事務次官会見

春田事務次官会見要旨

2008年8月21日(木) 14:04 ~ 14:34
国土交通省会見室
春田 謙 事務次官

閣議・閣僚懇

 今日の次官会議は、特に国土交通省関係の案件はございません。私の方から、8月のこの時期になるので皆さんから問い合わせを頂くことが結構あるテーマとして、タクシーチケットの使用停止に関する試行の関係ですが、6月23日からスタートさせていますが、一応今週いっぱいで試行期間が満了します。現在、タクシー使用については必要な場合は立て替え払いという制度で行っているところですが、この2ヶ月間の試行期間についての確認・検証といいますか、どのようにこの試行を勤務の関係で対応が出来たのか、その立て替え払いに係わる色々な問題点等を検証する必要があります。ただ、この検証にも、特に職員の勤務形態において、全職員に対しどのようにタクシー券を使わないという体制の下で仕事が対応できたのか、あるいは対応しきれない問題で何か問題があったのかどうかをアンケート調査等もしなければならないと思いますし、このことについてはある程度期間が掛かると、それからこの6月23日からの時期は国会がない時期でもありましたし、今まさに予算の関係もこれから忙しくなりますので、特に国会期間中の試行もある程度踏まえないとタクシー券の運用の問題は確認しきれないのではないかということがありますので、今週の22日で試行期間が満了しますが、当分の間、この試行を継続することとしたいと考えています。継続する中で検証作業も行い、また国会開会中の期間に係る部分についても試行を継続し、更なる問題点の整理を行いたいと思います。私からは以上です。

質疑応答

(問)幹事から三点お聞きします。一つは経済対策と、もう一つは21年度予算の概算要求に関する国交省の作業の進み具合の二つと、もう一つは地価動向の調査が発表されましたが、下落傾向が顕著だということで、それに対するご所見をお聞かせ下さい。
(答)まず、安心実現のための総合経済対策ということで、経済対策の関係ですが、これは月内にも取りまとめということになろうかと思っています。まだ政府部内で色々調整をしているところですので、具体的にこういう内容で固まったということは申し上げる段階ではないと思います。ご承知のとおり柱が三つありますが、物価高騰等に直面する国民生活の不安の解消、国民が安全・安心を実感できる対策という一つの柱と、二番目に低炭素社会の実現、エネルギー資源の安定供給、人的資源の活用等による生産性の向上、強い農業の創設等持続可能社会への変革・加速化のために必要な措置、三番目として新価格体系への適用を円滑化するために必要な措置。私共国土交通省の関係も当然それぞれに渡って色々あります。私共は一番目の柱でいきますと、住宅セーフティーネットというような問題であるとか、いわゆる日常生活の足になっているようなバスや離島航路や離島の航空路のようなものがありますが、こういったものへの支援等のテーマもありますし、バリアフリーの関係もありますし、昨今特に起こっています集中豪雨の対応等です。事故防止対策みたいなものも当然この範疇であろうと思いますし、物流コストの問題であるとか観光振興等にも資する高速道路料金の引き下げ等のテーマもこの中で重要な項目だと思います。二番目の低炭素社会実現、エネルギー資源の安定供給等の必要な措置と、持続可能社会への変革加速化のための措置。ここでは200年住宅とか、地域の公共交通の活性化もこの範疇に入ると思いますし、あるいはモーダルシフトとか、省エネ対策の推進、空港とか港湾、道路、鉄道、こういったものの世界の成長活力を我が国に取り込むというような観点での取組み。それから、まちづくりの推進というようなことで、観光等も含めたものもあろうと思っています。新価格の適用円滑化のためのというのは、まさに今、燃料高騰問題だとか、あるいは、建設業の支援というようなものが項目として私共に関係するところだと思っています。具体的内容については、これをどのような形で予算的なこと等も含めてどうするかということについては、8月中ということになると来週ということになりますけれども、どのようにまとめていくかということは、省庁間の調整があるのか、あるいは政治的な形でのいろいろな調整を経て決められていくものだと思っていますので、その中で、しっかり私共の省に関係する項目についてはお願いをしていきたいと思っています。それから、予算作業も実は来週で一つの期限になります。財務省に提出するという手順でいきましても、来週は党内手続き等も含めた作業のスケジュールに入ってくると思っています。まだ、厳しい要求環境ですけれども、その中で重点化を図るということで、かつ、今求められているところの要求の一つの推進枠のようなものがありますので、そういうものに対しても積極的に対応した予算にしていきたいと思っています。この内容については、また、スケジュール含めて、皆様方にそれぞれの内容についての説明の時間をセットして、お話を申し上げたいと思いますので、その時期は来週の割と早い時点で出てくるかと思いますので、よろしくお願いします。それから、地価のことについてお尋ねがありました。これは地価LOOKレポートということで、8月20日に発表した内容のことです。内容については、皆様ご承知のとおりでして、この4月から7月の第2四半期については、主要都市の高度利用地の地価動向については、前回調査でみられました3%以上の上昇地が姿を消して、総じて見れば、3大都市圏、地方圏共に上昇傾向の鈍化、下落の傾向が顕著になったということだと思います。3%までの上昇というのが見られるところで、それ以上のところがないと。あるいは、横ばいの地区が全体の47%ぐらいということです。これは、全体の傾向からしますと、その前の平成20年の第1四半期では、実は3%から6%地価が上昇した事例が全体の5%程度を占めていたということがありましたし、さらに、昨年の最後の第4四半期に関しては、この3%から6%の伸びを示した割合が47%あったということもありますので、その3%から6%の伸びということだけで見ましても、この四半期の推移は、47%、それから5%、それから今回の4月から7月までで0%ということですから、こういった点についても、まさに地価の上昇傾向は完全に鈍化、下落傾向の方がむしろ出てきているということだと思います。背景としましては、景気の減速とか、あるいは投資環境の変化とか、これまでの取引価格、賃料の上昇というようなものを背景とした需給バランスの調整が進んできたという結果だと考えています。今、経済の動向も色々と言われている中ですので、私どもも地価の動向に関しては十分に注意をしながら見守っていく必要がるだろうと考えています。

