副大臣・大臣政務官会見

池口副大臣会見要旨

2011年5月30日(月) 18:46 ~ 19:09
国土交通省会見室
池口修次 副大臣 

質疑応答

定例の会見を行います。私の方から2点あります。
一つは、先刻終わりました政務三役会議の概要であります。
それともう1点は、JR北海道で列車の脱線火災事故がありましたので、その内容について、私の方から報告をしたいと思います。
 三役会議の概要でございますが、本日は3点の海外出張の報告がありました。
一つは、5月28日,29日に大畠大臣が第6回日中韓大臣会合出席等のため韓国出張した報告です。
2点目は、5月25日から27日までドイツで行われました、国際交通大臣会議に三井副大臣が出席をした報告です。
3点目は、5月16日から26日まで大口国土交通審議官が中国及び欧州出張した報告があり、その内容を聞きました。
 三役会議の2点目は、国際バルク戦略港湾についてですが、先週26日に開催されました、「第15回国際バルク戦略港湾選定委員会」で取りまとめられた評価結果を踏まえて、選定に向けた審議を行いました。
この内容につきましては、具体的な選考結果と合わせて、どういう評価であったのかということを、明日の大臣会見で発表するという確認をしました。
 それから3点目ですけれども、毎年、国会へ国土交通省として白書を報告しております首都圏白書、土地白書、観光白書について意見交換を行いました。
 以上が政務三役会議の報告ですが、続いて、JR北海道石勝線の列車脱線火災事故について報告をします。
5月27日の石勝線での列車脱線火災事故により、乗客34名が現地から病院に搬送されるなど、重大な被害が生じたことは誠に遺憾であると考えております。
国土交通省においては、直ちに職員5名を現地に派遣するとともに、JR北海道に対して警告書を発し、事故原因の究明、避難誘導の検証を実施し、再発防止措置を講ずるよう指導するとともに、29日から、JR北海道に対して特別保安監査を実施し、車両整備や乗客の避難誘導などが適切に行われているか確認をしている最中でございます。
現在、運輸安全委員会においても調査が行われていますが、走行中に列車の動力伝達装置の部品が脱落していたことから、29日に全国の鉄道事業者に同種装置の緊急点検を指示しました。
さらに、同種事故の再発防止のため、火災防災、車両構造の専門家を交えた「石勝線事故再発防止対策協議会」を設置することとしております。
国土交通省としては、再びこのような事故を発生させないよう、適切に対応していきたいと考えております。
 以上が、政務三役会議の概要とJR北海道の事故に対する現時点での国土交通省の見解でございます。

(問)被災地の復興・復旧支援に向けた高速道路施策の検討状況ですが、かなり6月が近づいてまいりましたが、いかがでしょうか。
(答)これにつきましては、前回の国土交通部門会議の中でも質問がありましたので、私の方で報告をしたと思いますが、与党の政策調査会の中で、ある程度、国土交通省の案を示しながら調整をしている最中でございます。
ほぼ調整が終わっておりますので、今週の水曜日に部門会議の中でお話をして、御意見を頂き、特段の再考の必要がなければ、国土交通省としてはそれでいきたいと思っております。
与党の手続としては、政調の部門会議での結果を踏まえて、政策調査会の拡大会議で再度最終的な議論をしたいという意向は聞いておりますが、これは私ではなくて田村座長の方に聞いていただければ良いと思います。
私の意向としては、部門会議の後に皆さんへの説明の場、若しくは質問の場も設けようとは考えています。

(問)今後、台風とか梅雨で大雨の時期を迎え、被災地域の土砂災害や洪水、あるいは高潮による二次被害が懸念されるのですが、それへの対応をお願いします。
(答)通常であれば、土砂災害の防止であるとか、高潮の防止の工事を行った上で、ある程度、住民の皆さんに安心していただくような手当は行ってきたと思います。
ただ、ある意味我々が想定した以上の震災が起きて、その結果地盤が緩んでいる所もあるでしょうし、防潮堤なり防波堤が壊れている箇所があるということは事実として認めざるを得ません。
それをすぐに以前のレベル、以前のレベルであっても足りないのではないのかという議論に当然なるはずですが、最低でも以前のレベルに戻すということは、今すぐにはできないことですので、できる範囲の中で土盛りを行ったりして対応しますが、足りない部分は、今までよりも安全面の方で警報を発信すること、警報の発令基準を安全サイドに下げて、警報に従って行動を行ってもらうという方法が、現時点では、私はベストというか、できる範囲はその範囲だと思います。
安全を確保するということは国土交通省の一番の仕事でございますが、なかなか現時点ですぐに、何があっても安全ですと言える状況ではないということは是非御理解を頂きたいと思っております。

