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10月15日付朝日新聞「窓」の報道に対する関連情報
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長良川河口堰の環境影響を議論するシンポジウムの開催
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このシンポジウムは、「長良川河口堰の影響を科学的に検証する」をテーマに開催されたもので、地元の研究者グループ、NGO、マスコミ、事業者サイドの建設省や水資源開発公団など約150名が参加した。 シンポジウムは、講演と討論により構成され、講演では、地元の研究者グループが河口堰の運用開始後4年間行ってきた独自の調査に基づきとりまとめた「長良川河口堰が自然環境に与えた影響」と題する報告書(発行:(財)日本自然保護協会)の記載内容をもとに、岐阜大学理学部の山内教授など3名の研究者から主に水質・底質、底生生物、魚類、水生植物等への影響について報告があった。 討論では、建設省河川局開発課の宮本開発調整官から建設省と水資源開発公団が堰の運用前から行ってきたモニタリング調査をもとに環境への影響に関する建設省の見解が示され、それをもとに、講演で報告のあった水質・底質、底生生物、魚類、水生植物等への影響に的を絞って議論が行われた。その概要は、以下のとおりである。
シンポジウムでは、討論の最後に、モニタリング委員会の委員でもある西條名誉教授から「長良川河口堰のモニタリング委員会のデータは全て公開され、解析も自由であり、日本の環境調査では画期的なことである。それぞれのデータを持ち寄り、このような形で議論ができたのは、意義深いことであり、すばらしい。河口堰についてより深い検証をするためのきっかけとなったと考えている。」とのまとめがあった。それに対し、宮本開発調整官から「客観的に冷静に議論できたことは大変良かった。情報を共有することは重要なことなので、我々のデータも公表するが、皆さんのデータも提供いただき議論を深めたい。今後もモニタリングを続けて情報を公開していくので、引き続き客観的な議論をお願いする。」とのコメントがあり、4時間近いシンポジウムが幕を閉じた。 (建設省河川局河川環境課・開発課)
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