(問)タクシー券の件ですが、「この間」というのはどれぐらいの使用になったのでしょうか。前年同期とどのぐらい違うのかということを教えて下さい。
(答)この全体期間の数字は、また整理してまとまりましたら皆様にもお伝えしたいと思いますが、実は試行開始をしてから1ヶ月、4週間の数字が6月23日から7月18日で、1ヶ月の実績を見ますと約600万円ということであり、前年の同期同じような6月、7月の時期は1ヶ月で1億円程度でございましたので、それに比べますと1割以下になっているという数字です。

(問)その後はまとめていないのでしょうか。
(答)その後の数字は全体の整理の中でまとめてお伝えしたいと思います。

(問)当分の間というのはいつぐらいまでをお考えなのでしょうか。
(答)先程申しましたように、1つは特に勤務状況の検証に一定の時間がかかりますのでその期間はもちろんですが、むしろ国会の会期もこれから決まってくると思います。国会期間中はどうしても業務の関係で大分環境が変わってくる、忙しくなるという要素が非常に大きいので、国会開会中の期間を含む形で試行しないといけないだろうということで、その期間を見込む必要があるので今の段階でいつまでと言うことは明確には申し上げれないと思います。私共はその期間はきちんとカバーした形で試行を行う必要があると思います。

(問)継続出来るということは今の段階で極端に仕事に支障が出ているとか、過労死が心配される等といった状況になっているわけではないということでしょうか。
(答)この辺は実は検証もしないといけないということで、今極端な例を仰られましたが、事務的にも混乱して対応出来ないということ等は少なくとも無い状況だと思っています。前の大臣の時にスタートする際大臣自身も仰っていましたが、これはタクシー券の問題という切り口ではありますが、実際には仕事の仕方だとか、特に深夜に渡るような仕事の仕方ということ、業務体制全体をどのように改善出来るのかということにかかってくるという点が非常にウェイトが大きいですから、この辺のところが実は影響がどの程度あるのか、現実に今は皆様もお見かけになることがあるかもしれませんが、終電車に合わせて皆仕事を切り上げてという人が多いわけで、勿論その後も残ってタクシー代金を立て替え払いで利用する人もいるわけですが、そうして切り上げた人達が結局仕事をのように上手に切り上げた結果をこなし得ていられるのか、あるいは組織の中でその対応が十分上手くできているのか、あるいは場合によって、私も色々な事例で聞いたりしますが、非常に朝早く来たり、あるいは土日に出勤したりする人が最近いるのではないかということも聞いたりするので、この辺も含めてみないとどのように仕事の関係のこなしが出来ているのかが、私共も今の時点ではこの試行期間の評価がなかなか明確に出来ない状況ですので、この辺はしっかりやりたいと思っています。

