数の増加といったプラス要因が見られる点が一因ではないかと考えています。
いずれにせよ、インバウンド数6000万人の政府目標の達成に向け、更なる地方誘客を図るため、訪日プロモーションの地方部への重点化や、地域が持つ自然、歴史、文化等の観光資源を活かしたプロモーションにより、地方が主役となる旅行への転換を進めてまいります。
(記者)
市街地再開発事業についてお聞きします。
国土交通省が約100億円を補助する東京都板橋区大山町ピッコロスクエア周辺地区の市街地再開発事業で、本日2日から解体工事が始まります。
取材をすると、立ち退きを求められている一人暮らしの高齢者の転居先が見つかっていないことが分かりました。
再開発組合は努力をしていますが、民間賃貸市場の高齢者拒絶という壁があります。
公共性が高い事業で居住の安定が脅かされていることについて、大臣の受止めをお伺いします。
特に、居住の安定、安心居住を推進する国土交通大臣として、国、地方公共団体、再開発組合は、どのような対応が必要と考えているのかもお伺いします。
(大臣)
市街地再開発事業は、都市の安全確保の観点から重要である一方、高齢者の住まいの確保も重要であると認識しています。
当該事業は、権利変換により関係権利者の権利を保全しながら進めるものであり、地権者や借家人に対しては、必要な補償がなされる仕組みとなっています。
したがって、これらの補償を含め、まずは事業の施行者である再開発組合において、関係権利者の実情に応じた丁寧な対応が行われることが基本であると考えています。
その上で、高齢者世帯など移転に配慮を要する方々については、再開発組合が地方公共団体とも連携し、居住の安定確保に向けた取組を行うことが重要だと考えています。
国土交通省としては、事業が適切に実施されるよう、地方公共団体とも連携し、安定した居住環境を確保できるよう努めてまいります。
(記者)
今、地方公共団体との連携という言葉をおっしゃったと思いますが、板橋区に取材すると移転先の確保は再開発組合の責務であるということで、この権利者、路頭に迷っている高齢者には関与しないという意向を取材に対して示しました。
行政として、このような態度、姿勢というのは、あるべき姿とお考えでしょうか。
お伺いします。
(大臣)
繰り返しで恐縮ですが、まず一義的には、補償を含めて権利変換は再開発組合において実情に応じた丁寧な対応が行われるというのは基本だと考えています。
その上で御指摘のような高齢者世帯など移転に配慮を要する方々については、再開発組合が地方公共団体と連携して居住の安定確保に向けた取組を行うことが非常に重要だと考えていますので、そうした環境が確保できるように、この個別の事業ということではなく、全体としてしっかり取り組んでいきたいということです。