(問)JRの事故ですが、かなり特殊な事故というか、あまりない事故であると思いますが、改めて受け止めについて伺いたいのと、再発防止策ですが、再発防止委員会のお話、例えばいつ行うとか、どういったメンバーで何を議論するのかなど、もう少し具体的なことがわかればと、それ以外の再発防止策ということは今お考えですか。
(答)正直に言いまして、事象はわかっているんです。
部品が欠落したが故に、トンネルの中にいるときに緊急停止がかかってしまって、トンネルの中で止まったと。
この運転した方もトンネルの中で止めるということは、乗客の皆さんに不安を与えるし、火災が起きたときに最悪の事態ですから、できればトンネルの中から出たいという行動は、どうもしたようですが、そのときはもう動かなかったので、そうなってしまったという事象はあります。
結果的にかなりの火災で煙に巻き込まれた状況で、34名の方が病院に行かざるを得なかったということですから、避難誘導が適切であったかどうかというような点ははっきりしているのですが、それにしてもなぜ遅れたのかとか、なぜ部品が落ちたのかということは、はっきりしておりませんので、そういう所をはっきりした上でないとなかなか、これだということは言えないし、二度とこのようなことが起きないということも、なかなか今言えないわけです。
できるだけ専門家の皆さんや運輸安全委員会があるわけですから、委員会の皆さんの御意見を頂いて、改めるところは改めると、マニュアル等の不備も一部報道されているようですが、事実がどうであるのかということはわかりませんので、確認した上で対応を行いたいと考えております。

(問)専門家の方を交えた事故対策の協議会、それはいつ設置されるのでしょうか。
(答)第1回目の石勝線事故再発防止対策協議会は、6月2日の予定です。
メンバーは火災防災、車両構造の専門家、研究機関、事業者で、検討内容は車両のメンテナンス状況、火災の状況、避難誘導等についての検討を、6月2日の会議で行うということまでは確認がされています。

(問)高速の関連なのですが、休日千円を6月の中旬くらいで止めるはずですが、いつから止めるのでしょうか。
(答)実は高速千円を止める手法等について、まだ関係者との調整が厳密に言うと全部済んでいるわけではありません。
ただ、いきなり止めるということは、国民に対する情報提供が不誠実だと言われてもしょうがないと思いますので、できるだけ実施時期よりも早く説明をできるようにはしたいと思っております。
それを含めて水曜日には明確にしたいと思っております。
少なくとも、水曜日に行って木曜日から止めるというような話はありません。

(問)ということは、水曜日にいつから止めるということをまとめて発表するということでしょうか。
(答)調整は一部残っていますけれども、国土交通省としてはいつから実施をしたいという言い方は、少なくともしなければいけないと私自身は思っております。

(問)先ほどまで開かれていた高速道路の有識者委員会ですが、その中でトラックとバスの業界団体とのヒアリング、意見交換をしていたと聞いているのですが、この中でどのような意見が出たのかということを教えてください。
(答)誰からヒアリングするのかということは、全て寺島座長が決めております。
今まで、知事なり市長2回で4名行い、今日、トラック協会とバス協会に話を聞いたということでございます。
トラック協会からは、国内の貨物輸送の中でトラック輸送の占める割合について、どれだけの重さのものを何キロ運んだかという輸送力を計る数値として輸送トンキロ数というものがあるわけでありますが、トラックが日本全体の64%を分担しているということで、なおかつ、トラック輸送のかなりの部分は高速道路を利用して行っているので、トラック輸送にとっては高速道路は非常に重要な要素であるという説明がありました。
その上で、整備の問題や料金の問題等が話されたということでございます。
バスについても、最近、相当高速バスの利用が増えているという状況の中で、バスについての高速道路の利用性ということが話されました。
要望の中の具体的な話ということでいえば、トラック協会からはこれ以上、トラック協会の負担の増えるような料金体系は止めていただきたいという話と、東北地方の復興ということもトラック協会は相当頭に入っているようで、無料化についてはトラック協会としてはやるべきという話はありました。
バスの方は、料金割引については引き続きお願いしたいということですが、上限制みたいなものは、高速バスと競合するので止めてほしいということ、無料化についてもバス協会としては好ましいことではないということを、バス協会からは明確に言われました。
トラック協会からは無料化ということで言うと、渋滞等もあるのでいきなり無料化ということではなくて、渋滞等を避けながらできるだけ料金は下げてほしいと、他国との比較も示されましたけれども、他国並に下げてほしいというお話はありました。

(問)今日の審議事項で、バルク戦略港湾については、政務三役として何港か選定することを決めたということでよろしいのでしょうか。
(答)決めました。決めた内容については明日、大臣から発表します。
少なくともデータに基づき、いろいろな項目について10項目から15項目くらい点数計算をして、その点数の積算の中で決めております。
これはそれぞれの地域間での紛争に係わる話ですので、データを含めて大臣から発表した方が良いのではないかとの結論になりましたので、申し訳ないのですが今日の段階では御容赦願いたいと思います。
明日大臣から発表しますし、データは事務方から皆さまに提示したいと思います。

(問)決めたのであればそのデータも含めて速やかに発表されるというのが筋だと思いますので、今後このような形ではなくて速やかに発表するような形を御検討願えればと思います。
(答)できるだけ速やかに、なおかつ、それなりの立場の人から発表した方が良いと思います。意図的に遅らせるつもりはございません。

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