(問)地価の話ですが、先ほど上昇化と逆の地点が増えたと伺いましたが、国土交通省として地価の動向が調整含みに入った、違うステージに入ったという認識をお持ちでしょうか。
(答)これは四半期毎に見ていることでかつ実は調査地点も高度利用地ということで、全国に100箇所ということで調査の仕方もいわゆる取引事例を見たり、あるいは賃料がどのように変化しているのかということで、それを割り戻した形での地価というものを評価をして、こういったものを総合的に見て少なくとも100箇所でモニター的に見てるということですので、ある意味では指標的な意味でそういう大きな傾向の変化が起こっているということは事実だと思います。この数字の変化だけでいろいろ、特に土地の利用、あるいは住宅なり、あるいは商業施設等の建設、あるいは利用の一体がどのように変化するかというようなものを全部カバーするというのもなかなか難しいところもあり、私共はそういう大きな傾向を掴みながら色々事業に関係するところ等はまたしっかり見ていかないといけないと思います。その意味では、先程数字で申しましたが、割と傾向ががらっと変わってきていると、少なくとも転換局面に来ているということは確かではないかと思います。

(問)谷垣大臣が中部国際空港を視察された時に、二本目の滑走路の建設について調査費を計上するように指示をしたと伝えられていますが、事務方としての考え方をお聞かせ下さい。
(答)谷垣大臣が火曜日に中部国際空港の関係で視察をされ、現地で色々な方にお会いになったのですが、中部国際空港の現状については国内線の旅客であるとか国際線も含めた貨物便の需要の伸び悩みが見られるというのがありまして、完全24時間化という中で二本目の滑走路という問題もありますが、最大の課題である需要の拡大と中部地域としての戦略的な中部空港の活用方策等をどのように策定するか、これは地域で地元の関係者がご努力頂かなければならないという面もあります。私共もこの中部国際空港というのは非常に重要な国際拠点空港と考えており、来年度に向けて利用の促進に関する調査というものは地域とも連携しながら実施をしていくと考えていますが、私共はやはりさっきの需要等の見方もしっかり見据えた上で、二本目の滑走路に向けた取組みということで考えていかなければならないと思います。全体的には勿論二本目の滑走路の関係は、本年4月の国土形成計画の全国計画においても完全24時間化を促進するということで課題としての認識を明確にしています。その大きな方針の下に具体的にどういうタイミングでどういうことが出来るか、需要の関係、利用状況等を見据えて考えていく必要があります。ですから、大臣もそういう趣旨は十分踏まえられた上で、先々そういうものが必要になるとの考え方の下にそういう条件を見極めていきたいという趣旨のご発言されたのだろうと思います。

(問)二本目の滑走路の調査費を計上するのですか。
(答)二本目の滑走路の調査費を計上するということはおそらく無いと思います。具体的なものは出てこないと思います。

(問)お話にあった来年度に向けて利用促進の調査を地域と連携して行っていくとはどういう事ですか。
(答)これはイメージをこれから固めていかなければならない事もありますが、中部の場合には地元でもいわれていますが、地元発の貨物で海外に輸出されるような物でも、地元空港の需要が低くて成田や関空に横持ちされて運ばれるというようなことがあります。ですから中部の経済界はもっとセントレアを使っていこうというような運動もしている訳ですが、何故そういうことになるのかということ、空港側でどういう対応を求められるのか、あるいは今の対応で欠けている、上手く対応出来ないことは何なのかについてよく調べていかないといけない。そういう問題視点を織り込んだ調査というイメージだと思います。

