令和4年3月4日
国土交通省は、令和4年2月24日(木)、第18回日ASEAN物流専門家会合をWEB会議形式で開催しました。本会合では、ASEANにおける質の高いコールドチェーン物流の促進、環境に優しいグリーン物流の促進及び物流サービスの向上に繋がる物流人材育成に向けた各種取組のほか、昨今の国際海上コンテナ需給逼迫にかかる影響や対応について情報共有を行いました。また、日本の物流事業者より、ワクチン輸送にかかる日本の経験について発表しました。 |
1.日 時 : 令和4年2月24日(木)10:30~17:30
2.出 席 者 : 合計93名
【日本側】 国土交通省、物流事業者(三菱倉庫株式会社)
【ASEAN側】 ブルネイ、カンボジア、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、
シンガポール、タイ、ベトナムの政府関係者、ASEAN事務局
3.議事概要 :
[1]コールドチェーン物流の促進について
・国土交通省より、インドネシア、フィリピン及びマレーシアとの間で実施した二国間の政策対話等や本年2月に開催した、
マレーシアにおけるコールドチェーン普及啓発セミナーの結果の報告を行ったほか、日本提案によりISOに設置されたコールドチェーン物流
に関する技術委員会(TC315)の取組を紹介し、各国へ当委員会への参加を呼びかけた。
・ブルネイより、2020年に政府全体で物流改善を議論するために設置したタスクフォースにおいて、日ASEANコールドチェーン物流ガイドラインを
ベースとした国家規格化に向けた議論を本年より開始した旨報告があった。
・カンボジアより、コールドチェーン物流の促進に向けたアクションプランを年内に策定する予定であり、同アクションプランには、
日ASEANコールドチェーン物流ガイドラインをベースとした国家規格化や認証体制の整備等が盛り込まれる予定との報告があった。
・インドネシアより、小口保冷配送サービス規格であるISO23412をベースとした国家規格の策定に向けて取組を進めている旨報告があった。
・シンガポールより、冷蔵・冷凍食品の保管と輸送に関する国家規格を2020年に策定したとの報告があった。
[2]グリーン物流の促進について
・日本及びASEAN各国より、グリーン物流を促進する政策について情報共有を行った。
・カンボジア及びベトナムより、今後、グリーン物流パートナーシップ会議を開催する計画がある旨発表があった。
[3]国際海上コンテナ輸送の需給逼迫への対応について
・国土交通省より、国際海上コンテナ輸送の需給逼迫に係る日本への影響及び日本の対応について紹介した。
・シンガポールより、世界的なサプライチェーンの混乱を受けて、食糧の約90%を輸入に依存している同国において、
2030年までに食糧自給率を30%に引き上げる目標を掲げている旨説明があった。
[4]ワクチン輸送にかかる日本の物流事業者の経験について
・三菱倉庫株式会社より、日本国内のワクチン流通において、輸送や保管の際に留意している点や専用の輸送容器について説明があった。
【第18回 日ASEAN物流専門家会合の様子】