(問)そういう調査のための費用は来年度予算に出来れば計上したいと。
(答)今そういう勉強をしています。

(問)需要ですが、来年度も引き続き国内航空会社が撤退を考えているようですが、その辺何かありますか。
(答)撤退や路線の休廃止は基本的には燃料が影響しております。需要の関係も大事だと思いますが、取り敢えずやはり燃料対策で特に需要面であまり大きなウェートにならないようなところを整理しないといけない。長期的に見ると中部圏の経済は非常に活発な貿易関係の潜在力があるところですから、そういった所をどのように結びつけていくかが大きな課題なのだろうと思います。

(問)確認ですが、タクシーの関係に戻るのですが、タクシーはあくまでも立て替え払いにしますということで、タクシーを使うなと言うことではないということで宜しいでしょうか。
(答)現在の試行においてもタクシーのチケットを安易に使われることが無いように、実際に立て替え払いを行う場合は、予め事前に所属長にどうしても仕事の関係でタクシーを使わざるを得ないという事を承認を貰って、そういう承認の上でタクシーを立て替えて利用する。結果、利用した後は所属長に事後の承認を取った上で、このように使いましたという書類を出して貰って会計部門で処理をする。そういう手順を踏むことによって、予め組織としてもそういう深夜に渡る業務が必要であるとの確認が取れた限りでしかタクシーが利用できない。こういう試行をしているわけで、そこはタクシーを使わないというようにタクシーの利用を必要最小限のものに限った形で引き続き当面継続したいと思います。勿論その中で我々も立て替え払いそのものについても色々な手続きを、また行政事務として仕事の量が増えるとか、無駄な作業なのではないかという問題も、一方でしっかり見ておく必要がありますから、その辺のところも合理化できるようなものは、この試行の中で改善できることとして速やかに取り組まなければならないと思います。

(問)率直に言って国会会期中は大丈夫なのでしょうか。
(答)それは今私も大丈夫なのかどうかは確たる事をまだ申し上げられる状況にはございません。しかし、結局国会質問が始まり、始まった状況等にもよりますけど、質問が出ないで結局12時を回って、ようやくどこに問いがあるのか分からないのが判然として、それから書き始めるとなると結構大変な事が起こる可能性はあります。だからそれははっきり言って色々なシチュエーションがありますから、確定的にこういう状況になるとは断定も出来ませんので、出てきた状況に応じて我々もどうやってその状況を乗り切れるかということは色々工夫しながら組織毎に、管理者も含めて色々な知恵を働かせながらどう乗り切れるかを検証してみるということだと思います。

(問)少なくても会期中は続けられる、通してやってみるということですか。
(答)会期はどのようになるか分かりませんけれども、我々も職員の健康管理も含めて業務をしっかりやっていくことを考えた時のこともありますから、そこはやってみての状況にもよるかと思います。ただ原則国会をやってる間はカバーするような試行をやらないと、逆に言うと本当の実態を反映した試行にならないじゃないかというよいうな事もあるかと思いますので、その辺はもうちょっと試行しながら見極めながら判断したいと思っております。

(問)一方で、使用額が一割以下になっているという事があるわけですが、かなり極端な変化ですけれども、これについてはやはり先ほど仰った通り土日に出られたり、朝早く来られたりという事情があると思うのですが、かなり無理をされてるとのお考えなのか、それともやっぱり一部余計に使っていた部分があったのかとその辺はどうですか。
(答)完全にそこを分析しきれるかどうかという問題もあろうかとも思いますけれども、私共も全ての差の部分が分析出来るかどうかということもありますけれど、むしろ本当に必要な部分を適正に対応する限りでタクシーを考えた時に、どの辺がある程度仕事もこなしながら出来る状況なのかというのは見極めたいと思っています。今までがそういうことと比べると少しルーズだったのではないかと言われる面は全体的にあるとは思いますけれども、その差がどのように数字に表れるかというところまで判然とするかどうかはよく分かりませんが、少なくとも仕事もある程度皆なが大変な思いをするかもしれないけれども、それなりに「こなし」が出来て、その上でタクシーの利用も上手く必要に応じた形で使えるような仕組みを安定的に作りたいというのが眼目でありますので、その辺のところを上手く作り上げる努力をしていかなければならないと。むしろそっちの方から検証というのも考えていく必要がメインにはあるのではないのかなと思っています。

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